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理系ジョが送る、異世界攻略冒険物語  作者: 福寿草
第一章 異世界転移
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☆ 郷に入っては郷に従えとは言うけど、

チュンチュン


小鳥のさえずりで起床した私。

何て風情のある朝………じゃない!

夢じゃなかったのか………くそっ!寝れば部屋でも研究室にでもいると思ったのにー。


コンコン


「結衣さん、起きてますか?」


この声はリオさんか。

ドアを開けると何やら大量の箱が浮いていた。

(あー、朝から魔法というやらの馬鹿げたやつを見るとは、ついてない。)


「どうかされましたの?まぁ、何でも宜しくてよ。シュバァ、お手伝いお願いしますね。」


「宜しく頼む。」


シュバァ?誰だろう?声しか聞こえないけど流れ的に付き人……って


「びぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ⁈」


ドスン


「以下がなされましたか⁈急に尻餅なぞお着きになられて。」


だって、だって、シュバァが、シュバァが…


「しゃ、しゃ、喋ったぁぁぁぁぁ⁈」


リオさんは、キョトンとした愛らしい御顔で、


「私の従者ですので当然でございましょう?」


「いやいや、貴方の従者ってまさか……白蛇⁈」


まず従者って執事兼護衛のことでしょう。だったら、きっちりスーツを着こなしながらも、剣術に秀でた人がするんじゃないの?

それなのに、リオさんの従者は最早、人ではない。どうやって、敵から守ったりお世話するんだろ?


「何ボケーとしとるんだ。余計にアホが目立つぞ。」


なっ⁈しかも、毒舌キャラですかっ!蛇のくせに!


「まぁまぁ、お二人とも落ち着いてくださいませ。愛らしい動物達が喧嘩するのはいや………でもありませんわね。どちらかが負けて泣き顔が見れるなら私も嬉しいですわ。そのまま続けてくださいませ。」


「「………………………………………………。」」


此処にもっと不思議ちゃんがいました。というか、今リオさん、愛らしい動物達って言ったよね?それに私も含まれているのはなぜ?


「ほら、シュバァも子わんこちゃんも中に入られては?ドア前では、話すことも話せませんわ。」


いつのまに入ったんだろ?

というか、此処は私の部屋(?)だよね、何故私がお客さん扱いされてるの?


ちょこんとカーペットに腰を下ろす。

カトリオナさんは私の前に大量の箱を置いた。


「何ですか、これ?」


「此処で平穏に暮らすための必須アイテム達ですわ。シュバァ、宜しくおねがいしますわね。」


「御意。」


シュバァは箱を部屋の隅に置き、(蛇の癖に)器用に箱から中身を出した。


「では今から、この世界の常識についてお話ししますわ。」



おお!それは嬉しい!実は昨日の学食を利用したあたりから、変人を見るような目で見られたから、急に不安になったんだよね。


「此処、大魔法学校は__」




***



「___以上ですわ。って大丈夫ですか?先程からお顔が青ざめたり、ドン引いたり、御顔を真っ赤にさせたりと、百面相させたりしておりますわよ。」


だ、だって、そりゃ百面相したくなるでしょう!

何で新入りや、成績などが下位の者は食べれるものが決まってたり、朝のドラゴンの飼育とか掃除しなきゃならないのよ。掃除くらい皆でやろうよ!ドラゴンは、飼い主がしろや!あと、ドラゴンいるんですか⁈というか、買うって何なんだよ!

あと世界の平等を図る為に作られた学校の癖に、なぁに身分制度みたいなのがあるんだよ!絶対にいらない制度だよ!

他にも色々あるけど、もう疲れた。


「おい、人狼の娘。文句があるのは我も同じだが、郷に入っては郷に従え、というだろう。此処で平穏に暮らしたいのなら此処での常識、規則を必ず守れ。」


まさかの蛇に叱られました。しかも今、人狼の娘って言わなかった?でも、今の姿は普通の人間。何でバレた?


「シュバァはマリアと同じく大地の精霊の中でも上位にいる者であり、‘鑑定’ という神の恩恵を受けているので結衣さんのことがバレたのでしょう。それよりも、仕分け終わりましたの?」


私達の前に、昔のメイドさんが着そうな服を置いた。


「これは、制服です。さ、着てみてくださいな。」


グイグイとドレッサーの前に立たされ、渋々着た。


「あぁ、矢張り可愛いですわ。これで、子わんこにさえなればより愛らしくなりますのに………。」


なりませんからね、さっき貴方


『人狼は見つけ次第必ず抹殺しろ』


と、いう法令があること教えたでしょう。だから、町の人が私を殺しにかかったのはわかったけど、何で彼等は助けてくれたんだろ?私のことが怖く……………はなさそうだけど。



コンコン


「リオ〜、ねぇまだなの?もうそろそろ、約束の時間だよ。」


「まぁ、もうそんな御時間なのですか?少々お待ちになられて。」


リオさんは、まだ見ていない贈り物を見、


「これらは、私達からの贈り物でございますわ。詳細は全て紙に書いております故、後ほど御確認くださいませ。」


「あ、ありがとうございます。」


ニコリと微笑み私の右手をとる。


「では、学院長様の元へ行きましょうか。」





今回もありがとうございました

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