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ある星のうた  作者: 福田有希
第二部;学校生活
38/61

第二部第二十話;最後のテスト勉強

 今日はいよいよテスト勉強の最終日だ。

 僕達はいつものように起きた。

 はずだったが美里が起きてこなかった。


 僕が一階にいくと有香が食事の用意をしていた。

「おはよう、由真。」

「おはよう有香」といって顔を洗いにいくとなんか違っている。

(あれ?いつもと違うような・・・。)

 僕は顔を洗って台所を見た。


「有香、美里はどうしたの?」

「美里ちゃんはまだ寝てるみたい。」

 ルナが眠たそうな顔で降りてきた。

「おはよう 瑠奈ちゃん。」

「おはよう、ルナ。」というと、

「おはよう。有香ちゃん。由真。」といって顔を洗い出した。

「え? あれ? 美里ちゃんは?」

「まだお休み中だとさ。

 昨日はあんなにヘトヘトに疲れていたからじゃないかな?」

「ふうん。たしかにフラフラしてたもんね。」

 とルナが言うと、二階から声がした・・・。

「あ゛~!!!寝坊した!!!」

 と聞こえてガタガタと物音が聞こえ美里が一階に降りてきた。

 美里を見ると制服を羽織った感じで下着が丸見えで降りてきたのだった。


「美里!前!思いっきり見えてる!」と僕は焦って美里に言うと、

 美里は止まって自分の今の姿を確認した。

 前は全開でブラがそのまま見えていて、

 スカートは履いていなくて手で持っているのでパンツ丸出し状態だった。

「きゃぁー!!!」といって自分の部屋に入り着替えて戻ってきた。

 そして真っ赤な顔を水で洗っていた。


「美里 おまえ昨日はあれからも勉強してたろ?」僕が言うと、

「本当にごめんなさい。」と謝っていた。

「ルナもあれから本を読んでいただろ?」と僕は言うと、

「うん。ちょっと面白い本を図書室から借りていたから読んでた。」と言った。

「明日からテストが始まるし、気をつけないといけないぞ。」と僕は言った。

「でも、美里ちゃんの下着姿が見れて由真は嬉しかったんじゃないの。」

 と有香が言った。

 僕はついつい美里の下着姿を思い出してしまった。

「もぉ!有香ちゃんはそれは言わないでよ!」と真っ赤な顔で美里が言った。


 ご飯を食べて学校に向かった。今日は意外と涼しくなっていた。

「もう夏は終わるのかな?ちょっと涼しく感じる。」

「今年の夏は本当に暑かったもんね。涼しくなってくれたら嬉しいよ。」

 と有香が言った。


 いつも通りにゲートをくぐり教室に僕達は行った。

 教室に行くと異様な光景だった。

 教科書に釘付けになっている者、参考書を覚えている者、

 消しゴムでサイコロを作っている者、

 頭を抱えている者や、何かに祈っている者も居た。


「うわ。教室に入りたくねぇ・・・。」

 僕はつい心から思ったことを言ってしまった。

「本当にこれは今まで見たことのない光景だわ。」

 有香も同じことを感じたようだった。


 僕達は教室に入り自分達の椅子に腰掛けた。

(はやくHR始まらないかな・・・)

 僕はこの異常な光景の教室の中で思っていた。


 百合先生が来てやっとHRが始まった。

 HRが始まったことに僕は心から助かったと思ってしまった。

「明日から試験だ。みんな勉強は進んでいるとは思う。」

 多くの人が頭を下げてしまった。


「試験はいつものように行う。そして本日決まったクラス分けを言う。

 A組に男子B組に女子、C組に男子、

 D組に女子、E組に男子、F組に女子だ。

 窓側の一番前から出席番号順に座る。

 D組男子はC組に移動し、窓側から二番目から座っていけ。

 女子はD組で行なうので窓側の席から出席番号順に座っていくこと。」

「了解しました!」とクラスの人が言った。


「百合先生!」美里が手を上げた。

「美里、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「出席番号は名前のあいうえお順位並んでいるのですが、

