☆ 此処は、天国……?
「な、何よこれ⁈ど、どうしてケモ耳が…」
「大丈夫か?こいつ。」
「気づいていなかったのか?」
「うーん、謎い。」
「ですわね。」
そりゃ、街の人も追いかけてくるはずだよ。こんな、得体の知れない生命物体(自分だけど)なんて見たことないもの。
「おい、お前。」
「は、ハヒィ!!」
声が裏返ってしまった。
「まさかとは思うが、教会からきたのか?」
「?多分そうかと。起きたら、祭壇の上に居て状況が飲み込めなかったので降りて来たんですけど………マズかったですか?。」
4人は顔をしかめて、話し合っている。
「ねぇ、この子どうするよ。」
「人狼の生き残り、と知れば殺されるか奴隷行きだ。それに、あの紋章見たか?」
「勿論。まさか、ユースティティアの末裔だなんて。教会も、屹と山奥の教会のことでしょう?」
「ですわね。子わんこちゃん、どうしましょうか?一応、学院長に報告致しましょうか?」
「馬鹿言え。元老院の奴等が出てきて、殺されるぞ。」
「弱ったな。」
話が全くわからん。ユースティティア?
学院長?元老院?
うぅ、頭が痛くなる………。誰か、日本語訳して下さい。
「ふふ、何をしているのですか?カトリオナさん、カイト、ヴィオラさん、アレンくん。」
4人は顔を青ざめ、私の前に立つ。
「これは、学院長様。こんな所で会うだなんて驚きましたわ。」
「カトリオナさん。はぐらかしても無駄ですよ。後ろにいる女の子をこちらへ。」
彼等は渋々道を開けた。
「おや、これは………。」
驚く………よね。普通。
学院長は、白髪で、彼等達と変わらない年頃の美青年だった。
「はじめまして、私は大魔法学校、学院長のノアと申します。以後、お見知り置きを。」
「あ、私は結衣です。宜しくお願いします?」
疑問形になったのは仕方がない。だってこれからどうなるのか見当が全く着かないから。あと、一つ質問。
「魔法とは一体何のことでしょうか?」
絶句する彼女達。
そんな、驚くことなのか?
学院長こと、ノアはニコリと微笑み、
「それは、実際に行ってからのお楽しみにしましょうか。」
***
「さぁ、着きましたよ。」
「…………。」
「おい、大丈夫か?固まってるぞ。」
「子わんこちゃん、大丈夫ですか?」
「リオ、子わんこって………。」
「はぁ、本当に知らなかったようだな。」
……………ど、ど、ど、どういうこと⁈
誰か私にこの状況を教えてください!
今回もありがとうございました〜