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ケモノと私  作者: 鵺琉
11/18

焦燥(ラグルside)

『露店にて』ラグルside。



『路地裏にて』まで、まとめて書きたかったけど、無理でした…

町の商店の並ぶ通りをそぞろ歩く。


何故か、俺から距離を取りたがるリズ。


彼女の気を惹けるモノは無いかと、リズを捕獲しながら、気になった方に片っ端から行ってみる。


結果、惨敗中。


返って来るのは、気の無い返事。


『そうですね』『良いですね』『はぁ』がループしてれば、誰でも気付く。


なんとか話題を考えても、結果は同じ。


若い女に受けそうな、仕立屋も、甘い菓子も、可愛い雑貨も、リズは殆ど興味を示さなかった。


捕捉すると、食べ物だけは興味があった様で、安い半端モノの菓子を一袋物欲しげにしていた。


俺が買ってやると言った菓子(一粒がやけに高い、チョコという希少な果実を使った菓子)には、見向きもしなかった。


もちろん、半端の菓子も買ってやると言ったが、やはり断られた。



ならばと、宝石の付いたアクセサリーを見せてみたが、結果はほとんど変わらず。


「あ、綺麗ですね」


その言葉に、感情がこもっていない事など、やはり誰にでもすぐ知れた。


最終的に、俺はいい加減諦めて、リズの意見は聞かずに、リズを飾る事にしてみた。


だが、それも、リズの『理由がない』で止められ、俺はだいぶ苛々していた。


意見を聞かない様にしようとしても、目に見えて機嫌が悪くなるので躊躇せずにはいられない。


何とか俺と一緒に居たいと思う様にしなければ、リズは俺を残して去って行ってしまう。



辺りは、いつの間にか薄暗くなり、店も、今見ているそう高くない品がならぶ露店で最後。


今までの様子から、リズは高級なモノは喜ばない。


ふと、俺の瞳と似た色の石が付いた、ネックレスに目が止まる。


「ほら、これなんてどうだ?」


最初は渋っていたリズだが、途中から、何故か乗り気になった。


その不自然な態度を深く考えず、ようやくリズが贈り物を受け取る気になったのかと、浮かれた。


リズの気が変わらない内に会計をしようとしたところ、便所に行くとリズが言い出した。


確かに、しばらく行ってない。俺も後で行くかな。


便所は目の届く所にあり、ギリギリ俺の知覚範囲内だ。リズが、逃げ出そうとしても、余裕で捕まえられる。



リズがそのまま、便所に向かいだしたので、俺は会計のため、店員を呼ぶ。


対応は女の店員で、会計の前に俺にとってはどうでも良いこと(つまり俺の容姿が原因なのだが)を言い出す。


何時もの事だが、今は特に煩わしい。


だが、邪険にもできず、適当に相手する。


いい加減ウンザリだ。


…と、ふと俺の琴線に障るもの。


焦燥感が俺を焼く。


リズ!


「やっぱ、それ要らねー!」


言って、俺はその場を後にした。

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