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第39話 引き返せぬ

遅くなりましたが明けましておめでとうございます!


「ジェットコースターって始まる前の緊張感がいいですよね」

「……」


 俺と早月お嬢は二人でジェットコースターの座席に座った。しっかりシートベルトを付けてこれから走り出すってところだ。

 

「えっと…早月お嬢?」

「…」


 何やら下を向いてプルプル震えているご様子の早月お嬢…これはもしや


「ねぇ時雨…ちょっと降りたい」

「もう無理ですよ」

「トイレなら仕方ないでしょ…」

「3分で終わります」

「ちょ、ちょっと体調が…」

「もう無駄ですよお嬢」


 ピーという音が鳴って列車が動き出す。すると早月お嬢はベルトを外そうとする。


「ちょっとちょっと! 危ないからやめてくださいよ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ! 降ろしてぇぇぇぇぇぇ!!」

「ほかの客に迷惑ですよ! 大人しくしてください!」

「助けてぇぇ!」

「一回乗りたいって言ってたでしょうが!」

「なし! さっきのなし!」

「………まぁもう登り始めちゃったんで無理ですけどね」


 もうレールをガシャガシャ音を立てながらゆっくりと列車が上に上がっていく。もう後戻りはできない。まぁ大したことじゃないはずなんだけどね。


「もう…ダメ」

「とりあえず手で押さえてますから、死にやしませんよ」


 何かこれ、途中からおっぱい触ってもバレないような気がするよね? …まぁしませんよ、しないよ? マジマジ

 とか思ってるうちに列車がレールの頂辺に到達し、すぐに下り斜面へ下降していく。



「意外とすごかったっすねジェットコースター」

「……た、大したこと……なかったわね」

「…じゃあもう一回乗りますか!」

「ひっ…それはイヤ!……じゃないけど…」


 何か面白いな強がっちゃって、これはイジメがいあるね。まぁ流石に可哀想だからやめておくけどさ、


「んじゃコーヒーカップとかメリーゴーランドとか、バイキングやウォータースライダー…はダメですよね…」


 何か例を上げるとあんまり思い浮かばないな……


「あっ」

「どうしたのよ?」

「お化け屋敷に行きましょう」



「きゃあっ!!」

「うおっ」


 イイ、実に良い! お化け屋敷に来て大正解! 女の子と一緒にお化け屋敷に入るの夢だったんだんだよ! 俺の夢が一つ叶ったぜ! ここで俺は早月お嬢が俺に必死にしがみついている状況を作り出せている。だがそこで俺はお嬢のペースではなく俺のペースで歩くのだ。


「ちょ…ちょっと時雨はやい」

「え? そうっすか?」

「もうちょっとゆっくりにしてよ!」


 恐怖を顔に浮かべているような早月お嬢はマジ天使。エロエロなことがしたくなるぜ全く。でも実際俺も怖いっちゃ怖い。遊園地だけあってお化け屋敷もしっかりした作りになってる。まぁ普通に怖いわ。


「それにしても早月お嬢怖がりすぎじゃないっすか?」

「違うわよ! …それに時雨だってあの時怖がってたじゃない!」


 あの時…あぁあの部屋に閉じ込められた時か(第11話参照)。確かにあの時はめっちゃ怖かった記憶があるけど今回はある意味賢者モードみたいになってるから全く大丈夫な感じですぜ。

 

「やっぱりお嬢は可愛いなー」

「うるさい! もういい、早く出る!」

「まってー」




 お化け屋敷から出た後、メリーゴーランドとかいろんなアトラクションに乗って昼飯食って何だかんだで結構満喫してしまった。やっぱり久々にくるといいな遊園地も。


「さて、もうこんな時間ですか…最後に観覧車でも乗って帰りますか」

「イヤ」

「えー…今度は高いところだからですか?」

「違うわよ、あんな密室に時雨と二人きりは危険よ」

「今度は俺が怖いからっすか!?」


 んー、まぁ俺がやましい事を考えていないと言ったら嘘になる…というかやましい事しか考えていないので否定はしない。肯定してやる。


「いいじゃないですか、いい記念ですし。 カップルで遊園地ときたら観覧車でしょ!」

「カップルじゃないから帰りましょう」

「えぇー!? いいじゃないですか! 乗ろうよ乗ろうよ!」

「まぁせっかくだし…ね」

「うっひょおお!」

「やっぱやめる」

「えぇ!?」


 何だかんだで乗ってくれた。もちろん何もしてない。すごいでしょ俺



ここで知らせ:2月末くらいまで更新ができません…1ヶ月以上更新できない…

できれば察していただけたらと…3月からはめでたく週一更新に戻りますので!!でわ!!

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