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第380話 召喚獣がパワーアップしました!

 ナナお姉ちゃんも家族へのプレゼント用のアクセサリーをゲットしたんだけど、みんな戻って来ないので、ボク達の方から防具屋に行くことにしました。


 ただこっちは後衛が二人という危なっかしいメンツなので、魔法屋の向かいの建物に行くだけなのですが、安全のために召喚獣を呼び出すことにした。


 というかですね、星のロッドを装備してルーン文字を光らせた状態で召喚したらどうなるのか、すごく気になりません?


 ナナお姉ちゃんと二人で魔法屋の入り口のドアをそーっと開けて、外に魔物がいないか確認する。



「いないよね?」

「うん。大丈夫!」



 ササッと外に出て、星のステッキを掲げて魔力を流し込んだ。

 ルーン文字がピンクに光り、日の光を受けて星のアクセサリーがキラッと輝く。



「メルドア、レグルス、クマちゃんを召喚!」



 目の前に、クーヤちゃん四天王の内の三体が出現。


 そういや不死鳥(フェニックス)も手に入れたから、四天王から五車星になったんだっけか。

 でも熱くてみんなに嫌われてるしな~。あの子は別枠にした方がいいかもしれん。



「なんか全然変わってませんね」

「うん。いつもと一緒だね~」


 でも呼び出された三体は『ん?』って表情で、何か違いを感じている様子。


「まあいいや。武器屋さんに向かおう!」

「そういえば中で防具屋と繋がってるんだったね~」


 そして三歩くらい歩いた時だった。


『オン!?』

『ガウ!?』

『ンゴ!?』


 召喚獣達が変な声を出した。


「ん?どうかした?」


『オンオンオンオン!』


「すごく身体が軽い!?」


『ガウガウガウ!』


「うん、いいよ~」


『ンゴゴ!』


「何だって?」

「ちょっと全力で走ってみるって言ってる」

「もしかして、杖の効果が出たのかな!?」

「そうかも!」



 タタタタタタタタタッ!

 タタタタタタタタタッ!



 メルドアとレグルスが、すごい速度でぶっ飛んでいった。



 シュッ! シュシュッ! ブン!ブン!ブン!ブン!


 そしてクマちゃんが近くでシャドーボクシングを始めたが、いつもの一撃必殺って感じのパンチじゃなく、速くて激しいコンボを繰り出していた。


『ンゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!』


「これは世界を狙える!とか言ってますね」

「身体能力が強化されたのかな!?」

「そんな感じなのです!」


 タタタタタタタタタッ!

 タタタタタタタタタッ!


「メルドア!レグルス!それ魔力を使ったらどうなるの!?」


 キキーーーーーーーーッ!


 ボクの声を聞いて、二体とも急ブレーキをかけて止まった。

 そして魔法を発動して光り輝いた。


『オン!』

『ガウ!』


 シュタタタタタタタタタッ!

 シュタタタタタタタタタッ!


 直後にまたぶっ飛んでいったが、メルドアとレグルスが大ゲンカした時も目で追えないほどの速度だったので、違いがさっぱりわからなかった。



 ズザザザザザザザーーーーーッ!

 ズザザザザザザザーーーーーッ!



「やっぱり身体能力が上がってるよね?」


『オン!』

『ガウ!』


「魔力も強化されたりしてるの?」


『オン?』

『ガウ?』


「そっちはよくわからないと。魔力的には変わってないのかもですね~」

「元々の身体能力が上がってるんだから、魔法を使った時の動きもすごく強化されているハズだよ!」

「だね!やっぱりすごい杖を装備すると召喚士もパワーアップするのかー!」


 魔力を流すのを止めるとルーン文字が消えた。


『ンゴ??』


 シャドーボクシングしていたクマちゃんがこっちを見た。


『ンゴンゴ』


 なんかパンチのキレが悪くなったとか言ってる。


「もしかしてルーン文字の光を消したせいかな?」



 魔力を流してルーン文字を光らせた。



 シュッ! シュシュシュッ! ブン!


『ンゴ!』


「パンチのキレが戻ったと言っております!」

「ルーン文字を光らせると動きが良くなるってことかな?」

「そうみたいなのです!ルーンの杖を装備するだけでこんなに違うんだね~」

「ベレッタお姉ちゃんの杖が凄すぎるんだよ!」

「流石はベレッタお姉ちゃんが作った杖なのです!!」



 召喚獣達の検証が終わったので、そのまま入り口の警備につかせて、ボクとナナお姉ちゃんは武器屋の中に入っていった。


 ナナお姉ちゃんが作った通路を通って防具屋に移動。



「「おおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」



 みんな一ヶ所に集まって装備の重さなんかをチェックしているところだと思うんだけど、少し見ない間にすごく格好良くなってました!


 新しく身に付けている防具は『肩当て』『アームガード』『膝当て』、そして戦乙女(ヴァルキリー)のようなヘルムだ!


 いかにもヘルメットって感じのずんぐりしたヤツじゃなく、ほとんど頭の大きさが変わらないシュッとしたヘルムで、右耳と左耳の上部に大きな宝石が付いていて、そこから後ろに向かって羽のような形のアクセサリーが3本伸びているんだけど、それがメチャクチャ格好良いのですよ!


 額部分の守りが二重になったりしていて、デザインセンスも抜群だ!



「みんなメチャクチャ格好良くなってる!!」

「そのヘルム凄くいいね!」



 ナナお姉ちゃんとワーワー騒ぎながら、みんなの側に駆け寄った。



「どうよ!すげーイイ感じだろ!?」

「普段ヘルムなんて被らないから、ちょっと窮屈だけどね~」

「皆さん格好良すぎるので、私もこっちのヘルムにしちゃいました!」

「でもちょっと重い」


 重くて窮屈なのは想像つきますが、頭の防御を疎かにするのは危険ですよ!


「みんな頭の宝石の色が違うんだね!」

「ホントだ!」

「ああ、流行のヘルムだったのか知らんけど、宝石の色違いのヤツがいっぱい並べられてたんだよ。もちろんアタシは赤だ!」

「ヘルム自体の色もそれぞれちょっと違うんだよ~」

「ルーン防具ですので、防御力にも期待できます!」

「でもちょっと重い」


 タマねえは慣れるまで時間が掛かるかもしれんのう。

 でもダンジョンでは機動力よりも防御力の方が重要かもだしな・・・。


「肩当てもシュッとしてるし、アームガードもオシャレだね~」

「そうなんだよ!この防具屋に置いてある女性用の防具ってさ、格好良いだけじゃなくて、女性を美しく魅せるデザインなんだよな!」

「後衛の私でも装備したいくらいだよ!」

「古代人ってオシャレだったんだね~きっと」

「おそらく防具屋の店主は、天使様と同じ感性の持ち主なのだと思います」

「でもちょっと重い」


 いやタマねえ、重い以外の感想は!?


「よし、そろそろくつろぎ空間に戻ろうぜ」

「はいはーい」

「とても有意義な時間でした!」

「脱いでいい?」

「我慢しろ。その重さに慣れておかないと本番で不覚をとるぞ!」

「ぐぬぬぬ・・・、じゃあ我慢する」



 くつろぎ空間に移動したけど、重さに慣れるためにみんな新しい装備を着けたままだったので、ボクとナナお姉ちゃん以外はあまりくつろげませんでした。


 ちょっとタマねえが可哀相だったけど、危険なダンジョンを攻めるのはもう決まったことなので、しばらく頑張って!

 

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