第47話 やること成すこと
おはよう皆! あれ? もうクリスマス終わってる? おっかしいなー! 結局なんにも無かったよ!
「そして時が過ぎ…大晦日!」
「なんか時雨が語りだしたわ」
俺の言った事に早月お嬢は口を挟んでくる。…そういうのは置いといてようやく今年も終わりを迎える時が来たのだ。今年はたくさんのことがあったよね! 鳳咲家の使用人となり、色々なことがあって色々とした…あれ。本当にたくさんのことがあったのだろうか…。
俺はお嬢たちと楓さんに会えたので俺は今年幸せなんだ。だからもういいかな。
「来年の目標でも言い合いますか早月お嬢!」
「そうね…じゃあ来年時雨に消えて欲しいわ」
「それ目標じゃないですよね!? 早月お嬢の願いですよね!? っていうか消えてほしいってどういうことですか!?」
「そのままの意味よ」
「エイプリルフールはまだ先ですよ!」
「エイプリルフールじゃないからこれは嘘じゃないってことよ」
そんな! 確かに今はエイプリルフールじゃないけど嘘をつかないとは限らない。そもそも早月お嬢は照れ隠しがすぎるにだ。きっとこれは照れ隠しの裏返しというわけだ。ということはこの返しに俺は喜ぶべきなのだ。俺ってこの上なく幸せ者なんだよ!
「フフ」
「すごい自己完結したわね今」
「早苗お嬢はどうですか!?」
「?」
年越しそばを食べていた早苗お嬢に俺は話題を振った。早苗お嬢は口に残ってるそばを全て飲み込み言う。
「365日中の半分寝たい」
「すごい!」
っていうか無理じゃね!? …ん? 無理かな? 何か頑張ればできそうな気がしてきた。早苗お嬢ならやりかねない様な気がしてきた。だって授業でも寝てるらしいし。
「しかし寝ていると俺に夜這いされる可能性もあるわけだ」
「何平然と言ってんのよ!」
おっと口が滑った。早月お嬢はすかさず俺に怒鳴りつけてくる、怖い。
「ちなみに俺の目標はおっぱいを触ることです」
「幸せそうで羨ましいわね…」
「エヘヘ~そうですか~?」
「うんうん」
早月お嬢は俺のことを羨ましいと思ってたんだ! 結構好印象なんじゃないのかな! 俺は上機嫌の中そばをすすり始める。そこへ早月お嬢は口を挟んでくる。
「アンタ使用人なのに、なに平然とそば食べてるのよ」
「え?」
「仕事しなさいよ!」
「ぶっちゃけ仕事なんて無いんですもん」
「笠神たちはどうしたのよ!?」
「多分使用人室でまったり紅白でも見てるんじゃないですか?」
「じゃあアンタもそっち行きなさいよ」
「いや、俺は年末はガ○使を観て過ごすことになってるんですよ!」
「久々に意見が一致したわね」
年末って紅白観る? 俺は好きな歌手のところしか観ないけど。俺は基本○キ使を観なきゃ年末って感じがしないんだ。
俺は目を時計に向ける。もうそろそろで年末が終わる。
「後3分ですねー」
「そうね」
「おっぱい揉んでいいですか?」
「イヤ」
「おっぱいには夢と希望と脂肪が入っているんです! どうかお願いします!」
「年末なのに何言ってんのよ」
「でも早月お嬢の胸には脂肪は無い!」
「殺すわよ!!」
あ。時計の針がついに0時に達した。年末の早月お嬢の最後のセリフが殺すわよ!っていうのはどうかと思う。女の子としてどうなんだ。いかんせん、これではお嫁に行けなくなってしまうではないか。仕方ないここは俺が早月お嬢をお嫁にもらうとするか。
「あけおめですお嬢。結婚してください」
「断る。」
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