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Lost Days  作者: 陽炎煙羅
五章 Incident of~そして奴と遭遇する~
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それでも少女は求め続ける …4

 ―――――――――――――――――Re:KOTONE side


 ……真っ白だった意識が徐々に色を取り戻していく。



 目が覚めると、見慣れない天井が視界に入ってきた。

 どうやら自分はベッドに寝かされているらしい。

「……?」


 しだいに思い出していく。

 銃声。倒れた浅滅。……血。


「……ぁ……」

 そうだ。浅滅は撃たれてしまったのだ。


 しんでしまったのだ。


「うっ……ぅ……」

 思わず涙があふれてくる。

 何でだろう。どうしてこんなに人と別れてしまうことが辛いのだろうか。


 わたしは置き去りにされることを恐れているのだろうか……。


 そう思っていた時、部屋のドアが開き、私服の警官が入ってきた。


「目が覚めたのか。大丈夫かい?」

「……はい」


 力無く答えると、警官は少し困ったような顔をした。

「……済まないな。人が撃たれてしまうところを見せてしまって」

「……どうして、あの人を撃ったんですか」

 訊かずにはいられなかった。何がそうさせているのか、私の中の何かが訊かないことを許さなかった。


「……浅滅燎次。彼は今全国で指名手配されている、極悪犯なんだよ」

「え……?」

「強盗殺人、銃刀法違反の常習犯でね。被害者も子供から大人まで様々。身元も情報も無い、ある意味では一番厄介な奴だ。……君がこうして無傷で居るのが不思議なくらいだ」


 殺人……。

 でも、あの人は……浅滅さんは私に関する何かについて詳しく知っているようだった。

 

 警官が室内の無線で仲間を呼んでいた。

 私はおそらく、これから取調室に連れて行かれるのだろう。……だが、どう説明すればよいのだろうか。



 しばらくして、制服を着た警官が二人、部屋に入ってきた。

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