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プロローグ

 中間テストは三日もある。変なことが起きたのはテスト二日目のことだった。試験の時は翌日もテストだからと、三時間で帰らされる。テストがある日こそ学校に長く居たいのに……というのが私の思いだ。家だと勉強をしなくてはいけないからである。

 まあ、そんなわけで今日も帰らされた。両親共に仕事で(つまり世に言う共働き)小学三年生の弟がいるが、その弟が正午十二時近くに帰って来るはずもなく、当然家の中には誰もいなかった。

学校へ行く前に冷凍していたパスタを作っていると、家の呼び鈴が鳴った。玄関の扉を開けると何やら重そうに縦長の段ボールを抱えている人がいる。

「宅急便です。ここに印をお願いします」

 相当重い様で、声が震えている。

 私は急いで判子を持ってきて印を押した。

「結構重いので落とさないように気をつけてください」

宛名を見ると、高神香タカガミカオリと私の名前になっている。変だな、と思いながらも縦長の段ボールを受け取った。

「重!」

 重すぎて、つい声を出してしまった。一体何キロあるのだろう。

 急いでリビングに持って行って箱の中を確かめた。

「きゃっ!」

 宅急便が持って来た段ボールの中には自分と瓜二つの女が入っていた。私は段ボールを再び閉めて、自分の部屋に飛び込んだ。

 深呼吸すると、大分落ち着いたようでもう一度リビングへ行ってみようという勇気が湧いてきた。


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