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ある星のうた  作者: 福田有希
第三部;特進科
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第三部第一話;放課後居残り授業

今日から第三部スタートします。

特進科に行くこととなった由真、ルナ、有香、美里の4人

でもその前に大きな問題が立ちふさがっていたのです。

それでは、第三部、スタートです。

『そこで! この村山由真、村山瑠奈、村山有香、村山美里、この4名は特進科に行くことが決まった。

 10月1日月曜日から、この4名は特進科に進学する。といっても一号館の4階に行くだけだが。

 これは学校命令だ。お前達は頑張って勉学に励むように。 以上』


僕たちは歓迎会から家に帰った。

感動も一気に冷めてしまった出来事に僕たちはどうしようもなかった。


特進科、少しだけ百合姉さんから聞いてはいたものの、認められていないと聞いていた。

そしてその特進科コースに僕とルナ、有香、美里が行くこととなった。

一体どういうことだ?しかも10月から移動という。

いつの間に特進科コースが作られたのだろう。

教室は一号館の4階ということだった。


一号館は、一年生の教室やさまざまな施設などが入っている。

1階が食堂や休憩中に遊ぶ娯楽施設や体力トレーニングの施設があり、

2階には化学実験室、生物実験室、理科実験室1号室、理科実験室2号室、

 美術室、音楽室、書道室、工芸室、パソコン室、家庭科室がある。

3階には一年の教室。A組からF組までの教室が並んでいる。

4階・・・そういえば一年になって4階には行ったことがなかった。

聞いた話によれば、一年生の時に使う教材やら資料等が置かれていると聞いていた。


その4階に特進科の教室があると言うのは初耳だ。

そもそも特進科というものができていたと言うのも初耳だ。


教室の移動と言うのは僕たちにもかなりのダメージがあった。

「特進科っていったいなによ?」有香が言った。

「せっかくみんなと仲良くなれたのに・・・。」ルナがとても残念そうに言った。

有香やルナの言いたいことが凄くよく判った。


「ねえ由真、これって一体どういうことなの?何か聞いてる?」と美里も怒り気味だった。


「この学校に特進科コースと言うものを創りたがってると言うことは聞いていたんだよ。

 でも授業時間や問題があって、文部科学省から認められないっていわれてると言うことは聞いていたんだ。

 それがいきなり特進科に移動と聞いて僕も驚いているところだよ。」

「なぜ、認められていない特進科コースに私たちが行くことになるわけ?」

「それは判らない。僕が聞いたのは授業が1時間30分授業で、8時30分から始まり、

 午前3科目、午後に3科目の一日6教科あると言うことだけだよ。」

「午前3科目、午後3科目って午後8時ころに終わるって事?」

美里、さすがに計算が早い。

「そう言うこと。HRもあるから朝8時に学校へきて、夜の8時に帰宅。

 だから特進科は認められることはないって聞いていたんだよ。」と僕は言った。

「たしかにその時間帯だと委員会活動はもちろんのこと、部活、放課後の塾等の活動にも問題が出るからね。」

「委員会っていえばさ。私と由真君って学級委員長と副学級委員長じゃない?」美里が心配しだした。

「そんなこと言ったら私と瑠奈ちゃんも図書委員だよ。」有香が言った。

「D組からクラス委員2人が消えて、そして図書委員も消えるか。そいつは大問題だな。」


「僕の考えだけど特進科がもしも認められたと言うのであれば、

 今のように50分授業で月曜日から土曜日まで、一日7科目授業となると思う。」

「でもそれなら特進科で何をするのかの目的がよくつかめない。」美里が考えていた。


「明日、百合姉さんに聞いてみるしかないかな。これは・・・。」と僕が言った。


次の日の朝、9月20日木曜日の登校日いつものように朝ごはんを食べて登校した。


学校に行くと凄い騒ぎになっていた。

