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第0話

導入部


閲覧ありがとうございますっ

終幕までたどり着けるかは解りませんが末長く生暖かい目でご覧下さいませ_(..)_



※先に言っときます。作者は美羽が大好きです

そこにある城下町は数年前のある事件を境に衰退の一途をたどっていた


近隣一の活気に満ち溢れた町は、今やその半分が裏町と化し、もはやそこに住む者は"生きている"とは到底呼べる状態にはなかった


???「………」


そこを一人の少女が血の気の引いた顔で歩いていた


その場に全くそぐわない彼女……

名を袁術公路

ここ寿春の太守にして名門袁家の血族である


袁術「………」


ここまで…と彼女は愕然とした

つい数年前まで笑顔の絶えない、大陸随一の街と思っていたこの城下が、主が変わった途端にこの様……


軟禁状態におかれ、最後に街に出たのはいつだったか


何故外出許可が出たのか城門をくぐるまで分からなかったが、"そういうこと"か


袁術「もう手遅れということか…!!」


思わず拳を握りしめる

怒りでこの身を焦がしそうになる


思わず天を仰いだ


袁術「何故…」


そう呟かずにはいられなかった


袁術「何故天はこの様を見過ごしたのじゃ…!!」


そう吼えずにはいられなかった


これは余りに酷い


今にも泣き出しそうなその顔は絶望と憤怒が混ざってひどく醜い顔となっていた


しかしその怒声にすらここには反応するものはなかった


そこにイきているモノはいないのたから…


???「どしたい嬢ちゃん?」


いや死に体ばかりではなかった


一瞬彼女の顔にほんの少しだけ、安堵が見てとれた


???「こんなとこうろついてちゃ危ないぜぇ………ひっひっひ」


だが天は少女に残酷であった

僅かばかりの期待は、無情にも打ち砕かれる


袁術「………」


男「久方ぶりの女、しかも一人だけとは。今日はついてるぜ」


男は今にも舌舐めずりをしそうな、下卑た顔をしながら近寄っていく


袁術「………」


しかし袁術は逃げだすわけではなく、かといって近寄らず、その場に立ち竦んでいるように見えた。


少なくとも男にはそう見えた


男「さぁ嬢ちゃん、大人しくついてこいや。いいことしてやr」


そう言いながら男は袁術の肩に手をかけた


その瞬間


袁術「離せ下郎」


そう声を発した時には男の手は肘から先が無くなっていた


男は何をされたのかも分からぬまま思わず前につんのめった


男「な……なんだ?……う、腕が……俺の腕がぁぁ!!!」


袁術「五月蝿い………!!」


そう言うと袁術は目の前の男を虫を振り払うように、左下から斜めに腕を振り上げる


ただそれだけ……それだけで男の体に斜めに切り傷が入りそのまま体がずり落ちた

ドチャッっとずれ落ちた体が血だまりに落ち、飛び散った血が彼女の顔や衣服にかかった




???「………ご無事ですか?お嬢」


その時、音もなく背後に何者かが立った


袁術「大事ないのじゃ……。瑞希」



背後に忍んだその子は顔をほぼ布で覆い、全身は黒で統一された、いわば忍び装束にも似た風体であった


見た目からは小さな胸のふくらみに気付けなければ女性であるとはわからないだろう


瑞希と呼ばれたその子は安堵のため息をそっとついた


瑞樹「あれほど城から出るときはお供をと申し上げているのに………。七乃も連れずに町を歩いているのをお見掛けしたときには肝が冷えました」



袁術「すまぬな。じゃが"ここ"を一人で見ておきたかったのじゃ。妾がなにもできなかった、その結果どうなったのか………いやどう変わらせてしまったのかをな」


瑞希「………それはお嬢のせいではありません」


それは事実その通りであった。この数年間聡明であるが故に古参の者達によって政から遠ざけられ城内で無為に時間を消費させられていたのだから

だが袁術は首を横に振るばかりであった


袁術「太守は妾じゃ。どういう状態にあれ全ての責は妾が負わねばならぬ。」


瑞希「………せめてあの時に」


袁術「言うな。言うても仕方のないことじゃ。」


瑞希は悔しそうに俯き体を震わせる。

それがわかっているが故に


袁術「城内はどうなっておる?」


瑞希「現在袁徽の手の者がほぼ全権を掌握。残っているのは七乃旗下の親衛隊7000に私の隠密部隊が1000、軍令省は大将軍である七乃の管轄下にありますので表面上は全軍を掌握しているのですが、一体どこまで喰われているか不明です。」


袁術「文系は全滅か。厄介じゃな。今はまだ動けぬか………」



瑞希「七乃が掃除を行いつつ文系の掌握に奔走しておりますが多勢に無勢といった体で遅々として進みません。民に直接関わる政策の議論ですら現状では不可能に近いかと」


袁術「ならば信のおける文官の育成と外部からの登用を最優先とするかの。民には、今しばらく辛い時を強いることになるが………」


瑞希「種は蒔けばすぐに成長するものではありません。じっくりと時間をかけねば。養分や水も性急に与えれば根を腐らします。堪え忍んで下さいませ」


袁術はその言葉に少しだけ頷いた


それを見た瑞希はほんの少し辛そうな、でもそれでいて嬉しそうなわけのわからない顔で頷きを返した。


瑞希「それでは後程城内にて。失礼致します」


袁術「うむ。妾もすぐに城に戻る。………後ろの阿呆共はぬしに任せたのじゃ」


瑞希「御意」



振り替えれば先程の男の仲間らしき人間が数人、少し先の方から獲物を携えて此方に向かってきていた


瑞希はやれやれとばかりに溜め息をつくとその場から消えた


袁術が路地裏を抜けて街中に出るときには彼らは既に死体となって道端に打ち捨てられていた



生者と死者が同居する場所

現在の寿春はそれが当たり前になっていた

やっちまいました(笑)


元々平均より少し上くらいでいこうと思っていたらなんだかとんでもないキャラに(汗)


でも自重はしないっ←


とりあえずプロット練り直しながらこのまま進めていこうかなと思います



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