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昔の作家は

作者: 竹仲法順

     *

 皆、筆まめである。もう少しで乱歩全集を読破してしまうのだが、よく手書きであれだけの作品を残したものだ。感服してしまう。ワープロやパソコンなどがなくて、純粋に原稿用紙に筆記具であれだけ書けるというのは凄い。

 乱歩の随筆を激賞したことがあったが、随筆・随想や文芸評論などを書かせると、乱歩の右に出る者はいない。元手となるデータが膨大で、ひたすらメモを取ったりしている。特に同時代人の作品の評論などは、ちゃんと執筆物や発言などを記録してから書いている。まさに文学・文芸の鬼才。

     *

 今はパソコンやケータイ、スマホなどがあったりして、そこからでもネット上に作品を投稿したり出来るのだが、昔はネットなどなかったので、原稿を紙に書き、それを出版社や雑誌社などに郵便で送っていた。今でも手書きの作家などはそうすると思うのだが、そういった書き手はめっきり減っている。浅田次郎さんとか林真理子さんぐらいかな?

 話を元に戻すと、作家が一番作家らしかった時代って、明治・大正・昭和ぐらいまでだと思う。作家らしかったというのは、IT機器などを使わずに手原稿で綴っていたことを差して言っている。労力は要るのだが、昔から小説家というと、どうしても原稿用紙にペンか鉛筆というイメージがある。今は全く違うのだが……。

     *

 現代はネット社会で、犯罪など恐ろしい事件がある。時代の風潮などあまり気に掛けてないのだが、どうも陰惨だ。見たくないもの、聞きたくないものばかりである。そんなものを見聞きする暇があったら、文学作品や文芸作品などを鑑賞する時間に充てたい。時代というのは恐ろしい。どんどん悪くなってきている。

 古き良きもの――、文学・文芸、ドラマや映画、それに伝統芸能など、日本に根付いたものがある。やっぱそういったものが一番いいな。ニュースなどこっちから御免こうむりたい。前述したように見たくもなければ聞きたくもないのである。それだけ年を取ったということかもしれないのだが……。

     *

 何かまとまらないのですが、結論から言えば、昔はいい時代だったということ。平和でのどかで、今よりも格段に暮らしやすかった。今はその真逆で全然違う。生き辛さを感じている人も大勢いると思う。そういった人たちが自殺などをしないよう、命のセーフティーネットを張るのも国や自治体の仕事。そう思える。それに文明の利器も悪くはないのだ。悪用されない限りは。ちなみに乱歩の作品は古風でよきもので、文庫本などで手軽に買えますから、ご一読をお勧めいたします。特に随筆・随想・文芸評論などは群を抜いたものがありますので。

 ひとまず一筆書かせていただきました。

 ではまた。

                              (了)


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