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人型戦闘機発進  作者: 銀河乞食分隊
冒険者
26/62

ルシンドラ 終焉

近代火力ならいけるでしょう。

 科学忍法火焔旋風は魔物達を追いかけ森手前まで行きそこから森に沿ってまた始点に戻ってきた。そしてその範囲内が凶悪な炎の柱となって。その行動範囲内に居る魔物達は皆焼かれてしまう。恐るべし科学忍法。


「暑い!」    大高二曹

「暑すぎるぜ」   鷲野二曹

「いい汗かいたし、細くなったかな」 白鳥三曹

「うう……」   燕上等兵

「みんなどうした」竜田二曹


 技を止めて息をしている南部隊の面々。大高二曹を鷲野二曹は顔が真っ赤だ。白鳥三曹はウエスト辺りを気にしている。燕上等兵は枯れ枝になっている。ただでさえ細いのに。竜田二曹は汗はかいてるものの平気そうだ。

 肉体的にかなりの負担らしい。


「とんでもないな。直径200メートルくらいが焼け野原だ」

「大物に通用すればいいが」

「大物だと力業で突破してきそうだ」

「包囲型範囲攻撃なんて狼狽える相手にしか通用しないだろうな」

「確かに包囲が完成するまでに逃げればいい訳だし」

「運用は難しそうだ」

「体力的にも難しいな」



「何だ。あの炎は」

「科学忍法でしょう」

「とんでもないな」

「俺たちは地味にやるさ」

「これ地味ですか」

「地味だろ。火を纏っていないからな」

「じゃあ、やりますか」

「万久里隊、ガンウォーカー戦法始め」

「「「了解」」」


 万久里隊は風魔法で靴底から30センチほど地表から浮き、後方から風で体を押す技術を体得していた。


「「「準備良し」」」

「突撃」


 万久里隊は最高速度50km/hで魔物の群れに突撃していく。装備は全員7ミリ機関銃と弾薬500発を主兵装として、予備に自動小銃や手榴弾を持っている。これもレベルアップで身体能力が大幅に上がったから出来ることだ。ホブゴブリンやボアを圧倒しながら戦線を押し上げていく。見た目は地味だが近代火力の威力を十分発揮している。



「凄いな。あの火魔法と殲滅力は」

「俺たちは地味だな」

「志摩大尉。援護感謝する」

「いえ。徳川機関少佐。当然です」


 イスカ隊は普通だった。



「安室君、突出しすぎだ。戻れ」

『了解』

「江間中尉は、後方から来る奴を補足殲滅。小林二曹は江間中尉を援護」

『『了解』』


 新型隊はアムロが突出しすぎ援護するために全員が敵中に孤立だ。西大尉の高い指揮能力で持っている。



「大江隊長。敵が減りましたね」

「これからだな。数は少ないが強い奴が出てくる」

「資料だとそうなっています」

「よって、弱らせるのは火力でいいが、とどめは銃器を使うなと通達を出そう」

「レベル上げですか」

「お前もやるだろ」

「当然です」

「全員に一度集まれだ」

「了解」

「こちらキャッスル。全員指揮所に集合せよ。こちらキャッスル。全員指揮所に集合せよ」

『『『『『了解』』』』』



 かなり減った魔物達を押しのけて出てきたのはハイオークとオーガだった。

 これは拙い。大江少佐は思った。ゴブリンキングならハイオークはともかくオーガを従えることなど出来ないとギルドの資料にあった。そしてオークの数が少ないとも。これはオーガジェネラルか下手すればオーガキングか。


「大江隊長。オーガジェネラル以上確定ですね」

「そうだな。25ミリは出せるな」

「出せます。日下と佐藤は外して他の者ですね」

「今手当てすればあとが楽だな。そうするか。では、木村と中島のペアと大石と村上のペアだ」

「了解。指示出します」


 25ミリ単装機関砲を備えた歩兵戦闘車が出てきた。機関砲は特別仕様で使用する25ミリ弾も曳光弾含めて無垢だ。これは車両も武装もわざわざ昔の資料から掘り起こして新たに制作した。この種の戦闘車両が最後に使われたのは自滅紛争とその後の統合戦争が最後で、とっくに引退して現存していなかった。

 設計自体は西暦2389年制式化の89式歩兵戦闘車という骨董品だが、現代技術で最新装甲と最新エンジンなどやりたい放題にやった形跡が見える。

 主砲は目標によって弾種と初速を瞬時に変更できるなど、ただ撃つだけだったオリジナルの35ミリ機関砲とは別物だ。弾種と初速によってはオリジナル35ミリ砲の威力を上回る。


「歩兵戦闘車。大江だ。殺すなよ。レベル上げに使う」

『了解です。最初は勘弁です』

「最初は仕方ないな。適度だぞ」

『了解』


「木村、弾種は鎮圧弾でいこう」

「そうだな。初速は100と」

「そんなものかな」

「最初の目標はオーガか」

「ハイオークで良くないか」

「じゃあそうするか。装填照準完了「隊長。ハイオーク目標、撃ちます」」

『さっさと撃て』

「テッ」


 初速100m/秒で打ち出された鎮圧弾というゴム弾はハイオークに命中した。ハイオークはかなり痛がっているがまだ戦闘力は失われていない。


「いけね。こっちに走ってきた」

「200だ200」

「200・・テッ」


 ハイオークの胸に命中してハイオークは倒れた。ピクピクしているので死んではいないだろう。



「効いたな」

「200でアレか。オーガだと300か」

「音速か」

「撃つよ。テッ」


 初速300m/秒で発射された鎮圧弾はオーガに命中。苦しんでいるが倒れるまではいかない。

 木村・中島ペアは既にオーガをこちらに任させた気でいるのかハイオークだけを狙い撃っている。


「鎮圧弾は止め。一号軟目標弾に変更」

「了解。200で撃つ」

「了解」

「テッ」


 胸に命中したオーガは一撃で死んだ。一号軟目標弾は中空の鉛弾だ。ちなみに二号は無垢の鉛。金属では柔らかめといっても25ミリ×120ミリの弾が時速700キロで飛んでくればオーガでも耐えられなかったらしい。


「まじい」

「弾種はいい。初速を落とす。150だ。テッ」


 今度はなんとか生きている。初速を130まで落とすといい具合に生きている。レベル上げに都合良さそうだ。


「撃ちまくる」

「了解」


 ハイオークとオーガは蹂躙された。


『木村です。鎮圧弾有りません。後退するかここまで補給を』

「大江だ。木村、心配するな。これからはもっと強い奴だ。鎮圧弾はいらないぞ」

『了解』

『大江隊長。大石です。一号軟目標弾が切れそうです。後退するかここまで補給を』

「誰かに補給させる。そこで待て」

『了解』


 その後に出てきた強力な魔物達も歩兵戦闘車になぎ倒され、レベル上げに美味しく利用された。

 ボスはオーガジェネラルだった。



次回更新 01月16日 05:00

次回「上がりすぎたレベル」

多分、次話はステータス関連で終わると思います。


2389年式ですが見た目はアレで。

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