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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第81話 ぺち子 in スラム

 再びタマねえの脇腹に抱えられ、貧民街(スラム)へ向かって疾走する。


 これでダメ猫を撒くことが出来ないかと希望を抱いてたわけですが、地味にこの猫、意外と体力があって足も速かった。


 おそらく戦闘職なのだろうと推測される。



 そして撒くことが出来ぬまま、とうとう貧民街(スラム)に到着。



「ペチコねえ、なかなかやるね」

「タマも子供のくせに速かったにゃ!」


 パーーーン!


 ここまでの駆けっこで友情が芽生えたのか、二人はハイタッチを交わした。


 戦闘職同士、プライドを賭けた真剣勝負だったのかもしれない。

 タマねえはショタを抱えていたからハンデ戦だったけど。


「けどにゃんで貧民街(スラム)に来たんにゃ?」

「ゾウに乗りに来た」

「まったく意味がわからにゃいにゃ」


 そこでハッと気づいたタマねえが、ショタを地面に降ろした。

 伸びをして身体を解してから会話に参加する。


貧民街(スラム)に来たら魔物に乗って街を練り歩くのは常識ですよ?」

「ペチコねえはもっと貧民街(スラム)の常識を知るべき」

「それは知らにゃかったにゃ!・・・魔物!?」


 意味不明なことを言われたダメ猫が、キョロキョロと周囲を警戒している。


「ああ、魔物って召喚獣のことだから、探しても近くにはいないよ?」

「にゃんだ、ビックリしたにゃ~」

「ゾウさん1号2号、出て来い!」


 シュッ


 目の前に巨大なゾウが2体並んで出現した。


「うにゃッッ!?ま、ま、ま、魔物が出たにゃーーーーーーーーーーーーー!!」

「だから、魔物だけど召喚獣なの!」

「にゃにィ!?ジノラゼールが召喚獣(サモンビースト)!?」


 そう言えばそんな名前だったな~。今はもうゾウさんだけど。


「三人いるから1体足りない」

「ゾウさんは2体しかいないんだよね。ぺち子姉ちゃんは何に乗せようか?」

「うぇっ!?ウチも乗るにゃか!?それよりジノラゼールにゃんてどうやって倒したにゃ?」

「「ドーーーーーン!って」」

「ドーーーーーン!じゃ全然わかんにゃいにゃ!!でも二人とも凄いにゃ!」

「倒したのはクーヤ。ボクはチョコ齧ってただけ」

「あっ、そうにゃ!確か召喚士は、単独で魔物を倒さにゃいと召喚獣には出来にゃいとか聞いたにゃ!本当に凄すぎるにゃ!『ジノラゼール』にゃんてウチでも倒せにゃいクソヤバイ魔物にゃ!もう師匠って呼ぶにゃ!」

「いや、何の師匠だよ!?」


 ゾウさんってやっぱ凄く強いのかも・・・。

 ぺち子姉ちゃんが、もうずっと興奮した状態だし。


 でもこう驚いてくれるとちょっと誇らしい気持ちになるよね!

 蜘蛛でも出そうかと思ってたけど、気分が良いからライオンにしてあげよう。



「とにかく、ぺち子姉ちゃんの乗り物を出すね。ライオン1号出て来い!」


 シュッ


 当然ながら目の前に出現したライオンを見て、ぺち子姉ちゃんが大騒ぎする。



「うっひょーーーーー!デルトリーマにゃーーーーーーーーーーーーー!!」



 やっぱライオンも強いみたいだ。

 弱い魔物じゃ、ここまで目をキラキラさせて驚かないと思うんだよね。


 カブトムシで倒すと、戦った相手の強さがまったくわからないのがな~~~。

 ゴーレムだけは倒すのに苦労したから強いってわかるけど。



「あ・・・、どうやってゾウさんに乗ろう?」

「ん」


 タマねえがショタを抱えてゾウさんの背中にジャンプした。


「わわわわっ!えーーーッ!?ゾウさんの身長って3メートル近くなかった!?」

「ギリギリだった。ゴーレムだとたぶん届かない」

「タマねえってジャンプ力も凄かったのか!!」


 あ、ぺち子姉ちゃんのこと忘れてた。


「タマねえ!ぺち子姉ちゃんをライオンに乗せてあげて!」

「任せて」


 タマねえがゾウから飛び降り、ぺち子姉ちゃんに指示を出し、ライオンに跨る位置や捕まる場所などの細かい情報を伝えた。タマねえは乗ったことがあるからね。


 当然ながら、ライオンに乗ったぺち子姉ちゃんは大興奮だ。



「格好良いにゃ!本当に最高の気分にゃ!もっふもふにゃーーーーーーー!!」



 そしてタマねえもゾウさん2号に飛び乗った。


 えーと?この場合は、ライオンが先頭でゾウさん2体がその後ろで並んで歩くと見栄えが良さそうだな。


 召喚獣達に今回の作戦を伝え、安全運転するよう注意を促した。

 『子供が飛び出して来たら止まれ』とか、そういう細かい指示もだ。


 なんせゾウさんはデカくて高いから、足元まで目が届かないのよね。



「じゃあ秘密基地に向かって出発進行ーーーーー!!」


「「おーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 そして貧民街(スラム)を歩き出してから大変なことに気付く。


 秘密基地に着いてからゾウさんに乗る予定だったのに、なんか気付いたら街中を練り歩いてるんですけど!


 道中は別の召喚獣に乗ってくハズが、順番を間違ってもうたーーーーー!



 ・・・・・・まあ、ゴーレムよりは小さいからいいか。




 ◇




「うわ、黄色と黒が出たぞーーーーーーーーーーー!!」

「今日はジノラゼールかよ・・・」

「いや、それだけじゃねえぞ!前を歩いているのはデルトリーマだ!」

「ひょっとして、その魔物に乗ってる女の人も仲間なの!?」

「知るかよ!とにかく絶対目を合わすんじゃねえぞ!」

「あの男はどこだ?」

「あの男って誰のことだよ?」

「この前、黄色と黒に無理矢理連れていかれた男がいただろ!」

「あ~~~!そういや絡まれてた奴がいたな!ってか、そいつ生きてんのか?」




 ―――もちろんその男は生きていた。というか路地裏から出た所で固まっていた。




「・・・・・・今日は逃げ切るぞ」



 しかしショタのつぶらな瞳は、狙った獲物を視界の中にしっかり捉えていた。

 

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