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人型戦闘機発進  作者: 銀河乞食分隊
冒険者
21/62

ルシンドラ 納品

新年になりました。

今年もよろしくお願いいたします。

年初より凶事が続いておりますが、これ以上の凶事が無いことを祈ります。

 無事、薬草採取を終えた一行は都市の門をくぐり、今度こそ冒険者ギルドの出入り口から入る。若干一名は興奮している。

 時間は混雑帯を避けた午前10時過ぎ。


「チーム新型、このクエストを完了しました。納品しますのでご査収下さい」

「まあ、そんな丁寧にしてくれなくてもいいのですよ」


 チーム新型はちゃっかりとお嬢さんらしい窓口へ。エマは呆れている。


「彼奴ら」

「どこでも変わらないでしょうに」

「そうだな」


 チームイスカは普通のおっさんが窓口にいた。


「まあ、変わらんがな。人気はあるが…ちと問題もある」

「問題ですか」

「ああ、遅いんだ。処理が。人気と時間で列が長い。朝は困るんだよ」

「そうなんですか。てっきり他の問題でもあるのかと」

「そんな問題を起こす人間を窓口には置けんよ」

「それもそうですね。ではこちらを確認お願いします」

「分かった。少し待ってくれ」


 チーム万久里はお嬢さんだった人だ。


「お姉さん。こいつ頼む」

「お姉さんなんて嫌だよ。おばさんでいいのに」

「いやいや、お姉さんですよ」

「そう?ありがとね。じゃあ出すものだしな」

「あ・はい」


 チーム南部はどこに並ぶか揉めて出遅れた。窓口は4箇所だが1箇所は閉まっている。早朝と夕方のみ開くと書いてあった。


「ふ~ん。こいつ品質はいいね。誰が教えたか」

「アハハ」

「ゼンマイは綺麗に洗ってあるし、ヨモギも葉を持って毟るのではなくて茎のところで切ってある。葉がシワになっていない。これなら通常よりも少し出せる」

「ありがとうございます」


 受付横の買い取りカウンターでベテランが目利きをしている。一番乗りはチームイスカだった。おっさんの手際が良かった


「じゃあこれだけな。合計で銅貨13枚に鉄貨36枚だ。ほれコレ。引換証だ。精算カウンターに持って行きな。ああ、それとお前ら近所でやってないだろうな」

「離れていますよ。おかげで泊まりになりました」

「2日分か。その人数じゃあこの稼ぎは普通だな。シュテンの仲間だろ。普通で驚いた」

「普通ではないのですか」

「年取ってから冒険者になる奴は、どこかでの実績があって実力が有る奴もいるからな。そいつらは最初から凄いんだ」

「そうなんですね」


 先に精算が終わったチームイスカは宿屋に向かっていた。人気はあるが手際が悪いお嬢のところに並んだチーム新型は、まだ終わらない。終わったのは後になったチーム南部と同じになってしまう。

 宿屋はシュテン達が取っておいてくれた宿屋で普通グレードだった。


「女子はこっちへ」


 志摩大尉が女子を集める。彼女はいわゆるクールビューティーである。


「何ですか」

「ここには風呂はない。サウナだ」

「サウナでも有り難いです」

「そこで問題がある。お前達、しているな」

「何がですか」

「ブラジャーだ」

「「「「え?」」」」

「付けるなと言われたのをつい忘れたのだろうが、ここには無いからサウナに入る前にはずすぞ」

「代わりのものは?」

「当地の物を用意しておいた。着いてこい」

「「「「はっ」」」」



 そうした活動を2ヶ月ほど行い慣れた頃。


「そろそろ活動を分ける。これは俺の判断で行っていいことになっている」


 シュテンが言った。


「分け方の相談を受けたユキムラだ。フォッカーも受けた。問題無いと考える」

「と言うことだ。まず、冒険者活動ではなく生産方面に行くのが、ユキムラ・ヒコザ・タカ・イネス。残りは冒険者活動を続ける」

「チームはどうしますか。人数が減ったままでしょうか」

「クワトロか。チームの解体はしない。合同で行動して貰う。新型はイスカと合同だ。万久里は南部と合同する」

「「「「「「了解」」」」」」


 ユキムラ・ヒコザ・タカ・イネスは現地の技術力向上という名の介入をする。もちろん許される範囲でだ。

 2ヶ月後には、エアークッションとリーフスプリングが市場に出回るようになった。どちらも好評すぎて生産が追いつかない。都市だけでは人手が足りず、近隣にも契約工房を増やし生産力を上げていく。契約工房で生産数を増やすというのはあまり知られていない概念で、どれだけ秘密を守るかが契約の焦点となった。

 この件はユキとミサが領主と国王を巻き込み、技術を持つ人間と工房を保護することで解決までは行かないが納得できるくらいの条件を打ち出した。

 この件が先例となり、各種人気商品の量産体制が出来上がっていく。

 


次回更新 01月06日 05:00

次回「覚醒」

君は魔法を使うことが出来るのか。


現地通貨事情  テンプレです

鉄貨     十円相当 

大鉄貨    百円相当

銅貨     千円相当

大銅貨   1万円相当

銀貨    十万円相当  庶民が普段目にするのはここまで

金貨    百万円相当  

白貨   1千万円相当  


大鉄貨と大銅貨は金額を数える時、数に入れません。

貨幣のみで紙幣は無いです。手形や有価証券は有ります。

通貨の発行権は当然国。手形と有価証券は国から認可された各種ギルドで発行できます。

貨幣や手形と有価証券はギルドの登録用道具同様の道具で真贋分別可能。


未来は当然のように衣類など機能性が向上している思います。しかし人間の体が変わらない以上は、デザインや造りなど今と大差ないのではと思います。スタートレックや未来予想図のようなピチピチは無いと思います。いろいろ隠したいものが有ると思うのですよ。


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