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OUTline of 『成り立たない天文部』
彼らはただ、平和に日常を過ごしていた。毎日を騒ぎ、笑い、楽しみながら満足した日を送っていた。
彼らの世界には悲しみなんてものは必要なかった。誰もが皆、楽しく、愉快な日常を送っていた。
例え場所が違えど相手が違えど、彼らにとって何ら変わりない、平和な日常。
何が起きても彼らには関係がなかった。報われない者、平和に過ごせない者……、そのような存在ばかりのこの“世界”で彼らは神に愛された僅かな存在だった。
唯一平和な世界。こんな世界も、この“世界”の一つの姿。
神に愛された彼らは今日もまた、楽しい学生生活を送っていく。