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クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです  作者: ほむらさん


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第414話 ダンジョンアタック開始!

 リズお姉ちゃんが滝に打たれに行くと、その場所は男湯から丸見えだったというアクシデントが発生したものの、逆に当の本人が筋肉を見せつける暴挙に出たので、覗き魔騒動に発展すること無く、悪そうなお兄さんは無罪となった。


 まあリズお姉ちゃんが自分から悪そうなお兄さんの視界に飛び込んで行ったわけですから、そりゃ無罪で当然なんですけどね。


 しかし女性比率が高すぎるので、男性陣に人権は無いのだ。

 騒ぎが終息して一安心していることでしょう。


 服を着た全員が神殿入り口側に集合し、そこに出したスタンドミラーで美肌チェックをしているところなのですが、鏡が一つしか無いことにブーイングが飛んだ。



「人数に対して鏡が不足すぎる」

「うん。少し早めに帰って、大きい鏡をいっぱい買おう!」

「此処にもくつろぎ空間欲しくねえか?」

「絶対必要!お風呂上がりにすぐ美肌チェックしたいもん」

「トイレも欲しい」


「「それなーーーーーーーーーー!」」



 ナナお姉ちゃんが、武器屋にあった古代のトイレを改造してくれたので、武器屋にいる時は大丈夫なんだけど、まず神殿のトイレを探さなきゃならないし、古代のトイレなんか怖くて使えないので、絶対に改造しなければならないのだ。


 ちなみに武器屋のトイレは下水道に直通していたようで、出したブツはそのままどこかに流れていくので臭くないです。でもそういう仕組みになってるからこそ、床が抜けたらと思うと怖すぎて改造しないと使えないわけです。



「時間に余裕が有ればトイレを探して改造できるけど、ダンジョンアタックが始まるから今は無理。武器屋のトイレを使うしかないね~」

「もうダンジョンアタックを先延ばしにはできねーな。トイレを探して補強するのは落ち着いてからにしよう」

「だね~。でも神殿の休憩所は作ろう!」

「ソファーとテーブルと鏡と・・・、小さい椅子もいくつか必要ですね」

「等身大のデカい鏡が欲しいな!」

「もしかして貴女、裸で筋肉のチェックしようとしてない?」

「もちろん筋肉を見るためだ!でもそいつがいるから裸にはならんぞ!たぶん」

「すごく嘘くさい。盛り上がったら絶対脱ぐよこの人!」

「おい、やめろよ!?何もしてねえのに覗き魔とか言われるの嫌だぞ!!」



 ライガーさんやベイダーさんもだけど、むしろ鍛えた身体を見られたいと思ってるから、筋肉教は手に負えないのです!


 あと、どうせトイレを改造するなら最新型の便器くんを設置したいとこだけど、レミお姉ちゃんを連れて来る必要があるんですよね。


 まあ何にしても、トイレ関係は落ち着いてからって感じかな?



 神殿大浴場を満喫したボク達は、街に戻ってすぐいつもの家具屋さんに突撃し、またもや色々と買いまくった。


 最近やたらと金を持っているボク達が支払いしたんだけど、短期間のうちに家具を買いまくる上客なので、揉み手店長の笑顔が有頂天だった。店員たちの『いらっしゃいませー!』も洗練されてきて、逃がすまいという意気込みが凄まじい。


 大奥が完成したらまた爆買いするハズなので、その時までに素晴らしい家具を揃えてもらっておくべきですね~。






 ************************************************************






 そしてとうとうダンジョンアタックの日がやって来ました。



 ミルラの塔を見上げながら、作戦会議が始まった。

 主にクーヤ姫を守るフォーメーションについてですね。



「塔の広さが不明だが、まずはアタシとプリンアラートが先頭に立つ。すぐ後ろにサポートとしてアイリスとガイア。そしてクーヤを中心に配置し、両サイドにナナとミルクルーナ。クーヤの後ろにロコ。後衛を守るのがリズとシーラとタマの役目だ」


