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PC☆レボリューション  作者: ポーラ・ポリタス
第四章 ~岡崎夕貴 沙夜~
28/42

放送部員の作戦2

作者の心の声を文章化しました。伝わるかな><;

「えっと……。つまり…腐女子が嫌いだから、腐女子の真朝ちゃんをもとに戻したいと……」



「そうなんですよ!!」



「いや……。なんていうか、そんなに否定しなくても……」



彼女の口から飛び出す、腐女子に対する暴言をさまざまに聞いていて、私はあきれ果てていた。


いや、まぁ……、確かにあの様子を見れば他人からしてみれば異常に思える。


でも……。



「君だってそういう変わった趣味の一つや二つくらい持ってないの…?」



「私はそういう趣味はそんなに……」



「好きな音楽は?」



「アニソン」



「好きな雑誌は?」



「週刊少年ステップ!!」



「好きなテレビ番組は?」



「魔女っ娘高校生2(アニメ)」



「…………」



「どうしたんですか?」



「君ってさ、ひょっとしてだけど、オタクじゃないの?」



「えっ!?やっぱりわかっちゃいますか―!?」



そりゃわかるわ!!


アニソンが好きなのはまだ何とかごまかせる。


有名なジ○リだって大きく振り分けたらアニソンだ。


週刊少年ステップだって、まだわかる。


あれは少年雑誌だけど、結構な頻度で女の子も読む雑誌だ。


現に真朝ちゃんも、ステップの漫画の単行本を持ってた。


普通の人とは違った感性で読んではいたが…。


だが、最後の魔女っ娘なんちゃらはどう考えても子供向けのアニメではなさそうだ。



「オタク同士なら、何らかで通じる部分はあるでしょうに」



「ないですよ!!あいつら腐女子と私たちには、超えられない壁があるんですよ!!」



「超えられない壁……」



まぁ……わからなくはない。


主人公と仲間との絆を描いたシーンが告白に聞こえる人たちだ。


超えられない壁を感じないわけない。


だが……。



「でも、腐女子の中にも少年漫画を読んでる人たちはいるわけだし…」



「嫌ですよ!!みんなのヒーロー、輝也が穢される!!」



「み、みんなのヒーロー…?」



「そうです!!私、この、『時の籠(クロックバスケット)』って漫画が大好きなんです」



彼女は自分の鞄を開くと、そこからとあるものを出してきた。


漫画の単行本。


しかし、私はこの漫画に見覚えがあったのだ。


その単行本に写っているのは、「青い髪の毛」と「赤い髪の毛」の男の子だった。



「あっ。これ……」



「春香ちゃん。知ってるんですか!?」



「えっ、知ってるも何も…………真朝ちゃんが好きな漫画も、これだったんだけど…」



その言葉を聞いた途端。


まるで全てを失ったかのような、喪失感あふれる表情へと彼女は変わっていった。



「だから…、なんでそんな顔するの!」



「だって……。まさか輝也への魔の手がそこまで伸びているとは…」



「魔の手って……」



「だって!こんなにかっこいい輝也が!あんなことやこんなことをされているなんて!!私にはとても!とても耐えられないっ!!」



「あっ…腐女子向けのも見たことはあるんだ…」



「ありますよ!犯されちゃってましたよ!あの純粋無垢で最強の輝也が!!」



正直言って、この漫画がどういうストーリーなのかはわからない。


でも、真朝ちゃんと、夕貴ちゃんも、互いにこの漫画が好きなのはどう見ても明らかだった。



「まぁ……。どっちにしても、二人ともこの漫画が好きなんだよね?だったら、そういう方向で互いに分かり合え――」



「ませんよ!だって腐女子なんて、みんな、キャラクターのことを汚れた目で見てるんだっ!!そうじゃなきゃ、あんな話かけませんっ!輝也と大樹は、あんな汚れた関係じゃないんですっ!」



私は、あの言葉を思い出していた。





『原作のセリフでね、「お前のことを、一番分かってやれるやつになりたい」っていうんだよ。かっこよくない?』


『こんなの、完全に告白にしか聞こえないよねー』





確かに、彼女の言い方では、純粋に好きな人からしてみれば、汚れた心に属しているのかもしれない。


でも……好きでもないキャラクターに、ここまで考えることができるだろうか。


ここまで、心を重ねることができるだろうか。


こんなにも、この漫画について、語れるだろうか。





「腐女子もさ、あなたみたいなオタクもさ。見るアングルがそれぞれ違うだけで、根本は同じなんじゃないの?」



「?」



「だってさ。嫌いな漫画のキャラクターに、なにかさせようなんて思わないじゃん。好きでもないキャラクターを描いたりなんかしたくないだろうし、好きでもない漫画なんて読みたくない。それは誰だって同じじゃん。あなたが汚れた目だって言ったのだって…………。純粋に、そのキャラクターを愛した結果なんじゃないの!?」



「……!」



「その結果が、もしかしたら、同じ男同士の恋になっちゃうかもしれない。だけど……それだって、彼女たちなりの愛の形なんだって思うよ。その……輝也、だっけ?そのキャラクターが、好きだからこそ、カップリングが成立するんだし、そのキャラクターが好きだからこそ、BLを描いてほしくないって思うし。それはそれで、互いの愛の形なんだよ」



思わず私は、語ってしまっていた。


ドン引きしちゃってないか……少し私は考えてしまったが、いまさら後になんて引けなかった。



「だから…!彼女たちのことも、少しは認めてあげてほしいの。価値観は変えなくていい。あなたは腐女子が嫌いなのも、一つの価値観。でも…だからって、他人の価値観を批判するのはやめようよ」



「…………っ」



彼女は、顔を伏せていた。


泣いているのか。



「ありがとう……。なんだか少し、心に余裕ができた気がする」



「……。そう?」



「はい。もっと……。もっと、いろんな人と、この漫画の話をしたいです。そのためにも、真朝ちゃんとも話をしないと」



「うん。で、なんだけど……。二人ともそんなにはまるのなら、私も読んでみたいんだけど…」



「いいですよ。これ、貸しますから。返すのはいつでもいいです」



「ありがとう」



そういって、夕貴ちゃんは立ち去って行った。



「あっ。そういえば、この部活に興味あったんです。放送部よりもこっちのほうが私の好みだし…。パソコン部に入っていいですか?」



「真朝ちゃんに話してみるんじゃないの!?」



「真朝ちゃんとは同じクラスだから、いつでも話せるからいいの。それに、あなたとも話したいし」



思わぬ形で、新入部員を獲得してしまったのだった―――――

結局、腐女子もただのオタも百合男子も、その「作品」が好きなことには変わりないんですよ!


時の籠クロックバスケット

もの静かな主人公黒野輝也は、空間を自在に捻じ曲げる「超能力者」だった。彼の相棒である加賀野大樹は、超能力者ではないものの、その圧倒的な「力」と「体力」で、学園の頂点に立っていた。二人がであったのをきっかけに、彼らの超能力バトルの青春が幕を開ける! 週刊少年ステップにて連載中現在15巻!! なんつって!!

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