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幼馴染の秘密が暴走しないようにオレは付き合っているフリをいたします…  作者: 猫の集会


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7/8

おいおい…

 上の空のアリス…

 

 やっぱりそうなるか…

 

 カズが瑠美姫を追いかけたから…

 

 だから、ショックだったんだな。

 

 アリス…ずっと辛かったのか。

 

 カズに彼女いて、だからきっと…

 

 

 でも、大丈夫だ。

 

 カズは、今フリーだし全然大丈夫だ‼︎

 

 

「さて、お昼のチャイムなったしご飯にしよ?」

 アリスが言った。

 

 …

 

「えっ、なったっけ?オレお昼のチャイム気づかなかったわ。」

 オレは迷路で迷って気づかなかったっぽい。

 

「ううん、だってあと五分あるよ?」

 カズが携帯を見せてくれた。

 

「あは、なったのは私のお腹のチャイムね」

「もー、アリスは本当に食べるの好きだよねー」

「うん‼︎」

 

 アリスは、瑠美姫の言葉に嬉しそうに微笑んだ。

 

 瑠美姫も微笑み返していた。

 

 これは…やっぱり…友情愛なんよね?

 

 大丈夫なんよね?

 

 …

 

 でも、そもそもオレたちは…付き合ってるフリなんだもんな。

 

 瑠美姫にとられるとかビビってたけど…  

 そもそもアリスは…カズが好きなんだもんな。

 

 

 お昼ご飯を食べながらオレは、とある提案をした。

 

 

「オレ、午後から瑠美姫とまわりたいな」

 って。

 

 みんなギョッって顔を一瞬した。

 

 カズは、オレにこっそり

「アリスと喧嘩したの?」

 って、心配そうに聞いてくれた。

 

「そんなんじゃないよ…ただ…」

「いいよ。そうしよう」

 もぐもぐしながらアリスが賛成した。

 

「えっ…アリスどうして…」

 瑠美姫が戸惑った。

 

「カズ絶叫系好きでしょ?わたしも好きだから、その方が楽しめそう。お互い」

「あー、そういうことね。あたしも絶叫系より、まったりの方が正直いいかな。」

「そういうことなら、オッケー」

 と、みんな賛成してくれた。

 

 アリス、頑張れ‼︎

 

 複雑な気持ちだったけど、オレはアリスを応援したい。

 

 

 お昼が終わり、オレは瑠美姫と次どれ行く?って話していた。

 

 その時、瑠美姫が少し恥ずかしそうに

「ありがとう」

 ってお礼を言ってきた。

 

「えっ?何が?」

「だから…カズくんと離してくれて」

 と言い出した。

 

「えっ⁉︎カズ?」

「うん。ほんとはあたしのもう一人の好きな人知ってるんでしょ?」

「え…それは…」

「カズくん。二人きりだと緊張しちゃってさ、ムリだったの。心臓バクバクでさ、挙句に乗り物とかさ、もう気絶寸前だった。だから、ありがとう」

 

 …

 

 へー…

 

 ヤバいじゃん。

 

 アリスと瑠美姫…好きな人被ってんじゃんかよ‼︎

 

 どうすんだよ⁈

 

 オレ…色々無頓着で、やらかしてたな。

 

 どうすんだよ…

 

 瑠美姫…恋と友情どっちを選ぶんだ…⁉︎

 

 とりあえず、オレはアリスとの恋人解消しないとだな。

 

 あと、カズに早く誤解を解かなくては。

 

 オレが弊害しまくってるな。

 

 …良かれと思ってやってきたことが、全く良くないことしてたわー…。

 

 オレ…アリスの秘密守るつもりでいたけど、逆効果なことしてたわー…。

 

 瑠美姫応援してるみたいになってたな…

 

 いまさらですが、アリス…ごめんな。

 

 そんなんじゃ済まないよな…

 

 …

 

 

「あのさ、瑠美姫…」

「なに?」

「もし…もしもだよ。カズを好きって人が現れたら…どうするの?」

「え、そんなの簡単。蹴落とすね」

 

 …

 

 こわっ

 

 アリスの強敵現れたやんけ…

 

 どうすんだよ…

 

 あ、カズ‼︎

 

 カズにそれとなく…やんわりと…アリスのこと…

 

 さっき、幼馴染はいいよなって泣いてたよな。

 

 なら、幼馴染と付き合えばいいって…ならない…かな。

 

 

 とりあえずあれだな。

 

 早急にカズには、誤解を解かないとだな。

 

 午後からは結局オレと瑠美姫は、まったり乗り物に乗って過ごした。

 

 カズとアリスは、めっちゃ発散してスッキリしたよーー‼︎ってイキイキしていた。

 

 このまま付き合っちゃえばいいのに…

 

 って、ならないんだよな…

 

 オレのせいでさ…

 

 

 最後の観覧車できちんとカズに言わなきゃ。

 

 

 …

 

 夕日の映える観覧車で、オレとカズは二人で綺麗な景色を眺めた。

 

「なぁカズ…」

「ん?」

「アリスのこと、どう思う?」

「どうって…やっぱり二人って喧嘩した?」

「ううん」

「でも、アリス…かなしそうな表情たまにしてたぞ?」

「あー…てかオレたち、ほんとは好きで付き合ってるわけじゃないんだ」

 

 てことで、アリスの秘密とか諸々を話した。

 

 アリスも大変だってね。

 

 その上で…

 

「アリスのこと、どう思う?」

 って聞いてみた。

 

 そしたら…

 

「好きだった時も正直あったけど…今は、もう吹っ切れたかな」

 って笑ったんよ。

 

 吹っ切るなよ…

 

 今、まさに両片思いやん…

 

 

「え、なんで吹っ切るんだよ⁉︎」

「だって…てかさ、オレ彼女と別れてすぐなんだけど、あの…実は気になる人できちゃったりしてね」

 と恥ずかしそうにするカズ。

 

 え…

 

 それってまさか…

 

 

 …

 

 アリスとカズは、どうすればうまくいくのかな…

 

 

 

 

 続く。

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