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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第512話 あひるちゃん号に乗って遊ぼう!

 魔物が召喚獣に生まれ変わると、召喚システムみたいなヤツで召喚士の言葉が理解できるようになるのですが、それはご主人様限定で、他の人が何しゃべってるかなんてさっぱりわかりません。


 お姉ちゃん達がグリフォンを操縦出来たりする理由は、ボクと召喚獣との間で合図を決めているからです。


 右肩をトントン叩いたら少し右へ。

 ずっとトントンしてたらトントンが止むまで右へ。

 背中の真ん中らへんをシュバババっと叩いたら速度アップ。

 両肩を同時にペシペシ叩いたら速度ダウン。

 ペシペシ叩いた手をギューッと下に押し込む動作で着陸。


 他にも細かい指示とかあるけど、大体こんな感じですね。



 ・・・え?ハムちゃんと普通に会話してなかったかって?



 そう!ハムちゃんって実はメチャメチャ賢くて、専属ハムちゃんとしてご主人様にくっついているうちに、人間の言葉を理解するようになるんですよ!


 ただその弊害とでもいいましょうか、ハムちゃん通信の時とか、ご主人様と同じ口調になってしまうのですけどね~。


 まあとにかく、ハムちゃんだけが特別仕様なのです!


 他にも人間の言葉を理解するようになる召喚獣がいるかもしれないけど、専属としてくっつけとかないと天才召喚獣かどうか判明しないかも。


 マグロのおっちゃん達の専属にしたトナカイもかなり賢いので、話し掛けてたらいつの間にか言葉を理解するかもしれまんせんね~。


 というわけで、あひるちゃんに合図の説明をし、忘れちゃったら頭の中でボクに聞いてくれればすぐ教えるからと、ボク抜きで出発してみることになりました。


 お姉ちゃん達は何度もグリフォンやトナカイやアホ鳥に乗って、もうみんな操縦が出来るようになっていますので、背の低い順であひるちゃん号に乗り、砂浜をペタペタ歩いていってそのまま大海原へと出ました。



「うおおおおーーーーー!すげー迫力あってボートより面白いじゃん!」

「クーヤちゃん達がすごくテンション高かったのわかるかも!」

「掴まるとこが無いから両足でしっかり挟むの超重要」

「たしかに!曲がる時ヤバそうだな」

「海だとわかりにくいけど、結構速いよねこれ?」

「あひるちゃん号すごく気に入った!」



 大はしゃぎしているレオナねえ達の会話が聞こえてきて、砂浜で見ているボク達も楽しいですね!


 タマねえの合図で左側にドリフトしていったけど、みんな運動神経がいいので落ちそうになることもなく、ワーワー叫びながらどっかに行ってしまいました。



「そうだ!チャムねえには悪いのですが、大人三人で乗っても大丈夫なのか知りたいから、次はシーラお姉ちゃんとリズお姉ちゃんと悪そうなお兄さんで乗ってもらっていいですか?」

