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第七話……完全把握能力

 ダンジョンの各階層は、一階層五十階毎に異なる種類の構造と景色になっている。

 基本は洞窟だが、大きく開けた草原や、一面雪景色の様相を呈する階層もあり、中には溶岩地帯がずっと続く階層もある。六百階層から七百階層に上がる時、つまりBランクからAランクに上がる場合が、まさにそこに当たる。


「本当に良かったの? 『大きな隔たり』の部分を飛ばしちゃって」

「ああ。そんなのは、あとでいくらでも経験できる」

「やっぱり、Dランク階層以下とは雰囲気が違うな。ジャングル系はあったけど、ここまで密集してなかった」

「一歩間違えば、死ぬんじゃないかって雰囲気あるよね……」


 今日の天気は晴れ。七百階層は外の天気がそのまま反映され、温室効果で暑くなる。周囲は木々や蔦で覆われ、見通しが極めて悪くなり、他の階層以上に注意が必要だ。


 俺は念のために辺りを見回してから、三人に集まってもらうよう手招きした。


「いつもはナツが先陣を切っていると思うけど、今回は俺とミレイが先頭を歩く。俺が左手を頭の横に挙げたら、後ろの二人は立ち止まって、左右に注意を払ってくれ。ミレイは俺が手を引くから、学園長室で話した『例の作戦』を。そのまま喋っていたら、隙を突かれる植物モンスターが序盤にいるからだ。

 鎧の音にも敏感だから、ほとんど外してもらったんだ。斬突攻撃はほとんどなく、捕獲からの消化や毒が多いから。つまり、スピード重視の方が良い」

『わ、分かった』


 三人の少し震えた声が合わさった。


 それから五分後、早くも俺は左手を挙げ、ミレイの手を握った。

 そして、後ろの二人が左右に目を向けていることを確認すると、俺はミレイの目をじっと見つめた。


「……」


 コクリとミレイが頷き、その乳房を露わにした。装備を軽くしたのは、このためでもある。いつでもすぐにおっぱいを吸えるように。


『っ……!』


 後ろの二人が俺達の様子に気付いたようだが、時すでに遅し。

 俺はミレイの左のおっぱいを吸った。

 彼女からは声を抑えるように吐息が漏れているが、一方で俺の頭を優しく撫でてくれている。

 改めて彼女の表情を見てみると、その挙動通り、優しい笑顔と雰囲気で俺を包みこんでくれているようだ。


 紛れもないママであり、女神だ。安心しておっぱいを吸える。


 すでに時は止まっているが、このあとのこともあるので、少しだけ長めに吸うことにした。


「……ありがとう、ミレイ。すごく良かった……。本当に……。もっと好きになったよ」

「そんなこと言われると……は、恥ずかしいよ。『子ども』は言わないよ? そんなセリフ」


「確かに……。つい出てしまった。こんなことは今までなかったのに……。俺も『子ども』である意識が必要だな」

「じゃあ、モンスターはどうしようか」


「その前にミレイ、目を五秒間瞑ってくれ。それで敵の弱点を中心に、周囲を索敵できる。時間停止中でも、五秒は数えられ、五秒毎に索敵半径が指数関数的に伸びる」

「えぇ⁉️ そんな能力、私にあったの⁉️」


「まぁ、気付かないよな。戦場で目を五秒間も瞑ったら死んでしまうから。しかも、低ランク階層では、階のクリアに時間がかからないから、昼も夜も眠ることがない。あくまで敵の弱点だから、味方の弱点は見えない。ただし、ダンジョンの場合は話が別だ。周囲全てが敵の可能性があることを認識しているから」

「す、すごい……。そういうことだったんだ……。『ママのスキルを完全に把握できる』って……。やってみる!」


 ミレイは、かわいく両手をそれぞれ胸の前で握り締め、目を瞑って集中し始めた。


「……。あ、ホントだ! 正面に丸い植物、左斜め前方の木の裏に大きいトカゲモンスター……あ、右後ろ、少し離れてるけど、蛇モンスターが! そっちの方は顔を向けてないのに……三百六十度分かる!」

「よし、全部討伐しよう。三分半なら余裕で間に合う。今回は大丈夫だが、弱点を突く方向にも注意だ。時間が動いた時に、勢い良く毒が噴射される場合もある」

「了解!」


 そして、ミレイの剣で各モンスターの弱点を一突きして回りながら、俺達は元の場所に戻ってきた。


「Aランクモンスターでも、こんなに簡単に討伐できるんだね。すごいよ、レッくん!」

「俺も勉強になったよ。改めて便利だな、『弱点特効』は。時間停止中でも討伐できたかどうか分かるし。モンスターと人間の区別もできるぞ。弱点が明確に違うからな」


「このあとも同じように、都度やっていくんだよね?」

「いや、少し長めに吸ったから、あと一回おっぱいを吸えば、今日のダンジョン攻略では、ミレイが任意で時間を停止できるようになって、さらにその回数もどんどん減っていく。そろそろ時間だな。後者については、すぐに分かるよ」


 そして、時が動き出した。

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最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


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