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PC☆レボリューション  作者: ポーラ・ポリタス
第四章 ~岡崎夕貴 沙夜~
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稲辺春香の謝罪

「はぁ…。今日土曜日なのに、なんで制服着てかなきゃならないんだ……」



今日は土曜日…せっかくの休日である。


しかし、今回ばかりはサボったり、うやむやにしたりはできない。



「まさか…。加害者側がお盆に会わせてもらえるなんて……」



私は悪くないと優華に言われていたとはいえ、やはり、私の父が悪いことをしたのは重々承知だ。


なんせ殺人だ。


罪もない一人の人間の命を、自分の欲望のために消したのだ。


罰を与えられるのは当然だし、報いを受けるのは当たり前だ。


だからこその償いだというのはわかる。



「もう8年も前だもんね」



そういえば、被害者って誰なんだろうか……。


私は一切そういった説明は受けてなかった。


一方的に犯罪者の身内になったことだけ伝えられ、周囲に言いふらされたのだ。


結局私は、あの犯罪について何も知らないのだ。



「今回、いろいろ知ることになるのかな…」



筋肉痛で痛い全身を何とか動かしながら、駅まで向かい、あとは正月まで行くはずのなかったあの村へと急いだ。










やはり降りるのは私だけの駅で、車を出して待っている、おじいさまと伯父様を見つけた。



「さっさと乗れ」



というご命令付きで…。



「さて、これから向かうとしよう」



「えっと……どこに、ですか?」



「…………おにはまだ幼すぎて話してなかったか…。誠一(あのバカ)が殺したのは、「高山優斗」という男。当時の同僚でな。誠一(あのバカ)がどうやら会社の金を横領しているのに気付いて、それを止められた腹いせに殺してしまったらしい」



「……………………」



やはり、なんというか、弁護の余地すら見つからないような愚かな結果での殺人だった」



「なんにせよ。この罪は完全にこちらのもんだ。誠心誠意謝罪する気持ちが大切だからな」



「はい」



今回は割と私にもまともなことを言っている。


こういった犯罪を親族が犯してしまったのは、一族の恥だとかいう考えからか…。



「わが一族の顔に泥を塗るようなまね、あいつは一生我が家の敷居はまたがせない」



「…………」



「お前は仕方なく敷居をまたがせてやってるが、こんなことは滅多にないことなんだぞ」



「…はい」



結局こういう話になってしまうことが、この人たちのだめなことだと思う。










高山さんの家には、割とすぐに着いた。



「さ、入るぞ」



入るのはどうやら、おじいさまと私だけらしい。



ピンポーン



『どちらさまですか』



「稲辺でございます」



『…………はい』



どうやら向こうは、歓迎の意味で呼んだわけではないようだ。


当たり前の話だが…。



「ようこそ」



「こんなに年月が経ってしまいまして。大変申し訳ない」



「話なら中でどうぞ」



外で犯罪関連の話をするのは、世間の目があるからだろう。


私たちをさっそく中に入れた。



応対されたのは、客室。


よく見る和室に入れられる。


大きな仏壇があり、おそらく高山優斗さんであろう人の遺影が置かれていた。



「…………」



「…………」



妙な間が空く。


せっかく出されたお茶も、飲めるような雰囲気ではなかった。


高田さんは出方をうかがった様子。


というより、私たちを観察しているといった様子に近い。


高田さんは、おじいさまと同じくらいのおばあさんだ。


たぶん、高山優斗さんのお母さんなのだろう。


私たちを見る目は、なんだか物悲しげ、であって少し戸惑いも見られた。



「………私の、不束な孫が、お宅のご子息に大変な無礼を働きました。やつは今、刑務所にて刑を受けている身。大変申し訳ないことをしたと反省しています」



「……そんなこと言ったって、彼女の父親が帰ってくるわけではありません」



冷たい返事。


おじいさまの言葉に返ってきたのは、それはそれは冷たい言葉だった。


私も頭を下げてはいたが、どうやって言葉を発していいかわかりかねていた。


そんななかでの反応だ。


そして……。



「娘さんは確か、この子と同じ年でしたね…」



「ええ。大変嘆かわしいことに。犯罪者の身内と同級生なんです」



ここは耐えなくてはならない。


相手は被害者側で、こっちは加害者側なのだ。


向こうのほうが立場が上なのはしょうがないことだし、こちらが低いのは当たり前のことだ。



「その娘さんに、合わせてもらうことは不可能でしょうか?」



「………あの子に会いたいとおっしゃるのですか?」



「娘さんに直接、謝罪をさせていただきたい」



「…………私でこのような反応ですのに。娘の場合、もっとあなたに怒りを向けますよ?それでもよろしいのですか?」



「はい」



娘さん。


私と同級生であろう子を呼んできているのか。


はたまた、命日だからという理由で来ているのか。


加害者の娘と、被害者の娘のご対面―――――かと思いきや……。



「さ、沙夜………ちゃん…?」



「……! 春香、ちゃん…」



そこには、なんと知り合いがいたのである―――――

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