表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕とゆっくりの1週間   作者: わかさぎ姫
その後の僕
9/15

その後 その2

数年後の話

「パパ、遊ぼー」


「うん、どこかに行きたいか?優」


「うん!白洲公園いこうよ!」


「じゃあ、一緒に行こうか」


「やったー!」




ゆっくりがいなくなってからかなり時間がたった、僕はというと、結婚し、子供にも恵まれ、会社の課長クラスまで成長した


「パパー!キャッチボールしよー!」


「いいぞー、それっ!」




現時刻午後2時、日曜日だ、今はこうして、僕の息子、優と一緒に公園に来ている


......昔、ゆっくりと一緒に山や川に一緒に行った事を思い出す、その時もこの時のように、年齢構わずはしゃいだものだ


そういえば、食べ歩きなんかもしたっけ




「パパー、とってー!」


「おおー、いい球だ!野球選手になれるぞー」


「やったー!僕、やきゅーせんしゅになるー!」


今この瞬間はとても楽しい、けど、ゆっくりと過ごした一週間もこれと同じくらい楽しかった、ゆっくりとの生活は、たった一週間で、家族同様の日々だったんだな......


全く、凄いよ、ゆっくり


それからしばらく、息子とキャッチボールとかいろんな事をしていたら、もう午後6時半だ、そろそろ帰らなければ




「おーい、優、そろそろ帰るぞー」


「えぇー、もっとパパと遊びたいー!」


「早く帰らないと、ママが怒っちゃうよー」


「うーん、なら帰る!」


「よしよし、いい子だ」


......僕は帰りに行きたい場所があった、優は寝てしまったので、おんぶしながらその場所に向かう


今日は遊んだ帰り道、そして、いつもならば会社からの帰り道......そう、初めてゆっくりと会った、ゆっくりとの初めの出会いの場所だ


ここは、会社からの帰り道なので、ほぼ毎日通る事になる


けど、休みの日も毎日来たくなってしまう、なので今日も来た


どうして毎日来たいのだろうか


それは...................


「ただいま、ゆっくり」


と僕は一言つぶやき、家に帰ることにした


そう......何故か毎日これを言いに来てしまう、これは、思い出だとか、習慣づいてしまったとか、諸々の理由があるのだが


一番は、ゆっくりを忘れたくないからだと思う


しかし、もう家族がいる身だ、しっかり区別はする、ゆっくりはゆっくり、家族は家族


「忘れはしないが、しっかり区別はする」


これを胸に、これからも僕は生きていく


「ただいま、沙耶」


「ええ、おかえりなさい、あなた」


もう、1人じゃない




end




次回、ゆっくりside

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