表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

501/507

第501話 ガラスの冷蔵庫が完成しました!

 また武器が売れてしまったので、レオナねえ、アイリスお姉ちゃん、ナナお姉ちゃんの三人は、セシルお姉ちゃんと一緒にギルドに行きました。


 というわけで、残りの人達と一緒にアパートに向かってるところなのですが、召喚士達がカロリーゼロを手に入れて一段落着いたのもあり、とうとうリズお姉ちゃんがアパートを見に来ることになりました。



「うおおおおおおお!なんだこりゃああああーーーーーーーーーー!!」



 当然といいますか、初めてアパートと会社を見たリズお姉ちゃんが、そのオシャレすぎる外観に絶叫しました。


 召喚士達の訓練に忙しかったせいでもあるけど、大奥をナメてたから1人で驚くハメになるのです!



「アパートもだけど、建築中の建物もスゲーな!こんなの見たことねーよ!」

「オシャレな建物でしょ?中はもっと凄いわよ♪」

「マジかよ!?」



 ガチャッ


 玄関のドアを開けて中に入ると、リリカちゃんとお母さんがソファーに座って、楽しそうにソフトクリームをぺろぺろしている姿が見えた。



「あっ!リリカちゃんとお母さんがいた!」

「あはははは!ソフトクリームを食べに来てたんだね~」


「「こんにちは~~~~~~~~~~!」」


「クーヤだ!」

「皆さんこんにちは~。リリカちゃんがソフトクリームにハマっちゃったみたいで、昼間からお邪魔してました~♪とか言いつつ、お母さんもハマっちゃったかも!」

「にゃはははは!好きな時にいつでもジャンジャン来てくださいなのです!」


「なんだこりゃあああああ!オイ!階段が二つあるぞ!!」


 そういえば、驚愕リズお姉ちゃんのこと忘れてた。


「コレが大奥よ!血の涙を流すほどオシャレでしょ?」

「こんなすげえ家、見たことねーよ!!」

「リズ、このカーペットで靴の裏をよく拭いてから入ってね。それが大奥唯一のルールみたいなもんだから」

「靴の裏を?えーと、この敷物で拭けばいいのか?」

「うん!簡単でしょ?」


 もうすでに、まるで自分の家かのようにホニャ毛メンバーがリズお姉ちゃんに説明してますが、おかげで説明の手間が省けるので助かります。


「天使様、私達もソフトクリームを食べましょう!」

「すでにタマねえが作り始めているのです!」

「あっ、ずるい!私も作るーーーーーーーーーーーーーーー!」


 ワーーーーー


 最初からわかってたけど、アパートに帰って来たらまずはソフトクリームってのが常識になりそうですね。


 あとやっぱり、リリカちゃんが玄関に住み着きそうな予感がします。


 ただ幼女が常にソフトクリームをぺろぺろしてる状態だと、中身を補充するタイミングが難しそう。ん~、出なくなったって苦情が来てから動く感じでいいか!


 ぺろぺろぺろぺろ


「ボクはガラス張りの冷蔵庫を見に行くので、リズお姉ちゃんの案内は、ホニャ毛のみんなにお願いするのです」

「任せて!」

「あははは!クーヤちゃんこだわりのガラス冷蔵庫だ!」

「どこで作ってるのかしら?」

「わかんない。たぶん2階のどこかじゃないかな~」

「1階にいたら呼びに行く」

「あい!」



 というわけで、ソフトクリームをぺろぺろしながら、ボク以外の全員がオーナーズルームに入っていきました。まあ大浴場以外で2階に用事は無いですからね。


 リリカちゃんとお母さんに手を振りながら、階段を上っていった。



 ピンポーン



 ベレッタお姉ちゃんの部屋のドアの横についているピンポンを押したけど、出てくる様子がなかったので、チャムねえの部屋のピンポンを押してみる。



 ピンポーン



 あれ?出てこないな。部屋じゃないのかも。

 くつろぎ空間か!



 ピンポーン



 ついでにピコねえの部屋のピンポンも押したけど、どうやら不在のようだ。

 ジャーキー工房で仕事してるの見たから知ってたけど!



 ガチャッ



 くつろぎ空間のドアを開けると、ベレッタお姉ちゃんとチャムねえがいました!



