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人型戦闘機発進  作者: 銀河乞食分隊
機動宇宙服
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機動宇宙服 説明はして欲しくなかったような?

行動開始です。

 式典や演習で目立つための道具になりつつある新型機動宇宙服と巨大高機動要塞万久里。

 演習での成績が良いだけに「無駄装備」と言われなくはなっているが。




「説明しよう」

「突然なんですか?稲州(イネス)研究員」

「銀河連合内にいくつか地球文明以外の文明が存在しているのは知っているでしょう」

「そのくらいは。小学校で習う事ですよ」

「いいわね。では次よ。その惑星文明よりも地球の科学文明が優位で保護下に置いてあるのも」

「科学技術なら圧倒的で、実質研究観察対象ですよね」

「それを言ってはいけないわ。他の攻撃的な星系から保護している。と言うのが銀河連合の建前よ」

「はぁ。ではその文明で何か見つかったのですか」

「正解!ご褒美として、君達にはその何かの試験に参加してもらうわ」

「「「「達?」」」」


 4人全員か。拙い事態だ。安室一曹は思う。


「稲州研究員。それは銀河連邦の命令か?」

「西大尉。日本連邦内で発見されました。優先権は日本連邦にあります」

「連合には秘密か」

「君たちには守秘義務が派生するわ。もちろん我々も含む関係者全員よ」

「まるで秘密部隊だな」

「鋭いですね。部隊が編成されます。司令官は宗像少将」

「あの考古学で有名な学者将軍か」

「あのう。なんで稲州さんがそんな事伝えに来たんですか」

「小林二曹。それは、私が君たち専属の研究員になるからね」

「「「「はあ?」」」」

「「「「チェンジで」」」」

「何を言うかな!チェンジとは!! もう決まったことよ。変更は出来ないわ。それにこんないい女よ。うれしいでしょう」

「「「「そういうところだ(です)」」」」




 ともあれ、宗像少将指揮する秘密部隊は編成された。

 新鋭機動宇宙服と巨大高機動要塞は、運用に難ありとして再研究のための特別任務部隊を編成。名目上、日陰に追いやられた。日本連邦軍の規模が大きく実に目立たない。情報収集に当たっている他国もやはりダメかという感じで受け取っているらしい。

 指揮官が宗像少将という軍務よりも考古学を優先しているのではないかといわれるくらいの人材だったのも目くらましになっている。

 日本連邦軍1200万人の中で少将は150名しかいない。その中のひとりだ。実態は超が付くほど有能だろう。



 場所は、広島星系惑星広島ラグランジュ点の日本連邦軍呉宇宙工廠に係留中の巨大高機動要塞万久里(まくり)ブリーフィングルーム。11:00。

 機動宇宙服関係の人間はここに集められた。他の乗員は通常配置だ。


「ヴィー」11:00ブザーが鳴った。

『総員、傾聴』


『諸君。私がこの部隊の指揮を執る宗像だ。中には左遷されたと思っている人間もいるだろう。だが、この部隊の任務は機動宇宙服と巨大高機動要塞万久里の実用化に向けての研究である。秘匿事項も多い。情報漏洩には十分気をつけてもらいたい。分かっているな。ならば良し。では艦長』

『万久里艦長、黒羽くろば大佐だ。既に全員乗艦しており必要物資の搬入も終わった。本日14:00、本艦は出航。配属地の秋田星系に向かう。先ほど司令より情報漏洩を注意喚起された。十分に気をつけるように。なお本部隊の行動自体は今のところ秘匿されていない。秋田星系配備以降は秘匿行動になる。くれぐれも自覚せよ。では掛かれ』


「秋田星系って田舎じゃないか」

「銀河連合でも屈指の田舎だな」


「艦長。出航したが見送りが無いな」

「見送り(監視)が無いことは良いことですが」

「他からダメと思われればそれが良いが」

「そうですな」



 巨大機動要塞万久里は秋田星系に到着した。

 秋田星系は田舎だった。地球から2800光年に在る。地球から2000光年以上は田舎と呼ばれる。

 ただ到着したのは主星である惑星 秋田[登録番号J-06AK01]ではなく、惑星 大館おおだて[J-06AK02]だった。

 秋田と大館は恒星田沢を挟んでお互いに見えない。防諜上の理由でもあった。



 日本連邦軍1200万人の内、5000人が秋田星系でこそこそやっていても目立つ訳も無かった。

 5000人は、機動要塞万久里関連が3500人。機動宇宙服関連が500人。秋田分室基地の維持など全体のバックアップが1000人だった。

 万久里フルスペック運用時には1万人以上を必要とするが、開発中なので人数が少なくても問題無い。

 航行だけなら50人で済むまで自動化されている。



次回更新 12月14日 05:00

次回「ハ?ナンデスト」


秋田に思うところはありません。ただ舞台になっただけです。

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