☆ 難病
sideアレン
「グダグダ言わないでよ。オンナの話し合いにオトコはいらないのよ。」
どうやら、ヴィーは本気でミスティアと語り合いたいらしい。
なら、俺がすることはただ一つ。
「御意に。」
彼女の望みを叶えることだ。
トールに向かい剣を構え直す。
「いいのか?」
トールからしたらこのような展開になるのは予想外らしい。
大方、無理矢理でもヴィーを説得しようと思ったのだろう。
「ああ、勿論だ。何てったって、俺の姫さんの命令だからな。」
それに、もしかしたらこれで何とかなるかもしれないしな。
それを合図に決闘がリスタートした。
○○○○
sideヴィー
ガッ ギンッ
「っ、何なのよ!あんたっ!」
今、私に向かって剣を向けているのは同じ国の出身である、伯爵アーレン家長女、ミスティア・アーレン。
確か、騎士としての腕前もすこぶる良いから未来の王都専属騎士になるのは確定だ、とも言われてた子よね。
凛々しくて清く美しい高嶺の花(で、どこぞの卑しい姫よりもずっと良いとか一時期言われてたわよね。)とも歌われて高貴なお貴族様なのに、今じゃ恋に溺れた道化師と化した。
ホント、先生が言っていた通り、恋って恐ろしい病気よね。
だって今の彼女の剣の太刀筋はぐちゃぐちゃ。
焦点なんて皆無だ。
かわすことなんて容易に出来てしまう。
でも、一番怖いのはそのことに気がつけない彼女だ。
確か、この病から逃れるには好いた者と結ばれるか諦めるかで的確な治療法がないんだっけ。
ガッ ガッ ガッ
剣と鎖の、稀となる戦い。
これだけ聞けば、剣の方が勝ちそうだけど、魔術だって引けを取らない強さがある。
もうそろそろ頃合いだろう。
時間ならたっぷり稼げた。
あとは、お楽しみのガールズトークだけ。
トンッ
距離を取り、魔術を唱える。
すると、矢張りこれを好機と見て接近してくる
「これで、、、終わりよぉぉ!」
ドンッ
当たりが紅色に染め上がった。
彼女はまるで頭に重たい岩がのってるのように頭を垂れ、無様に膝をついた。
「な、、によ、、、これ、、、、」
喋るのも辛いのか額が汗ばんできている。
「魔術よ。貴方も得意でしょう?」
まぁ、私ほどでは無いでしょうけど。
「こんなの、、、おか、、、しい、、、!」
卑しい姫のくせに、
声には出なかったけど口はそう言っていた。
その卑しい姫に跪く彼女が滑稽で笑ってしまった。
「なんで、、わ、らう、、のよ、、、、」
「だって、貴方達は私が“卑しい姫”と呼ばれて悲しいーとか、辛いー、だとか思っているのでしょうけど、私からしたら“それが何か?”っていうくらいどうでもいいことに気がついてないことが馬鹿みたいで面白いのよ。まるで、道化師を見てるみたいで。」
彼女は呆然として私をようやく見た。
「だからさ、貴方のお仲間さんにも言ってあげなさいよ。そんなことしてもあの卑しい姫は傷つかないって。傷ついて怒るのはアレンやリオ、カイ、そしてユイくらいよ?」
「なん、、、で、、、アレンは、、貴方ばかり…………………。」
矢張り、恋は恐ろしい病だ。
アレンが私ばかり構ってる?
そんなことない。
アレンは常日頃から貴方が貴族に染まっていくのを阻止しようとしていた。
けど、今じゃそれが不可能になったことにショックを受けてまともに貴方の顔を見れないだけ、ただそれだけなのだから。
先週は文化祭で忙しくて投稿し忘れてましたぁぁぁ
そして、またまたストックやばいです。
来週出せるかな?




