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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
五章 Incident of~そして奴と遭遇する~
93/261

だからこそ、少女は進む …1

―――――――――――――――――――。



「……着いたぞ」

「着いたぞ、って……言われても……」


 車はいくつか山を越え、山道を走り、海辺の舗装されたアスファルトの上を走り続けた。

 そして、そろそろ半日経ったかなーと思いだしたところで、浅滅は車を停めたのである。


 窓から辺りを見回すが、右は山。というか緑。

 左は海。遠くには海岸線。


「あの……」

「何だ」

「一つ良いですか」

「何だ」

「……ここ、何処ですか?」

 浅滅はしばらく黙ると、

「……ここは五日前まで龍ヶ峰市だった場所だ」

 と言った。


 ……“だった”。

 過去形なところがしっくりこない。


 ……あれ? 過去形なところが……って、どこかで感じたような。

 またデジャヴだ。


 抜け落ちた記憶。

 既視感。違和感。


 なんなんだろうか。なんなんだろう。


「今、街は存在して(・・・・)いない(・・・)

「どういうこと……」

 浅滅はまたしばらく黙る。


「そのままの意味だ。奴らは狩り場を決めると、まず時間をかけて街を浸食し、その後に街を自分たちのフィールドに映すのだ。結論から言うと、今、街は異空間にある」


 異空間……。

 異なる空間。つまり、この世界には、空間には存在していないということか。


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