「ウチも大人なんスけど!むしろ最年長だし!」

「たしかに!でも身体のサイズ的に実験にならないのです」

「アハハハハ!わかってるっスよ!」

「大人組の次に、ロコ姉ちゃんとプリンお姉ちゃんと一緒に乗ってください」

「重いとやっぱ少し沈むよな?足が濡れなきゃいいが」

「それを知るための実験だしね~。まあでも大丈夫じゃない?」



 そんな会話をしていると、レオナねえ達が大はしゃぎしながら帰ってきた。


 そして次の三人と交代。

 ペタンペタンと砂浜を歩いていき、あひるちゃん号は海へ。



「思ったより沈まないな」

「リズ、足はどう?」

「大丈夫だ!曲がる時に濡れるかもしれんが、ブーツ履いてるし問題ねーだろ」

「まあな」

「波で上下して楽しいわね!これすごく好きかも!」

「オレも今まで乗った中でコイツが一番好きかもしれねえ!」

「よし、慣れてきたしスピードを上げるぞ!」


「「オーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」」



 どうやら大人組も問題なさそうですね。しばらく真っ直ぐ進み、俺達は右だ!ってなったようで、右側にドリフトしていった。



「あひるちゃん号、もう何体か欲しいな」

「ボクもそう考えてたところです!でも海は広いから次の獲物がいつ見つかるかさっぱりわかりませんし、ドラちゃんにお願いしようかな?」

「ドラちゃんに任せておけば、きっと捕まえてきてくれる」



 というわけで、ドラちゃんを召喚した。

 捕まえてほしいターゲットを見せるため、あひるちゃんが戻るのを待つ。


 そして右側から戻ってきたあひるちゃんが、ドラちゃんを見て驚愕した。



『グワッ!?』



 念話でドラちゃんは仲間だから大丈夫だと説明すると、同じ召喚獣だってことがわかったようで、すぐに落ち着いた。



「欲しいのはアレと同じヤツです!」


『ギュア!』



 ドラちゃんに、『デカいのを捕まえるとは流石ですな』って褒められた。


 あの大きさだからドラゴンの胃袋を満たすのに最適らしく、食糧として何度もマーチャンを狩ってたようで、『小さいのは見逃してデカいのだけ狙うのがプロ』と力説された。これは期待できそうです!


 ドラちゃんが言うには、あひるの肉ってかなり美味しいらしいんだけど、仲間になった召喚獣と同じ魔物って食べる気がしなくなるんですよね。そもそも今は海専用の乗り物が欲しいわけですから。


 というわけで、あひるをゲットしにドラちゃんが大空に舞い上がりました。

 海に来た時に家族みんなで楽しめる乗り物ですから、何体あってもいいですね。



 大人組が帰還したので足が濡れなかったか聞いてみると、ドリフトで斜めになってもギリギリ大丈夫だったみたい。


 そしてチャムねえとロコ姉ちゃんとプリンお姉ちゃんに交代し、これで全員あひるちゃんに乗ることができました!


 ただドラちゃんがなかなか帰って来ません。海って広いからな~。



「まだ遊び足りないけど、明日のために魚貝類を集めなきゃだし、遊ぶのはこれくらいにしておくか」

「だな。遊ぶのはあひるが増えてからでいい」

「あ、チャムねえがこっちに進路を変えた!貝集めも再開できそうなのです」

「私達の夕食分も獲らなきゃね!」



 貝集めチームが揃ったので岩場に行こうとしたら、釣りチームが釣った魚を入れてある箱を覗いたあひるちゃんに『魚を獲ってるの?』って聞かれた。



「魚と貝を獲りまくってるのです」


『グワッ!』


「それならデカい魚を獲ってくるですと!?」

「お!?あひるちゃんも手伝ってくれるのか?」


『グワッ!』


「デカくて美味しい魚を知ってるそうです」

「これは期待できそうね!」


 そういえば、あひるちゃんは魚獲り名人でしたな。


「じゃあ魚をゲットしたら、その箱の中に入れてください!期待してますぞ!」


『グワッ!』



 勇ましい雄叫びをあげて、あひるちゃんが海に入っていきました。

 ボク達も負けていられませんね!




 ◇




 それからしばらく貝集めを頑張っていると、頭の中に、ドラちゃんの『獲ったどーーーーー!』って声が聞こえてきた。


 空を見るとドラちゃんが着陸態勢に入っていたので、急いで駆け寄る。



「おお!ボクのあひるちゃんと同じくらい大きなマーチャンじゃないですか!」


『ギュア!』


 小さいのしか見つからなくて、なかなか苦労したみたい。

 ドラちゃんはプロなので、小さいマーチャンは獲らないのだ。


 召喚士の宿命とはいえ死体を見るのは嫌なので、急いでストックした。


「お疲れ様です!でもまだまだたくさん欲しいので、引き続きマーチャン狩りをお願いします!」


『ギュア!』



 そしてドラちゃんが再び空へ舞い上がった。


 砂浜まで来たついでに、魚の箱を覗いてみる。



「なにこれでっか!」


 箱の中に80cm級の魚が入っててビックリです!

 カツオとも違うんだけど、これはすごいですぞ!


「スゲーだろ!?あひるちゃんが獲ってきたヤツだ」

「ランゴランドンって名前の高級魚!滅多に食べられないすごい魚だよ!」

「一度だけ食ったことあるが、コイツはマジで美味えぞ!」

「へーーーーーーーーーー!」

「もっといっぱい獲ってきてもらおう」

「よし、あひるちゃん2号も出動させよう!」

「あ!そういや2体目をゲットしたんだったな」

「今日は大漁っスね!」



 というわけで、あひるちゃん2号を召喚し、実物を見せながらランゴランドンって魚を獲ってくるようお願いしました。


 あひるちゃんやら高級魚やら、今日は本当に大漁なのです!

 

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