Prosaic - I
傲慢な私は
明日もあなたが笑っていると
思い込んでしまうのです
彩川千代『祈りよりも高く』
*****
届かなくなる前に
伝えておきたい言葉がある
久保幸太郎『0と1の狭間で』
*****
すべて人は、いかなる場所においても、
法の下において、人として認められる権利を有する。
『世界人権宣言』
*****
それでも、僕らは
手をつないで、生きていく
日不見あり『No name』
*****
「私」は
「私のもの」の上になりたっている
その「私のもの」があてにならないから
いつも「私」は フラフラしている。
『駅前の看板』
*****
『うたいたいの?』
「唄うの」
『どうしても?』
「どうしても」
『死にたいの?』
「生きたいの」
そうしてウタリは、唄いだした。
亀井哲也『ウタリ ウタ』
*****
六十億の中でただ一人の君が、
存在してゆく約束
朝生直樹 『その名前』
*****
やるべきことをやりなさい
高橋ハル『電話』
*****
誰がエスカレーターなんだ?
俺がエスカレーターなんだ
伊瀬川実『抑揚のない殺人事件』
*****
夢みたものは ひとつの愛
ねがつたものは ひとつの幸福
それらはすべてここに ある と
立原道造『優しき歌』
*****
二本足にしてまた四本足にしてまた三本足のもの、
その足が最も多きときに最も弱くなる者、
爾は何ものか
『スフィンクスの謎かけ』