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第21話 朝すべきこと…

今回短いですすいません

  朝は布団から出たくない。これは断固として譲れない。


「俺は思うんです。何故人間は朝早く起きなきゃいけ……」

「うっさいわね早く出なさいよ!」

「ぐへっ!」


 早月お嬢は何のためらいも無く俺の腹部を脚で踏みつぶした。朝っぱらからのこの一撃はかなりキツイ。


「な…何かでる、なんか出ちゃいそうですよお嬢!」

「早くベッドから出なさいよ! 私のベッドなのよ!」

「マーキングするのもありかもしれない!」

「そんなことしたら殺すわよ!!」


 早月お嬢が殺気立っていたので俺は仕方ないと思い、ベッドから降りた。

 今までの会話を見ると、何となく予想はできるだろうが、俺はさっきまで早月お嬢のベッドに寝ていた。正確には一緒に寝ていた。

 順を追って説明すると、俺は5時に起床して朝の仕事をこなしていた。屋敷の庭の掃き掃除、各部屋の点検などの仕事を終わらせて学校に行くまでの暇ができたのでとりあえず早月お嬢の部屋に行った。そして俺は早月お嬢のベッドに潜り込んで早月お嬢と並んで寝ていたのだ。

 そのまま二人仲良く寝ていたら先に早月お嬢が目を覚まし、このような事態になってしまったのだ。


「時雨…あんた一体いつから私の隣に居たのよ!?」

「…え? 知りたいですか?」

「べ、別にそういうわけじゃないわよ…ただアンタが変なことしてないか心配になっただけ!」

「大した事無いです、胸しか揉んでないんで」

「えええ!? 全然大した事あるじゃないの!!」

「良いじゃないですか減るものじゃないし」

「最悪よ! 私のファーストタッチが私が知らないうちに奪われた!」

「え? 結構前から奪ってますけど」

「どういうことよそれ!!?」


 早月お嬢が顔を真っ赤にしてパニック状態に陥っているが俺はその反応を見て一人で面白がっていた。さっき胸を揉んだって言うのは嘘だからね。まぁ触った事があるのはホントかもね…まぁ秘密。

 

「お嬢はこんな嘘に騙されるんですね」

「う、嘘なの!?」


 早月お嬢は嘘だと分かったと途端、胸に手を当てホッと一息した。


「び、ビックリしたぁ……気持ち悪い嘘つかないでよ!」

「傷つくなぁ」


 まぁ、最近は女性からの中傷は慣れているのでどうという事はないのだ。


「さてお嬢、朝食も多分できてるんで食べに行っちゃって下さい、早苗お嬢は俺が起こしに行きますんで」

「…変な事しないでよね」

「何で?」

「何でじゃないわよ!」

「嫌だなー冗談ですよー」

「あんたが言うと冗談に聞こえないのよ…」


 早月お嬢は俺に対して疑いの眼差しを向けている。


「侵害ですね、俺はそんな変な事するとでも思うんですか!!」

「うん」

「何故分かった!?」

「もうこういうやり取り飽きたわよ!」


 ふむ、やはり俺の心は見抜かれていたようだ。それほど俺と早月お嬢の仲は良好というわけだ。


「おっぱあああああああああああああああああああああああああい!」

「えええ!? 何!?」

「いや、何か尺稼ぎで」

「尺稼ぎで変な事叫ばないでよ!」


 

  

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