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IDLY  作者: 一碑
9/13

7


「壬慈、俺以外の奴ともしてるだろ」

 なんか不機嫌そう。

 ピロートークくらいいちゃいちゃしたいなあ。

「何で他人の話出すわけ。ふたりでいんのに他のこと言ってんじゃねえよ」

「ごまかすなよ。誰と寝てんの?」

「ってゆーかそんなん今更過ぎじゃね?前から知ってるくせに」

「ホント節操ないねお前」

莉亜(リア)も人のこと言えねーだろ」

 隣で寝てる親友(リア)が顔を顰めるのを見て笑ってみせる。

 ジョークだよこんなの。お互い言葉にする程のことじゃないってわかってる。莉亜は気にしてる風にしたいだけ、俺は気にされてるのが嬉しいって返せばいいだけ。

「心配してくれてありがとね」

 そう言えば案の定、莉亜は

「わかってて言うな」

 とため息ひとつ、笑みを零した。

「なんで今日に限って?」

「……怪我。乱暴にされてんだろ。もうそいつと会うのやめて」

 おやおや

 マジに心配してくれてるんだ。わー俺超愛されてるんじゃん。

 なんてなー。

壬慈(いちか)の身体せっかく白くてキレイなのに、そいつと会った後に見るといっつも痣だらけだ。」

「莉亜の方がきれーだよ。莉亜の身体好き!あ、勿論中身も。身体目当てとかじゃないから」

「だからぁごまかすなって。お前はもっと自分の身体大事にしなきゃだめだ」

「大事にしてるよ」

「よく言う」

「ホントだって~」

 ホントだって。

 しずちゃんと逢うようになってからは特に、自傷行為は一切してない。傷害事件もかなりご無沙汰。なんでだろうね。わかんないや。愛されて満たされてる気分だからメンタル安定してる?

 強請って言わせた愛の言葉なんて 本物じゃないのわかるでしょ?俺くん。

「莉亜はやさしーなー。俺よりしっかりしてるし兄貴って感じ」

「壬慈がフラフラしすぎなだけ」

「あっはは」

 うん

 それが表向きで

 ノリが軽くて適度にチャラくて

 たまに真面目ぶるくらいの楽しい関係が俺達にはベスト。

「莉亜がいなきゃなんもできねーかもー」

「俺がいても学校通えてないよね」

「ごもっともで!!朝起こして!!」

「そう言うんなら朝まで居ろよ」

 笑いあって。

 莉亜とはキスもセックスもできる

 だって親友だから

 嫌だったら断ってくれるし

 信頼してるし

 大好きな

 大切な人だから

 嫌なわけが無い

 友人関係に「仲が良過ぎる」なんてことは無いよね?

 親友ってお互いに思っているんだから何も間違ってないよ

 好意も、

 行為も。


「大好き 莉亜」

「まったく……」


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