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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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490/512

第490話 三人の召喚士vsカロリーゼロ

 

 ♪デーデデーデデッデデデデー



 プポプポプポプポ プポプポプポプポ


 ビョーーーン チャリーーーン


 ベレッタお姉ちゃんがマリモを操作して、チャムねえがルイジを操作しているわけですが、二人ともちょっとだけ上手くなってタコを倒せるようになっていた。


「あはははははははは!」

「これ面白すぎるっス!理解不能な遊びっスけど!」

「ゲームだよ!リリカもマリモだいすき!」



 古代人コンビが我が家へやって来て自己紹介した後、夕食をご馳走になって、女神の湯に入って、そして恒例のくつろぎタイムに突入。


 今日はめずらしいお客さんがいるので、リリカちゃんがゲームで遊ぼうと二人を誘い、こうしてゲーム大会が始まったのだ。


 しばらく遊んで落ち着いたところで、お寿司やジャーキーをつまみながら、二人に明日の予定を話し始めた。



「明日は召喚士三人がカロリーゼロと戦う予定なのですが、それを見届けた後、みんなで家具屋さんに突撃するのです!」

「結構前からアパートを建築してるって言ってただろ?さっき見た隣の白い壁だ。今はまだ建設業者が中の最終チェックをしている最中なんだが、明日から住めるらしいから、家具が大量に必要なんだよ」

「確かに家具がなきゃ住めないね~。それにしても今日完成したばかりとか、私達運が良すぎない!?あっ、そこに住んでいいんだよね?」

「もちろんなのです!せっかく最強アパートが完成したのに、他のアパートを探すなんて有り得ないですし」

「最強アパートとかメチャクチャ楽しみっス!」

「リリカもーーーーーーーーーー!」



 身内が隣に建てているアパートなわけですから、楽しみにしていたのはボク達だけじゃなく、リリカちゃんもアパートのことがすごく気になっていたみたいで、絶対遊びに行くって張り切っているのだ。


 もちろん他の家族達だってすごく気になってましたから、家具を設置したらみんなで遊びに行くことになってます。大興奮間違いなしでしょう!


 とまあそんな感じで就寝時間となり、ボクの部屋でベレッタお姉ちゃんとチャムねえに挟まれながら眠りにつきました。


 ちょっと暑かったです。






 ************************************************************






 そして、とうとうこの日がやって来ました。

 筋肉審査に通った最初の召喚士三名が、カロリーゼロに挑むのだ!


 その三名と師匠のライガーさん、そしてカロリーゼロプロジェクトの関係者であるボク達全員で、オルガライドの南西にある岩場目指して進んでいく。


 とりあえず今回はボク達も気になってしょうがないから全員参加ですが、いずれは応援に駆けつけることもしなくなるでしょうから、道中の護衛と邪魔な魔物を倒すための冒険者を雇うことになると思います。


 たぶん次回のカロリーゼロバトルも何人かは見に来ると思うから、その時に何人か冒険者を雇って一連の流れを見せれば、上手く引継ぎできるんじゃないかな?



「カロリーゼロ発見!」



 タマねえの視力は化け物クラスですから、当然まだ誰にも見えません。



「くそッ!恐怖なのか武者震いなのか、手が勝手に震える」

「俺もそうだったから安心しろ。なあに、実物を前にすれば覚悟が決まって震えも止まる!」

「本当に!?まだ自分の番じゃないのに震えが止まらないんだけど!」

「俺もだ!!」



 そうこうしている間にも歩みは進んでおり、大巨人が姿を現す。

 でも野生のカロリーゼロを見て、セシルお姉ちゃんの表情が引き締まった。



「本当だ。覚悟を決めたら震えも止まった!これならいける!!」


 そう言ったセシルお姉ちゃんが、ブンとメイスを一振りした。


「セシル・オルガレイダス、いざ参る!」


「「頑張れーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 ―――――こうして、カロリーゼロバトル3連戦が開幕した。




 ◇




 ゴシャッッ!



 セシルお姉ちゃんの強さは本物でした!


 カロリーゼロの強烈なパンチをすべて盾で防ぎ、隙の無い冷静な動きでメイスの一撃を放ち、ダメージを蓄積させていく。


 そして、彼女の猛攻に耐えられなかったカロリーゼロの左足が砕け散った。



 ダダダッ


 ガギン! ドゴッ!


