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人型戦闘機発進  作者: 銀河乞食分隊
人型戦闘機
35/62

人型戦闘機 制式化

遂に制式化か。

 日本連邦軍に衝撃が走った。笑撃かと言う声もあるが。

 日本国自衛隊から日本連邦軍に至るまで、人型戦闘兵器が制式化されたことは無かった。他国ではお飾りの試作機数機でも制式化した国もあった。だからこれもお飾りの役立たずだろうと笑撃扱いにされた。

 現物を見るまでは。

 


 MSF38が、その初めての栄誉を授かった。

 パイロットの魔法能力が必要という条件付きだったが。加護が有ればなお良い。

 アルテジオ補給基地防衛戦から5年。長いようで兵器開発とすれば異常に早い制式化だ。

 それもこれもルシンドラの魔法や魔法金属を抜きには語れない。ドラゴンという面白半分で協力してくれる存在のおかげでもある。


MSF38 1型

身長       25メートル

肩幅       13メートル

胴体厚       7メートル

乾燥重量     38トン 

全備重量     62トン

動力       艦本式マイクロ核融合炉MR32-26

               出力 10500kW 1基

メイン核融合ロケット 推力 16トン 4基 脚部2基 背中2基

                 背中の2基は推力偏向可能          

核融合スラスター   推力 800kg 10基 6基は推力偏向可能 

推進剤        水(凍結防止添加剤20%)搭載量14トン 

                      外部増設可能

         


固定武装

内蔵

12.7ミリ機関銃      1基 装弾数1500発

25ミリ機関砲        1基 装弾数1500発 

空対空ミサイル        4発

外装

超振動ブレード        1振り 

楯              1枚  20メートル×8メートル

35ミリガトリング砲     1基  装弾数1000発



オプション装備

単機装備

60ミリプラズマ熱砲     弾数300発 単発 毎分80発可能

120ミリプラズマ熱砲    弾数120発 単発 毎分40発可能

空対空ミサイル        8発~32発        

空対艦ミサイル        1発~8発 

武装強化パック        ミサイル数4倍と砲弾コンテナ2個

偵察哨戒パック        大型レドームおよび高性能センサー搭載

遠距離進出パック       20トン外装タンク+ミサイル2倍            

大気圏降下パック       バリュート+テント+生活資材


支援機合同装備   支援機は現状ケンタウロス

レールガン          専用小型レールガン

荷電粒子砲          専用小型荷電粒子砲

レーザー砲          大型電源付属

対空パルスレーザー      大型電源付属

遠距離支援パック       MSF3機と1ヶ月の作戦行動を可能とする

                



 試作機から大型化し継戦能力の向上と生存性の向上を図った。生命維持関係とマイクロ核融合炉が無傷なら2ヶ月以上の生存が可能。


 操縦席は試作機には無かった非常脱出ポッドを兼ねており、人間で言えばみぞおちの上辺りの胴体中心に有る。球形で直径3.5メートル。操縦席のみの場合でも1週間は生存が可能。それ以上は脱出ポッド内の温度調整が出来なくなり環境が急速に悪化する。宇宙服のみでは72時間が限界。救助限界は両方が正常として10日とされている。


 航続距離というか進路変更可能時間は推進剤の残量による。

 推進剤14トンが無くなるのは、核融合ロケットと核融合スラスターを全部常時全開で使って30分。

 通常、全部常時全開にする事態は無いので空戦訓練でも3時間程度は持つ。

 試作機のスラスターは液体燃料ロケットだったが、魔法金属を使うことで核融合炉の超小型に成功し 核融合ロケットになった。推進剤をメインロケットと共用化でき運用が楽になった。瞬発力と出力も向上しており運動性能が上がっている。個数は4個減った。


 頭部は各種レーダーやセンサーが装備されている。機体各部にも補助的な物が有るが高性能なセンサー類は頭部に装備されている。特に有視界下で行動するための高性能カメラは大型レンズと奥行きが必要で頭部前面に一対のステレオ式光学測距儀を兼ねて装備されている。




「遂に制式化か。良かったな」

「ありがとうございます。穂刈少佐」

「俺たちの機体もついでに制式化されたけどな」

「そうでした。おめでとうございます」

「ありがとよ。しかし開発の連中には無理させた」

「喜んでいなかったですか?」

「今までは改良主体で、それも主流では無かった連中だったのが、新規装備体系の開発だろ。興奮していたな。残業も徹夜も平気です。もっと開発をとか、狂躁状態でなかなかおかしいことを言っていた」

「こちらもです。こちらが考えたけれど実現は無理だろうというアイデアを言っても、面白いの一言で開発しています。実現は難しいのですが」

「そのせいかケンタウロスが面白いことになっている。小林二曹は大丈夫か」

「支援機の位置づけで改造しまくっていますから大変だとは思います」

「復座の方が良いかもな」

「操縦席周りを含む上半身がMSF38と同じなので無理ですが、接続した機体や胴体気密室内から補助は出来ます」



 穂刈少佐達の機体というのは大気圏内外で使える戦闘機だった。今までは必要なかったので開発はされていない。

 名称がマルチプル・スペース・ファイターではMSFになってしまうので、別の名が考えられた。MFは既に有った。そして角度可変エンジンを採用したVTOLでもあることから、バリアブル・スペース・ファイターとなった。

 VSF-1である。


 ぱっと見、外見は従来の大気圏内戦闘機と変わらない。細かく見るとエンジン外側に大型マニピュレーターが付いているのが分かる。

 何故付けたのか?人型戦闘機の腕が便利そうだったからと答えられた。これで外装兵装を横や後ろにも撃つことが出来ると。

 わざわざパイロンの数を減らしてまで取り付ける事が出来たのは、大気圏内では大気を推進剤の補助に使えたからだ。そのため核融合ロケットと核融合スラスターの燃費が良く、大気圏内では機内推進剤のみで数万キロの航続距離が得られた。大気圏内で運用する限り機外タンクを必要としなかった。

 大気圏外で有れば空気抵抗を気にすること無く、外部兵装や各種兵装パックを取り付ければ良い。

 そういう思想で大型マニピュレーターが取り付けられた。


 ケンタウロスまで入れれば、数種類の新規兵器体系が正式採用された事になる。衝撃は有った。



次回更新 02月13日 05:00

次回「試験運用」

人型戦闘機、遂に戦線投入か。


VSFの基本スペックはいずれ。VSFは人型にはなりません。

タカトクのバルキリーはとても良かった。当時買いました。

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