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第433話 金のインゴットを売る!

 ママさんが慌ただしく出社していったけど、まだレミお姉ちゃんに頼み事をしていませんので、帰るのはもう少し後です。


 ただその前に、レミお姉ちゃんが金のインゴットのことが聞きたくてしょうがない感じでしたので、古代遺跡で発見したモノだと説明する。


 話が広がると長くなりそうだから、空飛ぶ島を探索しているってのは内緒。



「でもそこら中に魔物がウヨウヨしてるから、レミお姉ちゃんを連れて行くことはできないのですよ」

「遺跡を歩いてるだけで普通に魔物が出てくる」

「私達にとってはそれほど危険ではないのですが、非戦闘員が1人で探索するなんてのは無理ですね」

「すごく気にはなるけど、魔物に食べられたくないから遠慮するわ!」


 本当は家族のみんなにも古代遺跡を見せてあげたいんだけどね~。

 少なくともダンジョンアタックが終わるまでは無理かな。


「そしてみんなで探索を頑張ってたら、とうとうお宝を発見したのです!」

「金のインゴットと大量の金貨!」

「山積みになっているのを発見して本当に驚きました!ですのでレミさんとママさんに1本ずつお土産に渡しても全然余裕なんです。気にせず受け取って下さい」

「そういうことなら有難く頂いちゃうわね!古代遺跡で金銀財宝を発見だなんて、夢みたいな話でワクワクする!」


 ここまで話すとありがたみが薄れちゃうけど、あまりにも高価なお土産すぎて遠慮して返そうとするんだもん。話すしかなかったのです。


 追加で渡した数枚の金貨を見ながら、レミお姉ちゃんは恍惚の表情だ。


「いつの時代に使われていた金貨なのかしらね・・・」

「あれは絶対数百年以上昔の遺跡なのです!」

「考古学者じゃないからわかんないけど、長き時を経た遺跡なのは確実」

「建物の中に積もった埃の量が凄まじいですからね~。掃除がすごく大変でした」

「あ、家でみんなが待ってるんだった!次の話にいきます!」


 休みだから、ついまったりしてしまうのですよ。


「ビデオテープ宝石なんですが、実はこれってダンジョンに出現する魔物の魔石だったのですよ」

「え?魔石だったの!?」

「魔物っていうかアンデッド?」

「おそらくあのダンジョン特有の魔石で、普通の魔石とは全然違いますが」

「あ、魔物の動力源である魔石だから、風景と音声を記憶できるのかしら?」


「「!?」」


「なるほど!」

「言われてみて納得」

「魔石って魔物の心みたいなモノですからね!脳と同じような機能を持っていてもおかしくないのかもしれません」


 天才が一瞬で謎を解いてしまいました!

 というか、まったく気付かなかったボク達全員がアホという話も・・・。


 おっといけない!話を進めなきゃ。


「それでですねー、みんなが戦ってる姿を映写機で録画していたのですが、今の映写機の性能だと映画を作るのが難しいことに気が付いたのです」

「えーと、例えば?」

「動画の編集ができないと、4時間くらいだらだらと戦闘シーンを垂れ流す感じになっちゃうのですよ。すなわち見る必要のない部分を省いて、時間の短縮がしたいのです。あと戦闘シーンを途中で切って、別角度の格好良いシーンと繋げて、迫力満点の映像を作ったりもしたいです!」



 プリンお姉ちゃんにゆっくり剣を数回振ってもらい、横から撮った映像と、真上から撮った映像と、最後に正面から撮った映像を繋げると、それだけで戦闘シーンがメチャメチャ格好良くなると説明する。


 それ以外にもズーム機能があると撮影がしやすくなるし、動画に文字を表示させることができれば、アイテム召喚で手に入れたアニメをこの国の言語に翻訳して、そのまま映画にして稼ぐことができるよって言ってみた。


 BLアニメとおねショタアニメしか持ってませんけどね!


