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堕天使編6


~天界~








「現世に?」


「はい。何時間か前に、突然反応が現れて。プット(小天使)にそれを確認させに行かせたところ、あの人間と抱き合って眠っていたそうで」


「へぇ。地獄に堕ちて、実体を手に入れたか。ふん。やりたい放題だな」


「しかし……今回の無謀な考えを実行した方の人格は完全に消滅して、残ったもう一人の意識も昔の記憶の上に架空の記憶を植え付けてあるみたいです」


「なんだそれ。意味ないじゃないか」


「切ないですねぇ」


「全く。うちの部隊は馬鹿ばっかりだ。恋に盲目なのはアフロディーテ(ヴィーナス)の金魚の糞やってたからか?」


「責任転嫁ですよそれは。彼女は彼らに愛を教えただけです。ああ、久し振りに彼の賛美歌を聴きたいですね」


「愛の歌でも歌うんじゃないか。今なら」


「良いですね。余計聴きたくなりましたよ」


「……ちょっと現実的な話に戻っていいか?エノク」


「えぇ」


「俺はこの状況を黙認するつもりだが、異存はないな?」


「私だって彼はかわいいペットでしたからね」


「ただの部下をペット呼ばわりするな。まったく……ドSなんだからお前は」


「ドSって」


「問題はラグエルだ」


「あぁ。彼ですか」


「ばれたらソッコー殺しにかかるだろうな」


「堕天しちゃいましたからね。あの子」


「立派なミスだからな。あの完璧主義の」


「なんとか防ぎたいものですね」


「ああ、なんとかな」


「あら?アナフィエル、あなたにしてはなんて珍しい」


「うるせぇ」


「とりあえず何をしますか?」


「まず?先に俺たちが会いに行くだろ。あの人間のところに。事情を説明しねぇと……」


「あの家に結界も張らないと」


「あの馬鹿二人には死んでも感謝してもらうぞ」

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