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PC☆レボリューション  作者: ポーラ・ポリタス
第三章 ~安城真朝~
18/42

パソコン部員の執筆

久々の投稿ですが……日常回ができてしまった。

「SHOWには、よく異世界ハーレムものが書かれやすいわね」



「異世界ハーレム?」



私は、さっそく尾鷲先輩に助けを求めた。


尾鷲先輩はもうすでにパソコン部に入るつもりはないようで、部長の座は上野先輩に譲っている。



「そう。主人公が異世界に召喚されて、勇者として世界を救ったり、冒険者としてハーレムを作ったり。どっちにしても、異世界に行くことは共通してるわね」



そういうと、モバイル用のサイトを出し、私にその実態を見せた。



「ほら。たとえばこの人―――この人なんかだと、10作くらい小説作ってるけど、どうやらそれ全部が異世界ものみたいね」



「えっ、10作も!?」



「そう。異世界ものは世界設定作りが大変だけど、キャラクターが好きに動かせるからね。この世界ではできない常識でも、向こうではできるみたいな」



「ああー。異世界っていうか、ゲームの世界に近いみたいな感じですかね」



私は、昔、優華とやったゲームを思い出していた。


そのときやったのは、魔王がめちゃくちゃやっている世界に、主人公の勇者と、その仲間たちが立ち向かうっていうストーリーだった。



「ゲームの世界に近いっていうのはあるかも知れないわね。主人公が勇者で、最強で、ハーレムで、っていうのは、かなりの頻度であるしね」



「でもそれだけあったら、新鮮味がなくなるんじゃ…」



「それが、やっぱり作者によって文章の読み味も違うし、第一作者によってどんなストーリーになるかも千差万別だし。人気コンテンツなだけに、作者ごとの違いを楽しむこともできるし。割と一般的に行われてるといえるわ」



なるほど……いろんな人たちがやってる土俵の上で戦ってみるということか…それなら、もしかしたら見てくれる人もいるかもしれないな。



「じゃあ…一回異世界もので作ってみますね」



「頑張って」



尾鷲先輩の激励をもらい、私は作品つくりを進めていたのだった。










「優華……一緒に帰ろう?」



「いいよ。ちょっと待ってて」



茶道部の部室に行くと、数人で談笑しているのが目に入る。


ちょうどそこに優華がいたので声をかけたのだ。



「さて。帰ろうか」



「うん」



普段通りの下校だ。


だんだんと暑くなり、普通に歩いているだけなのに、体からは汗が噴き出る。


団扇で仰いでも効果など特になく……近所のコンビニでアイスを買い、歩きながら食べていた。



「そっちのチョコアイスうまそうだなー」



「……何言ってんの。自分のあるじゃない」



私が買ったのは、抹茶アイス……。


しかし、他人が食べているのは、いかにもおいしそうに見えてしまうものだ。



「うぅ~。ちょっとくらいくれませんかね?ほら…抹茶アイスあげるから」



そういって、私のアイスを差し出す。


優華は少しあきれた表情をしながらも。



「はぁ…。しょうがないなぁ。ほら、食べな」



木のヘラのような独特のスプーンでチョコアイスを乗せると、私に向かって差し出してくる。


私はそれを、ぱくっと、口の中に入れる。



「うん。うまいね。ほら…お礼だ」



私も優華と同じようにスプーンを差し出した。


そしたら優華は……



「うん……」



と、いい、同じようにスプーンに顔を近づけ頬張った。



さて…食べさせ合いも終わり、体の中はひんやりと冷えた……はずだったのだが…すぐに暑くなった。



「はぁ……やっぱ暑いなぁ……」



別に暑いのが嫌いなわけではないが……やっぱり体力がない人間にとって、熱で体力が奪われるのはつらい。


ようやく私の住むマンションに帰ってきたのだが。



「寄ってく?冷たいお茶とクーラーくらいならあるよ」



「いいの?じゃあお邪魔するわ」



すぐにクーラーをつけ、お茶を出す。


冷蔵庫でキンキンに冷やされたお茶は、さっきのアイスのように、暑さをふっとばす冷たさだった。



「そういえば……もうすぐ一学期も終わりね」



「うーん。夏休みが始まるぜー!」



高校生初の夏休み……せっかくだから、海とかに行きたいなー。



「ま。それもあるんだけど……。知ってた?うちの高校……、期末テストで赤点とった生徒は補修があるらしいよ」



「えっ、なにそれ聞いてない」



赤点……うちの高校、奈楼西高校では赤点は25点ということになっている。


24点以下をとったら赤点なのだ。



「中間テスト……あんたひどい点数じゃなかった?」



「な……なんのことやらさっぱり……」



すると優華は立ち上がり……私の勉強机へ向かう…そしてなぜ知っているのか…私の成績表を見つけて言った。



「現代国語、54点……、数学ⅠA、16点……、日本史、58点……、化学、8点……英語、15点……」



彼女が読み上げているのは、私の成績……。


そういえば、前期の試験はあまり勉強をしていなかったな…と思い出す。



「小説書いてるより、数学と化学と英語、勉強したほうがいいんじゃないの?」



「………あっ、今日はもう遅いから帰ったほうがいいんじゃない…?ほら。おばさんも心配してるだろうs」

「お母さん?今日一緒に勉強するから、泊まってくね」



「誰と」という言葉が抜けている。すでに誰と泊まるかなんて向こうの親にも完全に分かってしまっているのだ。



「さて……。今夜は寝かさないよ」



「…………どっちの意味で?」



「勉強するって意味で」



徹夜で勉強か……寝落ちしてやる。











「で、ここの化学式はこれ。覚えた?」



「んん………、覚えひゃよ………もうねm」



「はい。じゃあ次この問題」



「もう2時らから……寝ようよ」



「はい。コーヒー。これ飲んで」



「うう~~~~~……鬼ぃ」



現在2時。


私の体内時計はとっくの昔にお休みを迎え、瞼もとてつもないくらい重たくなっている。


カフェインなんて今更飲んでも無駄だ。


私の体はレム睡眠と起床を繰り返している。



「もう……次のテストで赤点なんか、とったら困るのはあんたでしょうが!!」



「うぅ……れも……眠たい……眠たいんだよぉ」



頼むから……睡眠をとらせてくれ。


眠気眼のなか、必死に懇願する。


しかし、彼女は鬼…いや、この世に存在する悪魔だった。



「じゃ、化学のテスト範囲の勉強全部終えたら寝よう」



「うぅぅ。何ページ…?それって……」



「あと7ページね」



「無理……。もうねr アベシ!?」



後頭部に衝撃が走る。


何かでなぐられたようだ。



「はい。目、覚めたでしょ?」



「……鬼ぃ」



今日ほど、彼女を鬼と思った日はない。


結局寝られたのは4時を超えた時だった。

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