 私や有香さんはどうしますか?」

「美里、座ってよし。」

「美里と有香は今は村山になって出席番号が変わらないといけない。

 でも今回は前の出席番号で座ってくれ。」

「わかりました。」と美里と有香が言った。


「百合先生。」 僕が手を上げた。

「由真、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「学級委員長と副学級委員長のメールですが

 試験中にメールがきたらどうしますか?」

「由真 座ってよし」

「テスト中は電源を切ることを許可する。

 テストが終わったら休み時間に確認をすること。」

「了解しました。」と僕が言った。


「もう一つ大事なことを言っておく。美里、お前は今、何処の班だ?」

 美里は立ち上がり、「はい、今は長谷川班に居ます。」と言った。

「美里は本日付けを持って由真班に移動してくれ。」

「了解しました。」といって座ろうとした。

「今から机を移動するんだ。」と百合先生が言った。

「え? あ、はい! 今から由真班に移動を開始します。」

 といって僕らのいる後ろの席に移動した。

 ルナの後ろで有香の横の席になった。


「美里、有香、HRが終わったら面談室に出頭してくれ。わかったか。」

 2人は立ち上がって、

「了解しました! HR終了後、美里、有香両名は面談室に出頭します。」

 といった。

 僕と瑠奈は(何かあった?)と顔を合わせた。

 そしてお互いに首をかしげた。


「今日の議題は何かあるか?」と百合先生が聞いた。

「百合先生」と放送委員の隅田(かおる)が手を上げた。

「隅田、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「いつものテストですと

 英語のヒヤリングテストのときは放送委員が放送を行いますが

 今回は放送委員会でも行わないと聞きました。

 英語のヒヤリングテストは行われないのでしょうか?」

「隅田、座ってよし。」

「今回のテストは、

 いつに何のテストが行われるのかわからないという形式で行う。

 英語のヒヤリングテストに放送委員が行っていたら、

 その日に英語があるということがわかってしまう。

 よって先生方でやることが決まっている。

 放送委員は今回のテストでは行わない。」

「了解しました。」と隅田が言った。


「ここまで徹底的に、

 なんのテストが行われるのかわからないようにするって

 どういうことだろうね。」と有香が言った。

「さあね、それはわからないけど僕らは一つ一つこなしていくだけだ。」

 と僕が言った。

「確かにね、とにかく一つ一つつぶしていこうか。」といって有香が微笑んだ。

「楽しくなりそうだね、ここまで徹底的にされると、

 こっちも面白くなってくる。」とルナが言った。

「本当にあなた達ってこのテストを楽しんでない?」と美里は呆れてしまった。


「他に議題はあるか?」と百合先生が聞いた。

「百合先生」と岡田哉太(かなた)が手を上げた。

「岡田、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「このテストでもしも赤点をとった場合、どうなるのですか?」

 クラス中が百合先生一点を見つめた。

「岡田、座ってよし。」

「このテストで成績上位10人は職員室前の掲示板に張り出される。

 そして上位5名は表彰される。

 そして成績下位50名と赤点を取った生徒は放課後に授業を受けてもらう。

 そして全教科の授業を受けてもらい、再テストを実施することに決まった。

 放課後のテストの場所は図書室の学習室で行う。

 テストの場所は同じく学習室だ。」


「百合先生」図書委員の有香が手を上げた。

「有香、発言を許可する。」「ありがとうございます。」

「図書室内の学習室の定員数は40名と聞いておりますが、

 50人以上の入る部屋がありましたでしょうか?」

「有香、座ってよし。」

「たしかに図書室内にある学習室の定員数は40名だ。

 図書室横に学習棟があるのは有香は知らないか?

