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ありきたりな悪役令嬢に転生しましたが、推しくんとハッピーエンドです!!  作者: エリナ
第一章:シェリル・ティンダルーク
4/5

ep4


私が転生してからはやくも一週間がたった。


文字翻訳機能があるのか、この世界の字は見たことがなかったけれど読むことができるし書くこともできた。とりあえず、覚えているゲームの情報は鍵付きのノートに、元いた世界の文字で書くことにした。

ゲーム上では触れられていなかった私の家族や屋敷の中のことや記憶に関してで分かったことがある。


両親はいわゆる仕事人間で、この一週間最初の朝食以来会っていない。

お父様は財務官でお母様は自分の会社を持っており、ドレスや化粧品の販売をしている。これはシェリルの記憶とディアに聞いたものだから間違いない。

仕事人間だからといって、家族仲が険悪なわけではなかった。帰ってこればそれなりの会話をするし、両親二人きりで出かけたりするほど仲がいい。

姉さまに対しては…なんだか複雑だなあ…。

リルくんルートがあると思うと…。



記憶のことに関してのことで…何かを忘れてる…モヤがかかったように…はっきりと思い出そうとすると、頭が痛くなる。


(私の記憶の中で気になってるのはこれぐらいですかね…


あ、でも…)


私の記憶の中で、とても大切な人を忘れている気がするんだ。この人も思い出せない。


(なんで私の記憶なのにおもいだせないんでしょうか…)


ゲームでもあった’思い出開放’の制度だろうか…。特別イベントをクルアすると、あるキャラクターの思い出、特別スチルが手に入る制度のことだ。だから私が何らかのイベントをクリアするとこの記憶も開放される…??。

今は私視点で物語が進んでいるから可能性はあると思う。


(でもそのイベントってなんですか〜〜〜〜?!?!)


う〜〜〜〜〜〜ん。でも、今すぐ分かりそうな事でもないし…とりあえずこの問題は保留だな。


−−コンコン


「っあ、あのっ、シェリル様、いらっしゃいますか、っ?」

「…どうぞ、はいって」

「し、しつれいしますっっ…!!」



ノートにゲームのことをまとめていたから、横目で少し見るだけだったが、入ってきたメイドは記憶の中をたどっても見たことのない子だった。

顔は真っ青で、ぷるぷると震えていた。

私と同じくらいの年の可愛らしい女の子だ。


(か、かわいい…!!!!

…でも…そんなにびくびくしなくていいのに…)


「あ、あの…」


なかなか要件を言わないメイドを不思議に思ったが、私は作業を続けた。


………


……




嫌な沈黙が続く。


「…どうし、た、の…」


沈黙に耐えられず、顔を上げてそのメイドの方を見るとぼろぼろと大粒の涙を零していた。


(え!?!?え!?!?なんで!?)


流石にただ事ではないと思って、椅子から立ち上がると、あからさまにビクッとされ、少し傷ついたがこのまま放っておくほど鬼ではないのでとりあえずそばによって声をかけた。




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