魔法図書館にて
語りがコロコロ変わります。
魔法学園日本支部東京代表校、通称「学園」には、全ての支部校に併設されている魔法図書館がある。図書館には、魔法関連の書籍が全て揃っており、日常魔法から戦術魔法、禁忌魔法まで今現在までに見つかっている魔法を全て調べることが出来る。ただし、図書館は学園生のみが利用を許可されており一般人が利用することは出来ない。
「おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!!!!」
「ちょっと妖!うるさいわよ!(小声)」
「あ、あぁ。すまんすまん。にしてもでけえなー…あと本の数がすげえ。やばいな!!」
「はぁー…あんたのボキャブラリーがやばいわよ…」
でもそんなに興奮するのはしょうがないと思う。だって私だって、初めて来た時は妖のようにはしゃいでしまったのだから…にしてもこいつが天才と言われるのは本当に謎だ、ただのアホじゃん…
「でもこんなにくそ広いと自分の見つけたい本見つけんの大変そうだよな」
「まあそうかもしれないけど、私は聖に聞けばいいからなんの問題もないわね」
「聖?なんだそれ」
「聖ってのは人の名前よ。昨年アメリカ支部NY代表校から移籍してきた子なの、まあちょっと、いやかなり変わってるけど凄くいい子よ。あ、噂をすれば。おーい!聖ー!」
「??あ!こんにちは創香ちゃん!昨日ぶり〜」
「紹介するわね、この子が聖。それでこのあほ面が妖よ、高等部からの途中編入生。噂には聞いてると思うけど」
「へぇ〜!その人があの噂の編入生さんなんだ!初めて!僕清杉聖って言います!1年飛び級したから一個下だよ〜よろしくね!」
「飛び級とかかっけーな…あ、俺は製場妖、よろしくな」
「うん!!」
俺の聖の第一印象は、人懐っこいだった。小さくて細っこくて色素が薄いから最初女子かと思ったが男の子らしい。制服は着ない主義らしくハイネックの首のところに金のリングが付いた黒いニットの上に濁った白のフード付きのマントのようなものを着て短パンにスリッパという、まるで家に居るかのようなラフな格好をしていた。
「ん?聖の左耳についてるそれピアスか?」
「あー、これ?うん、まあピアスだねー。十字架だけどね〜」
「なんかの宗教でも信仰してるのか?」
「まあね〜」
「へぇー、あ、そう言えば創香が言ってたのってどーゆー意味だ?」
「なによ、なんか言ったかしら?」
「見つけたい本は聖に聞けば見つかるーみたいなこと」
「あー、そうそう。聖はアメリカにいたから図書館に入り浸っててもう全ての著書暗記来てるのよ」
スベテノチョショヲアンキ????創香は一体何を言っているのだろうか…
「妖その顔信じてないわね…?まあいいわ、いずれわかる事だし」
「はぁ…」
「とりあえず戻りましょうか、じゃあね聖また」
「創香ちゃんバイバーイ!妖くんもバイバーイ!」
「ば、ばいばーい…」