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毒白

おなか is すいた

作者: 棠 智果

思考力と語彙力が薬に溶けてから久しい。なにかが半分ぐらい無くなったのだ。私の構成要素がある一時期と比べて半分ぐらいになってしまった感覚に襲われると、覚醒しながらにして夢を見るという器用なことをしでかす。


コンピュータに詳しい人間なら分かるだろう。変数の初期化を行わなかった場合、その変数のために確保されたメモリの領域には何が入っているか分からない。むしろゴミの上に箱を置いたようなものである。

私の使用可能なメモリ領域のうち、約半分がゴミである。もう半分はいっぱいいっぱいである。いっぱいいっぱいがいっぱいなのである。

デフラグを行うと、データ領域の中の空白が詰められてスッキリするはずである。しかし私はデフラグを行うとデータ丸ごと消える事がある。そうして消えたところにいっぱいいっぱいが……もういいか。


考えると空腹がやってくる。

なんとこれは半人分ではなく1人分である。

本能の残酷さに負けじと今夜も痩せ我慢に励むのだった。

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