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ある星のうた  作者: 福田有希
第三部;特進科
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第三部第十二話;クリスマス・イブ

テストが無事に終了して、誰もが驚く結果により12月も終わりを迎えようとした。

そしてクリスマス・イブを迎えようとしていた。

僕達がいる私立城北第一高校もクリスマス一色にだんだんと染まっていったのである。


「結局、本当にわからないままだったね。テスト結果の状況。」有香が言うと、

「だってありえないもん。一クラス全員が全員上位独占って。」美里が答える。

なぜかこの話の基本パターンで僕達の話が始まっているように思えた。


「今までと変わった出来事といえば特進科ができて、

 僕達と百合先生が特進科に入ったことだけだね。」

「あとは担任が百合先生から春日先生に代わったことだね。」

「でも春日先生の教え方は他の先生と同じだって言ってたね。」

「そして百合先生も春日先生自身もこの事実に驚いているっと。」

僕が言うとみんなは考え込んでしまった。


「本当に特進科ってなんなんだろうね?特進科によって成績が上がったように聞こえてくる。」

美里の疑問は僕達にとっても最大の疑問となっていった。


「それはそうとさ、もうすぐクリスマスイブじゃん?」有香がいつものように言う。

「学校ももう赤と白で飾られていて食堂にはモミの木が飾ってあってなんか凄いね。」と美里が答える。

有香と美里は本当に姉妹のように通じ合っているように思えた。


「クリスマスってさ。キリストの誕生日でしょ?あの学校ってミッションスクールだったっけ?」

「ぜんぜんミッションスクールじゃないよ。学校行事で祝いましょうって言う感じみたい。」

「でもさ。イエスキリストで重要なことって誕生も重要かもしれないけどさ、受難と復活じゃない?」

「後重要なのはペンテコステ(聖霊降臨日)かな。」

「受難で十字架につけられて昇天し復活して降臨だったよね?」

「違うよ、イースター(復活祭)で昇天祭(※2)でペンテコステ(聖霊降臨日)の順番だから。

 最後の晩餐をして受難で十字架にかけられ、死んで葬られて、復活し、昇天してから聖霊が降り注いだ。」


「わたしは、天地の造り主、全能の父である神を信じます。

また、その独り子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。

主は聖霊によって宿り、おとめマリヤから生まれ、ポンテオ・ピラトのもとで苦しみを受け、

十字架につけられ、死んで葬られ、よみに降り、三日目に死人のうちからよみがえり、天に昇られました。

そして全能の父である神の右に座しておられます。

そこから主は生きている人と死んだ人とを審くために来られます。

また、聖霊を信じます。聖なる公会、聖徒の交わり、罪の赦し、体のよみがえり、永遠の命を信じます。

アーメン。」※1

美里が使徒信条を説いた。


「美里ちゃんってクリスチャン?」ルナが驚いて言った。

「私は違うよ。なんか最近になって宗教の本とか読むようになったの。」美里が答えた。

「なんで宗教の本を読むようになったんだ?」僕は疑問に思った。

「何でだろうね。なんか急に読みたくなったって言う感じ。」


僕たちは学校に向かった。


もうすっかりクリスマスムードの教室で僕たちは授業を受けた。

「やっぱり教室や廊下が紅白で落ち着かないよ。」有香が言うと、

「なんか集中力が途切れて来る感じがするね。」と美里が答えた。


食堂のモミの木も白綿で雪を作って電飾もいつでも付けれる状態になっていた。

綺麗に飾られたモミの木に僕たちは本当にクリスマスが近づいていることを感じていた。


そして学校がおわり、帰ろうとしていると雪が降ってきた。

「また雪が降ってきたよ。」有香が言った。

「本当に今年の冬って凄く冷えるよね。」美里が答えた。


「そうだ!美里ちゃん一緒に買い物に行こうよ。」

「有香ちゃん、なにか欲しいものがあるの?」

「それは秘密。美里ちゃん一緒にデパート付き合ってよ。」

「ぼくとルナも行こうか?」と僕が言うと、

「あんた達2人は家に先に帰っていなさい。」と有香に言われてしまった。


僕はルナを見て「それなら帰ろうか。」と言った。

有香と美里と別れて僕とルナは家に帰った。


「今日は由真の部屋に行っていい?」とルナが言った。

僕はあの日から時々ルナと逢い、そして愛を重ねていたのだった。

「うん。いいよ。ルナ。」そして僕はルナにキスをした。


僕の部屋で僕とルナは身体を重ねていった。

本当にルナの愛を感じるように僕はルナを抱いた。


その時に急にルナが叫んだ。

「美里ちゃん!」

僕はその言葉の意味がわからなかった。


ルナは裸のまま僕の部屋から急いで出ようとした。

僕はルナを強く抱きしめてルナをとめた。

「ルナ、どうしたんだ!」

僕はルナの目を見て叫んだ。


「美里ちゃんが・・・美里ちゃんが・・・。」

ルナの目には涙が流れていた。


僕とルナは急いで服を着て家を出た。

そして有香と美里のいるデパートに向かった。


途中で車がガードレールにぶつかっていた。

その横で倒れている美里を見つけた。

有香が必死に人工呼吸をしていた。


「おい・・・それって・・・うそだろ?」僕がその光景を見ていた。

ルナは急いで美里の元に駆け込んでいた。

そして美里を見て美里の横に座り、有香の背中に手を置いた。

でも、有香は人工呼吸をやめようとはしなかった。



※1使徒信条—日本聖公会「祈祷書」より

※2キリストの昇天、升天祭しょうてんさいとも言われます。



イースター、昇天祭、ペンテコステの順序が違っていましたので修正いたしました。

2018年

受難週3月25日(日)~3月31日(土)・受難日3月30日(金)

復活日(イースター4月1日(日)・昇天日5月10日(木)・

聖霊降臨節(ペンテコステ5月20日(日)

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