僕たちはまず騒ぎの場所に行くと職員室前の掲示板の前に出た。

そして掲示板に張ってある掲示物を見た。


『理解度テスト成績優秀者

 1位・・・村山有香 2位・・・村山瑠奈 3位・・・村山美里 4位・・・村山由真 以上』


「あれ?成績上位10名まで書かれているんじゃなかったっけ?」ルナが聞いた。

「たぶんだけど5人目から赤点がついていて、順位がつけられなかったってことじゃないかな。」

「あのテストは凄かったもん。赤点をつけなくするほうが難しいわ。」有香が言った。

「でも学年トップは凄いよ。有香。」と僕が言うと、

「たぶんみんな僅差だったと思うよ。」有香が答えた。


「ということはこの騒ぎは?」美里が聞いた。

「たぶんだけど、放課後の居残り授業反対集会。」と僕が答えた。

「それなら私達は、ここにいたらまずいんじゃない?」と有香が言ったので、

僕たちは顔を合わせて、すぐにそこから避難して教室に向かった。


僕たちが教室に入るとクラスのみんなから『おめでとう!』といわれたのだが、

なぜか心からのお祝いの言葉のように思えなかった。

「あんまり歓迎されてるようには思えないね。」有香が言った。

「それは放課後の居残り授業があるとおもったらイヤでしょうに。」美里が答えた。


百合先生が教室に来てHRが始まった。

「今日の議題は?」

「百合先生」風紀委員の安藤智也が手を上げた。

「安藤、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「今、学校内で騒ぎがありますが、どのように対処したらいいのでしょうか?」

「風紀委員会はこの騒ぎについてどのように言っている?」と逆に聞いた。

「ほうっておいていいと通達が来ておりますが・・・。」と安藤が答えた。

「それなら風紀委員会の指示に従え。それ以外に私からは言うことはない。」

「安藤、座ってよし。」安藤は何も言わずにそのまま座った。


「他に議題はないか?」

「百合先生」書記の佐々木由布子が手を上げた。

「佐々木、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「放課後の授業についてですが、いつからはじめるのでしょうか?」

「佐々木、座ってよし。」

「来週の2連休明けの9月25日から図書室横の学習棟で行う。当事者は全員遅れずに行くように。

 部活動の人も居るだろうが、居残り授業の期間は部活動禁止となって居るので部活動は無い。」


「他に何かないか?」

「百合先生。」と金子秀則が手を上げた。

「金子、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「放課後の授業期間は何日まで行うのでしょうか?」

「金子、座ってよし。」

「9月25日から放課後授業を開始する。

 授業は二科目授業で、そして10月1日に再テストを行う。

 その再テストに合格したら、合格者は居残り授業は終わりだ。

 しかしその再テストに不合格だった場合は、また居残り授業を行う。

 その次の再テストは10月9日だ。そこでも不合格なら次の再テストは10月15日になる。

 全員が合格するまで一週間後に再テストが続く。」


「他に何かないか?」

「百合先生。」と体育委員の内藤(はじめ)が手を上げた。

「内藤、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「体育委員会からですが、体育祭が10月7日日曜日、体力測定が10月13日土曜日に予定されています。」

「百合先生。」保健委員の鈴木一美(ひとみ)が手をあげた。

「一美、なんだ?言ってみろ。」「ありがとうございます。」

「保健委員会からですが健康診断も10月12日金曜日に予定がされています。」

「内藤。一美。両名座ってよし。」

「体力測定も、健康診断も放課後までやらない。確か男子は午前中、女子は午後に予定されているはずだ。

 だから今回の放課後の授業には関係ない。後日話をしよう。

 体育祭についても日曜日に開催で種目を決めるのはHRで決めるのではないか?

