表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖鍵使いのまったり異世界旅!  作者: 咎鵺
1章 始まり
5/8

5話 王との謁見②

ちょっと遅れてます。

すいません……。


王との謁見とは即ち国を動かす程の勲功か叛逆をした者のみが出来るものであり、王国民であっても王をこれ程近い距離で見たものは貴族でも数回あればいい方である。



……これはルリエさんから聞いた話だ。



ルリエさんはこの王宮に勤めること十数年になる。

しかし、仕え始めた12歳から今まで合わせても近くで見たのは片手で数えられるほどしかないそうな。


「おお!貴殿がカイトか!」

「はい」

「嗚呼…我が国で勇者召喚できたのはいったい何百年ぶりかといった感じなのだが……いや、これは良い事だ。して、我が娘から何処まで聞いたのだ?」

「えーとですね…………」


………………だがしかし。


その王は今、僕の隣で朗らかに談笑している。


しかも大臣は1番若そうな人を除くほぼ全員が崇めるような体勢で僕に・・祈りを捧げている。


中には涙を流すものもいる程だ。




「えーと、大臣さんですよね?」

「はい!僭越ながらこの国の財務を管理させて頂いてますゲルド・バリサベと申します。」



……大臣が跪いて敬語で自己紹介してるよ……こわっ。



「王様。ひとつ聞きたいのですけど、なんで僕はこんな扱いになっているのです?」


僕の言葉を聞いたゲルド大臣は瞬間で顔が青ざめ、あわあわしている。


凡そ僕の発言は通常なら不敬にあたるのだろう。通常・・ならだが。


「うむ、貴殿は勇者であると同時に女神様の使者でもあるのだ。それは貴殿を召喚した魔法は女神様に文字通り三日三晩祈り続けた後に成るものだからこそ言えるわけなのだが。ともかくそういう理由で貴殿のことをこの者たちは崇めてるのだよ」



その言葉を聞いた財務大臣は安堵したような表情を浮かべる。



うーん、でもこの人賢王ぽいし、ちゃんと聞いてくれるし、イケメンだからそんなオドオドしなくてもいいんじゃないのかな……?



王の外見はどこぞのハリウッド俳優も顔負けな程イケメンであり、優しそうな顔をした如何にも善人のような見た目をしている。



「では、話を戻すぞ?」


「ええ、お願いします」


「貴殿……カイト殿を召喚したのは魔物・魔族の王、魔王を倒してもらうためである。」


やはり魔王か……テンプレだな。


「しかも、あやつらはどこに住んでおるのかわからん。だから勇者であるカイト殿には世界中を旅に出ていただいてあやつらの棲家を見つけ出し倒してほしいのだ。」


「因みにこの国からは何をしてくれるんですか?」


「主にカイト殿がこの国を出られるまでの身の安全の保証と寝床の提供、あとは装備の支給だな」


随分と好条件だな?


「では私がこの国にすればいいことは何でしょう?」


これが一番重要だ。

好条件貰って働き詰めになるのは嫌だからな。


「う、うーむ、そうだなぁ……儂のパレードに出てもらうくらいじゃないか?ガルド」


「そうですな。ただ、1つ言うのでしたら騎士団の連中の訓練に参加していただきたい、とは思いますが…………」


騎士団か。


警察と違って正義の味方のような感じだったらいいのだけれど。


「おお!そうだな!あの者たちは正義漢故カイト殿もやりやすいだろうしより良い訓練にも繋がりそうだ!どうだろう、カイト殿やってはくれないか?」


「私からもお願い致します。騎士団の者たちもいつも同じ相手ばかりでは良くないのですよ」


…………この国のトップクラス2人からお願いされたら断れないよねー……。


「いいですよ!やりましょう!」

「おお!有難い!これはカイト殿ならやってくれるかもしれないぞ!魔王討伐!」

「ははは……」


頑張らないとな。


それに………………。



フウカたちも探さなきゃだしな。



僕はそう決意しながら謁見の間を出るのだった。


Tips

国王は銀髪碧眼のイケおじです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