「ココにいた――――――――――!」


 ボクの声を聞き、二人が振り向いた。


「クーヤちゃん、おかえりなさ~い」

「いいタイミングで来たっスね!二つ目も完成するところっス!」


 もう完成するとこだったのか!

 急いで靴を脱いで、二人の側まで駆け寄った。


「おおおおおおおおおお!まさにコレなのです!!」


 完成してるガラス冷蔵庫の扉を開けて手を入れると、中は冷んやりしていた。


「ちゃんと冷えてる!!」

「ここがスイッチだから、止める時は赤いボタンを押してね」

「了解なのです!たぶんずっと冷やしっぱなしだけど」


 パタン


 扉を閉めた。


「よし、早速コーヒー牛乳を作・・・ああっ!コップの蓋が無いんだった!」

「ん?もう完成してるっスよ」

「本当に!?メッチャ早くない??」

「一流の鍛冶屋をナメてもらっちゃ困るっス!」


 そう言ったチャムねえが、向こうに置いてあった大量の蓋をボクの前に積み上げてくれた。


「やった!お風呂の時間までに間に合う!二人ともありがとーーーーー!」

「色々良くしてもらってるし、お安い御用だよ♪」

「結構ガラスが余ったんだけど、他にも何か作る予定っスか?」

「えーと、玄関にガラス冷蔵庫の小型版が欲しいなーと思って。とりあえずガラスだけ用意しておいたんだけど、落ち着いたらお願いするつもりでした」

「ついでだから今作ってもいいっスよ?」

「ホントに!?」

「玄関?ソファーの所に置くのかな?」

「違うのです。ソフトクリームマシーンの隣に置いて、中に牛乳を入れておくのですよ。でね、フードプロセッサーの中にソフトクリームと牛乳を入れてかき混ぜると、シェイクという最強の飲み物が作れるのです!」

「何言ってるのかよくわからないけど、それ絶対美味しいよね!」

「間違いないっス!こりゃ急いで完成させるしかないっスね!」

「やったーーーーーーーーーー!じゃあ小型のガラス冷蔵庫もお願いします!」


 我が家ではバニラアイスと牛乳でシェイクを作ってたんだけど、ソフトクリームマシーンならチョコ味とラフランス味が作れるから、ずっと企んでいたのだ!


 というわけで、古代人コンビにすべてを託し、ボクはくつろぎ空間のキッチンでコーヒー牛乳を作り始めた。




 ◇




「完成だ・・・・・・」



 ちょっと甘すぎるような気もするけど、ボクの知ってるコーヒー牛乳はこんなもんだったハズだから、とりあえずこれでオッケー!


 ノートに書き殴ったレシピを四角く囲い、初代コーヒー牛乳の味が決定した。


 甘くないコーヒー牛乳を求めるお客様も中にはいるでしょうけども、そんなものは却下です。クーヤちゃんのコーヒー牛乳は激甘なのだ!


 前にアイテム召喚で手に入れた角砂糖を使ったから、激甘だろうが無かったことにできるので大丈夫。こう見えて身体に優しいコーヒー牛乳なのですよ。



 いいところでプリンお姉ちゃんが様子を見に来たから、彼女を助手に任命し、牛乳とコーヒー牛乳が入った蓋付きのコップをたくさんトレイに乗せ、脱衣所に設置したガラス冷蔵庫の中にポコポコ入れてもらいました。



「完璧だ・・・・・・」



 牛乳とコーヒー牛乳が満タンに入ったガラスの冷蔵庫を見ながら、プリンお姉ちゃんと二人で恍惚の表情になった。



「これ、すごくいいですね!お風呂上がりの牛乳は最高ですから!」

「たまにはクッソ甘いコーヒー牛乳もいいですよ!」

「見た目も可愛らしいです♪天使様がやたらと拘ってた理由がわかったかも!」

「もう一つのガラス冷蔵庫は1階の脱衣所に置く予定なのですが、たぶん今日もみんな2階の大浴場だと思うから、まだ空っぽでいいよね?」

「そうですね。1階大浴場は明日にしましょう!」



 よーーーーし!これでやっと大浴場が真の姿になりました。

 もうすぐ小型のガラス冷蔵庫が完成するから、玄関も更に進化しますぞ!


 さてさて、後は本番を待つばかりなのです!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