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第31話 この左上のプレッシャーはなんだ?

 腹も満たされ、ティアナお姉ちゃんとリリカちゃんの前でもリコーダーの演奏を披露することにした。



 ♪プーーーピーーーピーピーピープーピーーー



 今日は名曲揃いと名高い、クエクエⅡ演奏会だ!


 自分はクエクエシリーズを全部やったわけじゃないけど、Ⅱが名曲揃いだというのには同感だ。もうワクワクの集大成ですよこれは!


 あと、仲間が増えるとフィールドの音楽が変わるってのが素晴らしいね!



 パチパチパチパチパチパチ


 曲を吹き終わってペコリとお辞儀をすると、今日も広場は拍手喝采に包まれた。



「クーヤくん、すごいじゃない!」

「ほわあ~~~~~~~!」


 ティアナお姉ちゃんに褒められたけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。

 演奏会の連日開催はちょっとやりすぎたな。お客さんに毎日期待されても困る。


 リリカちゃんはよく分からない反応を見せている。

 幼女にリコーダーを聞かせるのは、まだ早かったようだな。




 別れ際、今日ご馳走になったお礼にと思って、ティアナお姉ちゃんにアイテム召喚で手に入れたブレスレットを献上したんだけど、リリカちゃんに何もあげないのもどうかと思い、赤いリボンを2本プレゼントした。


 でもリボンが何かわかっていなかったようなので、ツインテールの両方に赤いリボンを結んであげた。


 金髪に赤いリボンはやっぱり似合うね!

 可愛らしさも20アップですよ!(クエクエ基準)


 顔を赤くしていたので、まあ喜んではくれたんだと思う。

 行動原理のよく分からない不思議幼女だけどな!






 ************************************************************






「ただいまーーー!」



 屋敷に帰還し、洗濯した服を寝室のハンガーに掛けていく。


 その時、左上から何かがこの屋敷に向かって来るのがわかった。



 ダンダンッ



「む!?・・・ああ、なんだカブトムシか」



 この部屋じゃなくて良かったけど、アイツらも飽きないね~。



 ・・・いやちょっと待て!


 なんでカブトムシの接近がわかったんだ!?

 今まで散々狙撃されてきたけど、飛んで来るのがわかったのは初めてだ。


 もしかしてショタのレベルが上がったのか!?



 『テケテケテケテッテッテーン!』



 クエクエのレベルアップ音が脳内に流れたが、よく考えたらこの魔法世界にレベルの概念はたぶん無い。


 ・・・じゃあ今どうしてわかったんだろ?


 考えられるとしたら、やっぱ俺の気配察知能力が成長したとかなんだろうけど。


「あ、待てよ!?」


 確か魔物は身体にデカい魔力を保有しているのが特徴だって、ライガーさんがこの前言ってたハズ。


 俺って最近めっちゃ魔力を増やしたりしたから、もしかすると魔力を察知することが出来るようになったのかもしれん!


 だとしたら、これは思わぬ相乗効果ですよ!!


 カブトムシの接近がわかるようになれば、事故死する確率がグンと下がるじゃん!

 こうなったら魔力察知能力を鍛えるべきじゃないか!?


 久々に裏の森を攻める時が来たのか・・・。

 あ、ダメだ!洗濯した後だから服がびしょ濡れだった。


 しゃーねえ、裏の森を攻めるのは次回にしよう。

 どっちにしろ今日は広場で遊びすぎたから、もうすぐ日が暮れるな。



「よし、ゼビーシュ!キミに決めた!」



 なんだかんだで今日もファミファミを召喚し、縦スクロールのシューティングゲームに没頭した。




 ◇




 首がカクンとなって目が覚める。



 おっとイカン!いつの間にか眠っていた。

 ちゃんとベッドで寝なきゃ風邪をひいてしまう・・・。


 あ!今日の分のアイテム召喚してないじゃん、

 眠くても、これだけはやっておかんともったいない。



 召喚をするため、所定の位置に着いた。



「今日は眠いから何でもいいよー!はい召喚!」



 ヴォン!


 すぐ寝ようと思っていたのに、召喚したアイテムを見て一気に目が覚めた。



「おおおおおおおおおっ!電動歯ブラシじゃないか!」



 思わず手に取った。


 しかもこいつは・・・、箱には入っていないけど、おそらく新品だ!!

 もう誰かの中古品を使わなくてもいいんだ!!


 スイッチを入れてみる。



 ウィーーーン



 ・・・あれ?電化製品なのに普通に動くぞ?


 あーそっか!電池が入ってりゃそりゃ動くか。って電池がもったいねえ!スイッチ切っとこ。



 えーと?この場合ストックしたらどうなるんだろ?

 召喚獣の仕様なんてよく知らんし、やってみないことにはわからんか。


 ウーム・・・、逆に動かなくなったりしないだろな?

 いや、魔力で動くようになるだけって可能性の方が高いとみた。


 まあいいや!動かなくなったら普通の歯ブラシになるだけだ。

 ガッカリはするけど中古品より全然マシだ!



「ストック!」



 やってしまってから魔力が減っていたことに気付いたけど、それよりも今は電動歯ブラシが最優先だ!



「電動歯ブラシ出て来い!」


 シュッ!


 急いで目の前に出現した電動歯ブラシのスイッチを入れてみる。



 ウィーーーン



「っしゃああああああああああああああああああ!!」



 中古歯ブラシくんさようなら!

 残念ながら、これからは電動歯ブラシの時代なのです!


 嬉しさのあまり、寝ようとしてたのに歯を磨きまくった。


 コップに入っていた水で口をゆすぎ、窓からぺっと水を吐き出す。

 うん、めっちゃ歯磨き粉が欲しい・・・。



 次はアイテム召喚で歯磨き粉を狙おう!まあ狙って出せるもんじゃないけどさ。

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] この世界観で電動歯ブラシはオーバースペックですね、まあすでに電子レンジとかも呼び出していますが(笑)。
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