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OUT3
「はあ……はあ……!」
軽率だった。
酒も入っていたのが良くなかった。その場のノリだ。だがあのほんの僅かな時間のせいで、俺は自分の 人生を狂わせる事になった。
絶対につけてはいけない導火線に、俺は火をつけてしまった。
でもそんな事誰が予想出来る。
どうして俺がこんな目に合わなければならない。
一体いつの話をしてるんだ。そんな昔の事、言われるまで思い出しもしなかった。
思い出さなければ良かった。そんな事を今更振りかざされても困る。
「はあ、はあ、はっ……!」
とにかく今は、逃げないと。