 鉄壁の守りじゃないですか!これならクーヤ姫も安心なのです。


「そして前衛のアタシとプリンアラートの疲労が溜まったら、リズ、シーラと持ち場を入れ替える。これが基本フォーメーションだ」


 全員が頷いた。


「通路が予想以上に広かったら、リズとシーラは前に出てもらう事になるかもしれないが、タマは最後尾にいてくれ。背後から敵が現れるのが一番怖いからな」

「クーヤを守るのがタマの宿命。後ろは任せて」

「声掛けもしっかり頼むぞ!」

「わかってる」



 それから敵に囲まれた場合の守備位置、もう限界ってなった時の対処法なども念入りに話し合い、ようやくすべての準備が整った。



「ポムポム憑依!」


 ロコお姉ちゃんの精霊魔法で、レオナねえ、プリンお姉ちゃん、アイリスお姉ちゃん、 悪そうなお兄さんの四人が赤いオーラに包まれる。


「タルタル憑依!」


 そしてボクにも念願の精霊憑依が飛んで来て、黄色いオーラに包まれた。


「いっつも黄色なんですけど!」

「クーヤちゃんにポムポムを憑依させて力を強くしてもしょうがないもん。お姫様は防御力を上げるのが一番なの!」

「エーーーーー!」

「魔力の問題があるから、とりあえず前にいる人だけ。もしアンデッドがうじゃうじゃいたらみんなに憑依させるね~」

「了解だ!」



 リズお姉ちゃんとシーラお姉ちゃんが、ミルラの塔の入り口の両開きのドアの前に立った。



「じゃあ開けるぜ!」



 ギイィィィィィィィィ



 開かなかったら凄腕シーフの出番かな?と思ったんだけど、古代の建物のドアのくせにちゃんと開いた。



「いきなりアンデッドまみれってわけでは無さそうだ」

「思ったよりも明るいですね」


 明るくしようと呪文を詠唱していたナナお姉ちゃんが魔法をキャンセルした。


「どこから光が入ってるんだろ?」

「さあな。まあ暗いよりはいいだろ」

「突入しましょう!」



 レオナねえとプリンお姉ちゃんを先頭に、ゾロゾロとミルラの塔に入っていく。

 本当に中は明るかったけど、空気が澱んでいてすごく気持ち悪いです。


 マイナスイオンハムちゃんをモフることで、少し落ち着いた。


 塔に入ったことなんか一度も無いので、どういう作りなのかさっぱり想像もつかなかったんだけど、どうやらまだ玄関みたいな場所のようで、前と右と左に扉がある小部屋って感じだった。



「ドアが三つありますね」

「怖いからドアいっぱいとかやめてくれよ!開けたら絶対アンデッドだろ!」

「同感だ。いきなり階段があって、魔物を倒しながら進んで行くのを想像していたのだが、こういう感じは嫌だな・・・」

「お?そっちに何か落ちてるぞ」


 リズお姉ちゃんが壁の方へ歩いて行き、何かを拾い上げた。


「おおおおお!これって宝石じゃねえのか!?」

「何だって!?」



 拾った宝石の埃を払って、リズお姉ちゃんが見せてくれた。



「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」



「これって・・・」

「ビデオテープじゃん!!」

「何だそりゃ?」

「意味わかんない!何でこんな所に落ちてんの!?ちょっと待ってて」


 宝石ハムちゃんを召喚して、透明な宝石を出してもらった。


「たぶん一緒のやつだ!!」

「もしかしてこの宝石って、ミルラの塔で手に入れたヤツなのかな?」

「だとしたら映画作り放題だよ!」

「少し前まで怖かったのに、やる気が出てきました!」

「地面もちゃんと見て歩かなきゃ!」



 プリンお姉ちゃんの言う通り、一瞬で怖さが吹き飛びました!

 もしビデオテープを集め放題だとしたら、この塔は宝の山ですぞ!!

 

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