 あと、動画を見る時に一時停止やスロー再生ができると便利だし、この前作った弱小野球部映画のラストシーンでスロー再生が使えれば、もっと格好良いシーンにできたことを精一杯伝えた。



「ふむふむふむ。この映写機の性能ではやりたい事が出来ないのね?」

「そうなのです。一発撮りになっちゃいますので、誰かがセリフを噛んだだけで失敗作になっちゃうのですよ」

「言ってる意味が分かってきたわ。でも映写機ってすごく複雑そうだから、改造出来るかどうかまだ何とも言えないわね~」

「無茶言ってるのはボクもわかってますので、無理ならしょうがないです。でももし改造できそうだと思ったらガンガン挑戦してみてください!」


 マイナスイオンハムちゃんに元気な映写機をもう一つ出してもらい、少し離して壊れた映写機を三つ並べた。


「こっちは普通に動く元気な映写機だけど、こっちの三つは壊れてるみたいで動かなかったので、実験用として好きなように使って構わないです」

「助かるわ!これだけあれば躊躇なく解体できる!」

「壊れてる部品を交換したら一つくらい復活するかも?」

「クーヤ、魔道具を動かすのに普通の魔石も必要」

「あ、そっか!」


 映写機の横に普通の魔石を10個並べた。

 とりあえずこれだけあれば、今すぐにでも映写機を調べられると思う。


「ありがとう!時間は掛かると思うけど、期待に応えられるよう頑張るわ!」

「ボクの国では、映写機を二つ使い、片方を再生させてもう片方で録画して中身を丸ごとコピーする技がありましたので、そういう方向でも考えてみてください」

「なるほど、一つの映写機で全部やる必要は無いってことね。参考になるわ!」

「じゃあそろそろ帰りますです!またビデオテープ宝石を集めときますので、次の休日にでも持って来ます!」

「期待してるわ!今日は本当にありがとーーーーー!」

「急ぐ必要はないですから、無理をせずマイペースで解析して下さいね♪」

「じゃあまた!」



 これでレミお姉ちゃんへの依頼はバッチリです!

 帰ったらインゴットを売りに行って、ようやく休日に突入だーーーーー!




 ◇




「魔道具で純度を調べましたが、全てが純金でした」

「よし!」

「ただ1億2000万もの現金を用意するのは時間が掛かりますので、カードに振り込むという事で宜しいでしょうか?」

「それで構わない。あ、ここにいる全員に1000万ずつ振り込み、端数を現金受け取りにしていいか?」

「それくらいの現金ならば問題なく御用意できます!」



 なんと金の価格は、1グラム5300ピリンでした!

 それを22本持ってきたので、合計1億1660万ピリンとなり、660万上乗せです!


 手持ちの現金が60万あれば、ちょうどいい感じなんじゃないでしょうか?

 最近みんな金遣いが荒いので、すぐ無くなるかもしれませんけどね~。


 今は冷静に対応してますが、目の前に金のインゴットを22本積まれたオルガライドの宝石屋さんのオーナーが、メチャクチャ驚いてましたよ!


 ただこういうお店ですので貴族と繋がっており、金のインゴットはそのままオルガレイダス伯爵の元にいくっぽいです。


 山積みのインゴットはド迫力ですので、伯爵様の前にドンと積んでみせるのを想像したオーナーが有頂天って感じで、ちょっと面白かったりします。


 ということで、端数の現金を受け取った後、銀行でそれぞれのカードに1000万ずつ振り込んでもらい、金の売買が完了しました!



「っしゃーーーーー!生活費ゲットだぜ!」

「もちろん1000万もだけど、端数の現金が嬉しいわね♪」

「5300ピリンに上がってたのは嬉しい誤算だったよね~!」

「今すぐ買い食いしたい気分だよ!」

「貴重な休日なのに街で時間を消費するのはもったいない!早く島に行こ!」

「その通り!すべてのエロビデオをチェックしなきゃならねえんだ。こんな所で遊んでる場合じゃねえ!」

「陳列されていたエロビデオもだが、奥の部屋に隠されていた秘蔵のエロビデオが気になってしょうがない。いや、アレを見るのは最後にした方がいいのか・・・」

「アホだ。二人もアホがいるよ!」

「放っておきましょう。今日は宝石屋でゆっくりしたいですね~」

「うん。タマも今日は宝石屋」

「だね!」



 さてさて、ようやく休日の始まりなのです!

 やっぱ最初は、宝石屋さんで見つけた商品説明のビデオをチェックだ!


 ・・・エロビデオだったりして。

 

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