 よって今回の授業のことと何の関係が無い。種目を決めるのも後日決めることにしよう。

 なにかそれで問題でもあるのか?」

クラス中が黙ってしまった。


「他に何かないか?」

「百合先生。」と美里が手を上げた。

「美里、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「10月から私と遊馬君、由香さん、瑠奈さんが特進科に行くとなっていますが、

 そうなると学級委員長、副学級委員長、図書委員の2人が居なくなってしまいますが

 このことについてどうするおつもりでしょうか。」

「美里、座ってよし。」

「確かに10月から4人は特進科に行くことが決まっている。そしてもう一人行くことが決まっている。」

クラスみんなが顔を合わせてどういうこと?と聞き合っていた。


「10月1日より(わたくし)、皆藤百合も特進科の担当教師としていくことが決まった。

 そしてこの1年D組は春日美菜(みな)先生が担当することになった。」

全員が驚いた。村山兄妹だけでなく皆藤百合先生まで居なくなると言うのだった。


「10月1日からのことは春日美菜(みな)先生に聞くように。」


このことは憶測が憶測を呼び、一年の学級中のうわさになった。


村山兄妹4人とその保護者の百合先生が揃って、特進科に行くのだから無理も無いと思った。

「村山兄妹はテスト問題を初めから知っていた。」とか、

「これは初めからそうなるように仕向けられた。」とか、

さまざまなことを言われるようになった。


「有香、大丈夫か?」僕は元苛められっ子の有香が心配だった。

「これくらいのことは大丈夫、でもいろいろと言ってくれるわ。」と有香が答えた。


学校が無事に終わり僕たちは買い物を済ませて家に帰った。


次の日の金曜日、僕たちは学校に行くと予想通りの展開になっていた。

周りから白い目で見られているようだったが、気にせずに授業をこなした。

次の日の土曜日には学校中が僕たちを無視し始めていた。


2連休も終わり9月25日、授業も無事に終わり、

放課後になってみんなが学習棟に向かっていった。


そして僕たち4人も学習棟に向かっていった。


僕たち4人が学習棟に向かっていくので、一年のみんなが僕たちを見て何事かと思っていた。

そして僕たち4人は、みんなと一緒に放課後授業を受けた。

次の日も僕たち4人は、みんなと一緒に放課後授業を受けた。


最初は「良い子ぶりやがって。」とか「何考えてんだこいつら。」とか言われ放題だったが、

気にせずに次の日も放課後授業を受け続けた。


そして10月1日を迎えて僕たち4人は特進科に行き、特進科授業を受けた後に

放課後になってから学習棟に向かったのだった。

10月1日再テストの日、僕たち4人は合格者扱いだったので学習棟から締め出された。

しかし、みんながテストを終えるまで図書室で待ち続けた。

再テスト合格者は5人しか居なかった。


そして次の日もまた次の日も僕たち4人は放課後授業を受け続けた。

僕たち4人は全員がテスト合格を強く望んでいた。


そうしているうちに再テスト合格者の人たちも放課後授業を受けるようになっていった。

そして一年生全員が一丸となって全員再テスト合格をめざすようになっていった。

そのうちにテスト合格者の生徒が不合格者に教え合うようにもなっていった。


体育祭も無事に終了し、体力測定や身体測定も無事に行われていった。


不合格者が最後の2人になり、10月22日の再テストの開始。


2人に「頑張れ!」「絶対に合格だぞ!」とみんなが応援するようになっていった。

2人試験会場に残したまま、一年生全員が図書室で試験の終わるのを待っていた。


2人の再試験が終わった。

そして2人は喜びのVサインを僕たちに向けた。

一年生全員が大きな喜びと歓声が沸いた。


僕はルナを見た。ルナも僕を見た。僕たちはお互いに喜びを伝えた。

「やったよ!一年生全員合格だよ!」有香が興奮して言った。

「どうなることかと思ったけど、もう安心ね。」と美里が言った。


一年生全員が僕たちのほうを見た。

ルナは怖くなって僕の背中にくっついた。


「村山兄妹、本当にありがとう。」と一人が前に出て僕に手を差し出した。

「全員合格、本当におめでとう。」と僕は言ってその手と握手をした。


一年生全員が拍手をした。

その光景にルナも有香も美里も感動していた。


「特進科でも頑張れよ。お前達なら何でもできる気がするよ。」


一年生全員からの最高の言葉を僕たちは貰ったような気がした。

一年生全員の拍手が鳴り止まず、僕たちは凄くうれしかった。



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