 あそこなら200名収容できる。

 学習棟は会議にも使われていて、図書室の書類保管庫とも繋がっている。

 よって図書室の管理下にある。その学習棟で行われる。」


「要するに赤点入れて、

 200名位になりそうなテストが行われるということだね。」と僕が言った。

「それって、一年生のほとんどが赤点を取ると

 学校は思っているって言うこと?」と美里が言った。

「そこから考えられることは、

 このテストを作っているのはあの教頭だな。」と僕は言った。


 教頭・・・100点満点のテストで

 平均点35点というテストを作ることで有名な鬼教頭。


「これは強敵現るという感じかな。」有香が言った。

「いきなりラスボスが現れてしまった。という感じだろうね。」と僕が答えた。

「結構、無茶なテストだけど大丈夫なのかな?」美里が心配していた。

「美里ちゃん、昨日のあの感覚を思い出して。絶対に大丈夫だよ。」

 ルナがそう言った。

「今日もみんなでテスト勉強の最終仕上げをやって行こうね。」

 と美里が言った。


「他に無い様なので明日のテストは頑張ってくれ。

 おっともう一つ忘れるところだった。」

 百合先生がとても大事なことを言い忘れた感じだった。

「明日はそのままテストに入るのでHRは無い。

 朝、学校にきたらそのままテストをする教室の席に座ってくれ。

 美里と有香は今から面談室に来てくれ。以上だ。」


 美里と有香がそのまま教室から出て行った。


 HRが終わるとクラス中が静かになった。

 世界の終わりのような雰囲気がものすごく感じ取れる様子だった。


「美里ちゃんと有香ちゃんは何の用事で呼び出されたんだろうね?」

 ルナが心配していた。

「あの二人が呼び出されたということは、戸籍のことなんじゃないかな。」

 僕はそう思っていた。

「ついに私たち4人兄妹?」ルナが嬉しそうに言った。

(もしくは逆に戸籍が移動できなかったという可能性もあるのかな。)

 と思った。


 美里と有香はその後4時限の授業まで居なかった。

 お昼になって「ルナ、食事に行こうぜ。」と言ったが、

 まだルナは心配していた。

 そして美里と有香が帰ってきた。

「どうだった。」と言ったら2人とも僕に一枚の書類を渡してきた。

 ルナは(なになに?)という感じで覗き込んだ。


 戸籍謄本だった。

 僕の両親の名前が記入されており、

長男・由真 長女・美里、次女・有香、三女・瑠奈となっていた。

 無事に戸籍の移動が終わったという証明でもあった。

 僕達はみんなで喜び合った。

「これで無事に僕達は4人兄妹になったんだね。」

 僕はいろいろなことを思い出していた。

「本当にいろいろとあったけど、

 私たちは本当の居場所を見つけることが出来たんだ。」有香が言った。

「本当の居場所、これから私たちは幸せへの一歩を

 踏むことが出来るようになったんだね。」美里が答えた。

「私は由真と一緒になれてよかった。

 そしてこんな素敵なお姉ちゃんも出来て幸せだよ。」とルナが答えた。

 僕達は戸籍を眺めて感動していた。


「さてご飯でも食べに行きますか。」

「兄妹仲よく♪」

「乾杯は無いけどね。」

 僕達は笑いあって、食堂に向かって行った。

 そして兄妹揃っての食事を楽しんだ。


「午後の授業ってなんだった?」

「理科総合Bと世界史Bと地学基礎じゃ無かったっけ?」

「ルナ、お前は授業日程まで暗記してるのか?」と言った。

「面白そうなところだけ暗記してるだけだよ。」と言われてしまった。


 午後の授業も終わり、家に帰って、

 みんなで最後のテスト勉強に取り掛かった。

 4人とも凄い集中をしてとても楽しく勉強が出来た。

「今日はいつもより早く終わったね。」

「あとは傾向と対策をして仕上げていこうよ。」といって4人で話し合った。

「教頭のことならここら辺がきそうじゃない?」

「この部分もかなり辛かったからくるかも。」といった。


「もう一回最初からやってみない?」とルナが提案した。

 ルナの提案どおり全員で全教科の範囲をやってみることにした。

 時間がかかったけど全教科が終わった。

「今やった教科のうち、抜けている教科って何?」とルナが言った。

「ヒヤリングかな。」と僕が言った。

「保健も無いよ。」

「それを言ったら家庭基礎、家庭総合、生活デザインもないよ。」

「ちょっと待って瑠奈ちゃん これも入っているって言うの?」美里は聞いた。

「先生は『全教科』テストするって言っていたよね。

 しかも教科は教えられないって。」ルナが答えた。

「これらの教科も勉強しておこう。僕も嫌な予感がする。」

「瑠奈ちゃんの言うことを信じよう。もしもって言う場合も考えられる。」

 有香が答えた。

 僕らはとにかく『全教科』の勉強を始めた。

 あり得そうな可能性をとにかくやってみることにした。


 終わると10時を過ぎていた。

 食事班、お風呂班に分かれて僕達はそれぞれ食事とお風呂に入った。

 お風呂班といっても僕1人だけなのだが・・・。


 そして11時ちょっと過ぎたのでもう寝ることにした。

 明日はいよいよテストだ。


 本当の戦いが明日から始まる。



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