「がはッッ!」


 いけると思った直後、やっぱりライガーさんと同じく手負いの獣パンチをくらい、初めて身体にダメージを受けた。


 でもカロリーゼロの足まで砕いたのに弱気になんかなるわけがなく、数発殴られながらも、とうとうカロリーゼロを撃破。


 動かなくなった大巨人を前に、セシルお姉ちゃんが拳を天に突き上げた。



「「おおおおおおおおおおーーーーー!!」」



 なにアレ!?静かに拳を天に突き上げるとかカッコイイ!


 しかしこんな状態でも逆に不安になるのが召喚士なのです。自分と戦闘する前に魔物がダメージを受けている状態だったら一人で撃破したことにならず、召喚獣にできないのだ。


 セシルお姉ちゃんが慎重にカロリーゼロに近寄っていき、一言呟く。


 その瞬間カロリーゼロの死体が消え、ストックに成功。

 ここでようやく、振り返ったセシルお姉ちゃんが笑顔を見せた。


「カロリーゼロを手に入れたぞ!!」


「「おめでとーーーーーーーーーーーーーーー!!」」


 こっちに戻ってきたセシルお姉ちゃんを、アンリネッタさんが抱きしめた。


「最高の戦いだったよ!次はあたいの番だね!」

「頑張れ!健闘を祈る!」


 なんかメッチャ仲良くなってるじゃないですか!


 セシルお姉ちゃんって貴族なんだけど、とても爽やかでイケメンな性格だから、一緒にいるだけで人間的にどんどん好きになっちゃうのですよ。


 セシルお姉ちゃんが筋肉神装備を外し、今度はアンリネッタさんが装備した。

 素晴らしい戦いを見て、闘志を漲らせています。


「準備オッケーだ!」

「よし、次のカロリーゼロを探すぞ!」




 ◇




 結果発表~~~~~!

 なんと、三人ともカロリーゼロを撃破しました!


 似たような展開だったので割愛しますが、アンリネッタさんもガストンさんも、ライガーさんより少し長期戦になったものの、大きなダメージを受けることなく最後まで戦い抜くことが出来ました。


 ライガーさんのバトルを見たことで、リズお姉ちゃんとプリンお姉ちゃんの指導力が成長していた成果が出たのかも。



「三人共、本当に見事な戦いだった!でも実際にカロリーゼロを召喚(サモン)してみるまで不安だろう?俺もそうだった。今日はゆっくり休んで遠隔操作の訓練は明日やる予定だから、カロリーゼロを呼び出してみるといい」


 実際に呼び出して確認するまで不安なのが召喚士なのです。

 命懸けで倒した魔物ですから、なおさらですね。


「うむ。間違いなく手に入れたハズだと思いつつも、本当に自分の召喚獣(サモンビースト)になっているのか不安だった」

「そうなんだよね!だってカロリーゼロだよ?あんなデカい最強の魔物を手に入れただなんて、まだ信じられないくらいだよ!」

「わかるぞ!何かの手違いで入手に失敗していたら俺は泣く!!」


 ライガーさんが大きく頷いた。


「よし!カロリーゼロのお披露目だ!」

「緊張してきたーーーーー!」

「頼む。出てくれ!!」



 ドキドキしながら見守っていると、すぐ近くに3体のカロリーゼロが出現した。



「「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 4メートルもの大巨人を見上げ、三人とも涙目になってます。


 ぶっちゃけ見慣れているハズなのに、どうして他人のカロリーゼロを見るとこんなに感動するんだろな・・・。


 やっぱり命懸けの大勝負を見たからだよね。

 なんて言えばいいのかな?価値といいますか重みが違うのですよ。



「ダメだ、武者震いが止まらない」

「これ、あたいのカロリーゼロなんだよね!?本当に格好良すぎる!!」

「俺よくこんなの倒したな・・・。夢を見ているのか?」



 新たに三人がカロリーゼロを手に入れたことで、良い意味でライガーさんの神格化が薄れ、召喚士全員が夢を身近に感じるようになるかもね~。


『チュウ』


 ハム王妃様から、カロリーゼロバトルが記憶されたミルラ宝石を受け取った。

 今回の戦いもしっかり録画しておいたのだ。


 さてさて、コレをライガーさんに渡したらアパートに出発しよう!

 

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