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第399話 精霊使いの真骨頂

 今日は新メンバーにミルラの塔の危険さを知ってもらうために、マイナスイオンハムちゃん無しで死の森近くまで行き、そのままお城の偵察をしてから武器屋さんまで戻って来ました。


 前回と同様、精神的ダメージでみんな疲れていたので、鎧を脱いでからくつろぎ空間のソファーに座って一休みです。


 シーラお姉ちゃんに捕らえられ、今は彼女の膝の上に乗せられてマスコットキャラにされているところなのですが、冒険者にしては珍しく品のある人なので、優しいタッチで悪い気はしませんね!


 普段からフルアーマーでガチガチに武装してるのに、身体がゴツゴツしてるなんてことはなく、普通に女性らしい柔らかさなのが不思議ですよね~。


 後頭部に当たっているおっぱいもDカップくらいあり、毎日運動しているのでスレンダーで理想的な体型なのです!綺麗な人だしモテまくりなんじゃないかな?



「此処って、もう住んでもいいくらい寛げるわね~♪武器に囲まれているってのが本当に素晴らしいわ!」

「最高だよな!でも食い物屋が無いのが残念だ」

「住民がいないんだからどうしようもねえな。まあ食いもんは持ち込むしかねえ」

「リズさん、隣で串焼き屋を開店して下さい!美味しければあるだけ買います!」

「やだよ面倒臭い!」


「「アハハハハハハハハハハハ!!」」



 そういえば、ホニャ毛の仲良しポイントが結構貯まってきましたね。

 しかし4体も貸し出すとハムちゃん不足になるんですよね。


 ん~、どうしようかな?やっぱ補充しないとダメか~。

 前回から結構経ったので、そろそろ元の数に戻ってそうな気はするけど。


 だってネズミですもの。放っとくだけで勝手にポコポコ増えるのだ。


 ただ平和に暮らしてるハムちゃんを倒しに行くってことに少し罪悪感が・・・。

 まあ召喚獣になっても楽しく遊んでるから、不幸ではないと思うけど。


 うん、あまり深く考えないでゲットしに行くかーーーーー!


 ホニャ毛と悪そうなお兄さんにまだアレを御馳走してなかったなーと思い、黒くて可愛らしいスイーツを六等分して一つ一つを小皿に乗せ、フォークを添えてお出しした。残りの一個はチョコが大好きなタマねえに渡しました。



「「うっま!!」」



 当然ながら大絶賛です。しかもケーキかと思って食べてみると実はアイスクリームなので、意表を突かれてみんなビックリするのだ!


 ちょうどいい甘さなので、悪そうなお兄さんのお口にも合ったようです。



「こんなの貴族だって食ったことねーだろ。この一人分の大きさで3000ピリンの値段を付けても売れるんじゃねえか?」

「絶対売れるよ!!伝説のスイーツって書くだけで売れまくりだよ!」

「でもアイスだから溶けるわよね?お持ち帰りできないわ」

「んなもんその場で一口だ!」

「一口は無理だって!それにそんな食べ方じゃもったいないし!」


「「わーーーっはっはっはっはっはっはっは!」」



 悪そうなお兄さんも、ホニャ毛の四人に慣れたみたいですな~。

 ボク達以上に騒がしいので、一緒にいるだけで楽しい気分になるのですよ。


 チョコレートアイスケーキを食べ終わり、今日の冒険について語り合ってると、ロコ姉ちゃんの精霊の話になった。



「そうそう!タルタル以外の精霊もパワーアップしてるんじゃねえか?」

「間違いないわね。外で試してみない?」

「いいよー」

「タルタルが大きくなってたけど、魔力は大丈夫なの?」

「あ~、そう言えば全然余裕かも!ルーンの指輪のおかげかな?」

「消費魔力が軽減されるって凄いわよね~」



 ホニャ毛が何か実験するみたいなので、みんなで外に出た。



「じゃあポムポム、出ておいで!」



 ロコ姉ちゃんがそう叫ぶと、燃え盛る炎が出現した。



「大きくなってるーーーーー!」

「とりあえず顕現させてみたのか。やっぱ強くなってるな!」

「じゃあリズに&ミル#させるよ?」


 今なんて言ったんだろ?


