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人型戦闘機発進  作者: 銀河乞食分隊
人型戦闘機
42/62

人型戦闘機 江間 狙撃

「江間中尉。出来るな」

『やります』


「小林曹長、レーザー装備は持ってきているわね」

『持ってきています。現在蓄電中。あと2分で発射可能』

「ドッキングします」

『了解。接触確認。固定します』

「レーザーコンテナ展開」

『了解。展開します。接触に注意。しかしレールガンでやりたいですね』

「さんざん訓練したけれど、あれだけ動いていると当たらないわ。距離も2000km有るし」

『止まれとも言えないですね。展開完了。どうぞ』

「了解。展開確認。射手位置に着きます」

『蓄電完了。次発装填は4分後です』

「1回しか撃つ機会が無いでしょうからどうでもいいわ」

『さいですか』

『江間中尉。加賀三曹です。照準データ修正中・・・修正データ送ります』

「ありがとう。受け取ったわ」


 江間中尉は照準データを基に目標追尾システムの同調を切らさないように、移動目標に照準を続ける。


『江間中尉。照準精度良好。撃てます』

「小林一曹。今撃っても当たらない気がする」

『了解。待ちます』

『目標、進路変更しました』

「照準やり直しします」

『『了解』』



(江間はまだ撃てないのか。手間取っているな。目標が変針か。よく見た)


 そう思いながら、敵機を撃破していく。


「安室君。弾は有るか」

『残り100発です』

「こちらも切れそうだ。アレでやるぞ」

『高振動ブレードですか。推進剤は余裕が有ります』

「なら問題無いな」

『問題ありません』



『最終データ転送します』

「データ受け取りました」

(今度は動いてくれるなよ)小林一曹は思う。

「目標追尾良好。小林一曹。少し動いていてよ」

『動いていますか。こちらですね。たしかに微妙に動いています。申し訳ありません。修正のため低圧ガス噴射します』

「今度はいいわ。追尾良好。・・・・・撃ちます。同軸レーザー発射。命中確認。本射。てっ


 敵戦術衛星は同軸レーザーを感知してわずかに動いたが、本射が命中した。敵戦術衛星はガスを吹き出し機能停止したようだ。


『敵戦術衛星、機能停止した模様と先任戦術衛星より通信』

『敵機、行動が乱れます』

「行くわよ」

『え?行くのですか』

「乱れた今がチャンス。立て直すまでに減らします」

『どこへ向かいますか。加賀三曹はコンテナ収容』

『了解。コンテナ収容します。江間中尉接触注意願います』

「了解。コンテナからの距離確認。収容どうぞ」

『収容開始します』

「西大尉の後方へ向かって」

『了解』

「加賀三曹。本機の35ミリガトリング砲、弾倉交換します」

『了解。左コンテナ3番ハッチからから出ます』

「3番ね。西大尉と安室曹長にプラズマ熱砲を渡す準備を。西大尉は120ミリ。安室曹長には60ミリを」

『いいのですか、勝手に決めて』

「あら、だってもう35ミリガトリング砲を捨てて、高振動ブレードで戦っているわよ」

『そうですね。でも近接であのプラズマ熱砲ですか』

「あのふたりなら渡せば使うでしょう。こちらも軽くなるわ」

『了解です。なら、短ミサイル全弾発射後コンテナを左右とも投棄させてください』

「思い切るわね。いいわよ。後で回収しましょう」

『ありがとうございます。暴れてやりますよ』

「期待するわ」


 全速でケンタウロスが突進する。初めての戦場で加賀三曹は狼狽えている。


「小林一曹。こんな速度で大丈夫ななのですか」

「なにがだ」

「プラズマ熱砲の受け渡しです」

「あのふたりなら拾ってくれる。気にするな」

『小林一曹。そろそろ短ミサイルの射程よ』

「目標ロック完了しています」

『ならいつでも撃って』

「了解。ブラストに気をつけてください。先にプラズマ熱砲を射出します」

『任せるわ』

「加賀三曹。プラズマ熱砲、射出だ」

「え?」

「加賀三曹」

「射出します」


 120ミリプラズマ熱砲が西大尉の方向へ、60ミリ連装プラズマ熱砲が安室曹長に向かって射出された。


「短ミサイル発射します」

『いつでもどうぞ』

「加賀三曹。発射」

「全弾発射。発射完了。残っている故障ミサイル無し」

「左右コンテナ、パージします。江間中尉、いいですか」

『いいわよ』

「加賀三曹、左右コンテナ、パージ」

「コンテナ、パージ。完了」



『西大尉、安室曹長。プラズマ熱砲をそれぞれに向けて射出しました。信号が出ていますので拾ってくださいね』

「江間中尉か、感謝する」

『江間中尉、ありがとうございます』


 西大尉と安室曹長は35ミリガトリング砲を使った2回の戦闘で100機前後の敵機を撃破したが弾が尽き、高振動ブレードで戦っていた。それも20機くらいを撃破したらブレードが折れ、今は敵機に取り付き25ミリ機関砲を1機辺り200発は撃ち込んで黙らせている。その25ミリ機関砲弾も無くなりそうだった。


「あれか」

『速くないですか』

「受け取るぞ」

『あ、はい』


 ふたりは見事な双曲線を描きプラズマ熱砲に接触した。

 プラズマ熱砲を得たふたりはまた敵機を撃破していく。


「日本連邦の人型戦闘機は化け物か」

『モトグッチョ少佐。どうしますか』

「どうするもこうするもない。まだ移動指令が出ていない。ここで戦うだけだ」

『たまりませんね』

「そうだな」


『モトグッチョ少佐。自爆装置が!』

「自爆装置がどうした。ガザン曹長」

『信号を見失っています』

「何だと!」

『本当ですって』

「おお、本当だな」

「各機。モトグッチョ少佐。自爆装置を解除せよ。繰り返す、自爆装置を解除せよ。早くしないと10分後に作動するぞ」

『『『『『?了解!!!!』』』』』



「おかしいわね」

『何がですか、江間中尉』

「敵機の動きが遅くなったわ」

『いい機会です。もっと墜としましょう』

「そうね」


 江間中尉とケンタウロスは共同で20機近く撃破している。

 新型チームだけで200機近く撃破していた。


次回更新 02月17日 05:00

次回「反乱」

敵の様子が


敵が対応できないほどの高機動で敵機に取り付き高振動ブレードでぶった切る。それに耐えられず高振動ブレードがポッキリ。

折れた後は、敵にしがみついて25ミリ機関砲で装甲を撃ち破るまで撃ち込む。どんな蛮族ですか。

宇宙戦闘機の装甲は、デブリだらけの宇宙空間での高速移動に耐えるため25ミリ機関砲弾で簡単に撃ち抜けるような装甲ではありません。35ミリガトリング砲弾なら撃ち抜けます。

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