それでも少女は求め続ける …4
―――――――――――――――――Re:KOTONE side
……真っ白だった意識が徐々に色を取り戻していく。
目が覚めると、見慣れない天井が視界に入ってきた。
どうやら自分はベッドに寝かされているらしい。
「……?」
しだいに思い出していく。
銃声。倒れた浅滅。……血。
「……ぁ……」
そうだ。浅滅は撃たれてしまったのだ。
しんでしまったのだ。
「うっ……ぅ……」
思わず涙があふれてくる。
何でだろう。どうしてこんなに人と別れてしまうことが辛いのだろうか。
わたしは置き去りにされることを恐れているのだろうか……。
そう思っていた時、部屋のドアが開き、私服の警官が入ってきた。
「目が覚めたのか。大丈夫かい?」
「……はい」
力無く答えると、警官は少し困ったような顔をした。
「……済まないな。人が撃たれてしまうところを見せてしまって」
「……どうして、あの人を撃ったんですか」
訊かずにはいられなかった。何がそうさせているのか、私の中の何かが訊かないことを許さなかった。
「……浅滅燎次。彼は今全国で指名手配されている、極悪犯なんだよ」
「え……?」
「強盗殺人、銃刀法違反の常習犯でね。被害者も子供から大人まで様々。身元も情報も無い、ある意味では一番厄介な奴だ。……君がこうして無傷で居るのが不思議なくらいだ」
殺人……。
でも、あの人は……浅滅さんは私に関する何かについて詳しく知っているようだった。
警官が室内の無線で仲間を呼んでいた。
私はおそらく、これから取調室に連れて行かれるのだろう。……だが、どう説明すればよいのだろうか。
しばらくして、制服を着た警官が二人、部屋に入ってきた。