「ロコ姉ちゃん、『&ミル#』てなに?」

「えーとね~、体の中に精霊を入れて身体能力を強化することが出来るんだ!」

「おおおおお!精霊ってそんなことができるのかーーーーー!」


 へーーーーー!リズお姉ちゃんに精霊を憑依させる感じなのかな?

 精霊だからお化けとも違うのだろうけど、思ってた精霊使いと全然違った!



「ポムポム憑依!」



 火の精霊がリズお姉ちゃんの身体に吸い込まれた。


 ・・・と思ったら、なんか赤いオーラが出てるうううううう!



「キタキタキターーーーー!滾るぜえええええ!!」



 ブオン! ブオン! ブオン!


 世紀末覇者みたいになったリズお姉ちゃんが、大剣をブンブン振り回している。



「これってどんな効果があるの!?」

「火の精霊を身体に宿すと力が強くなるんだよ。風の精霊だと速く動けるようになって、水の精霊は魔法が強化されて、土の精霊だと防御力が上がるんだ~!」

「これが凄腕精霊使い(エレメンタラー)の真骨頂だ。スゲーだろ?」

「凄い!しかもカッコイイ!」


 精霊憑依を初めて見るタマねえも目をキラキラさせてます!

 ロコ姉ちゃんの凄さがイマイチわからなかったんだけど、これなら納得ですね!


「ポムポム憑依!ミウミウ憑依!シルシル憑依!」


 シーラお姉ちゃんも赤いオーラに包まれ、ミルクお姉ちゃんは青いオーラ、そしてロコ姉ちゃんは緑のオーラに包まれた。


「自分にまで憑依させて魔力大丈夫なの!?」

「うん。もしかしたら全部いけるかも?」

「それなら試しておいた方がいいよ!」

「タルタル憑依!タルタル憑依!タルタル憑依!タルタル憑依!」


 タマねえ、アイリスお姉ちゃん、ナナお姉ちゃん、プリンお姉ちゃんが黄色いオーラに包まれた。



「・・・先生!ボクのオーラは!?」

「俺もオーラ無しなんだが?」

「アタシの精霊は!?」

「今ので全部使っちゃったんだもん」


「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」



 魔力の問題もあり、今までは四人分の憑依しか想定していなかったみたいで、土の精霊を4体所持していたのは乗り物として多めにゲットしたからだそうです。



「一日中とかはたぶん無理だけど、2時間くらいなら全員憑依いけるかも?」

「マジか!全員いけるのかよ」

「ダンジョンアタックはともかく、城のアンデッドと戦うなら前衛全てに精霊憑依させたいわね」

「アイツら硬いから、火の精霊希望なんだが!」

「火の精霊なら結構近くにいるから明日捕まえに行く?」

「頼む!アタシらには野生の精霊が見えないから、道中の護衛しかできねーけど」

「ルーン装備があるんだから、オレらだけで十分だぜ!」


 たしかに今のホニャ毛は無敵ですな。


「あ、じゃあレオナねえ達にはボクのお手伝い頼んでいい?ハムちゃんを捕まえに行きたいのですよ」

「ハムちゃんを?・・・ああ、そういうことか!」


 ホニャ毛用のハムちゃんが欲しいってことを察してくれたみたい。


「わかった。どうせグルミーダの手袋も出来てないし、明日は別行動ってことにしよう。ガイアはどうする?」

「こう見えて俺は忙しい身なんだよ。いい機会だから仕事を片付けてくる」

「了解だ。えーと、余裕をもって明後日も休みにしよう。二日間で用事を済ませてくれ!」


「「オーーーーーーーーーーーーーーー!」」



 というわけで、明日はあの森にハムちゃんをゲットしに行きます。

 またメメトンゼロが出るかもだね~!

 

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