絶叫
瑠美姫…最近よくうちに来るな。
てか、アリスに会いにきてるんだろうけどさ。
あー、どうでもいいと思いつつ…なんかモヤモヤするー…。
これは、真相を確かめる時だ‼︎
「あのさ、今度四人で遊園地行かない?」
「えっ、四人?」
「うん、今日いる四人」
「行きたーい!」
アリスは、すぐさま賛成してくれた。
「は?今三人しかいませんけど?あんたまさか…見えないものがみえるってやつなんじゃ…」
「もうすぐ来るよ」
「おじゃまー」
「ほらね」
…
「…きた」
「えっ、なになにー?オレがどうかした?」
「あー、瑠美姫がカズは?って探してたからさ」
「ちょ‼︎」
オレはいきなり瑠美姫からチョップをくらった。
恐るべし…。
「あのね、みんなで遊園地行かない?って話してたの」
「おー、マジ?いきてー」
「じゃ、決定でいい?瑠美」
「…うん。別にいいけど」
よし、これで捜査が順調に進みそうだぜ。
瑠美姫は…もしかすると…
…
てことで、遊園地当日
「さて、乗り物だけどオレは…」
「ダメ‼︎あたしがアリスと乗る‼︎」
「いや〜、ダメっしょ?だってオレとアリスは、付き合ってるわけだし」
「あぁ、それは二人の邪魔しちゃね…って、えっ⁉︎な、なに?二人って付き合ってんの⁉︎いつから⁉︎」
「あー、カズにはまだ言ってなかったよな。クラスのみんなには、言ったんよ。でもカズ失恋したばっかりだったからさ。後で詳しく話すよ」
「おー。じゃ瑠美さんは、オレとでいい?」
「あ、はい…」
瑠美姫は、キッとオレを睨んだ。
「あー、でもぉ〜観覧車だけはアリスと乗らせて?ね、アリスいい?」
「うん!瑠美と乗る〜」
「あと、何回かシャッフルじゃんけんしようよ。そっちのが楽しそうだし」
「あ、いいね!瑠美ってばあったまいい〜」
「そうだな」
カズも賛成した。
モヤァ〜
モヤモヤモヤモヤァ〜
なぜに観覧車⁉︎
そして、オレはなぜモヤモヤ騒ぎをしているのだろうか…?
やっぱり…これはもしかして…瑠美姫は…
そうなるか…?
「お化け屋敷‼︎カズ!お化け屋敷だ‼︎ゾンビになれよ‼︎」
「は?なんでだよ」
「いいからゾンビになってくれよー…」
「意味わかんないね、あんたって。アリス…なんでこんなんと付き合ってんのー。」
瑠美姫の言葉にアリスが
「あはは、ほんとだよねー」
って返していた。
…
みんなでオレを全否定って…ひどいわ‼︎
「もう、行くわよ!アリス」
「その話し方やだぁ」
「彼氏に向かって失礼よ、さぁ手をお繋ぎなさいよ」
えっ?って顔のアリス。
ほれほれって、あおるオレ。
これは、マズイぞ…
瑠美姫の好きな人がわかってしまった…
そして、オレも…いまさらながら好きな人がいたんだって改めてわかってしまったような…
オレの手をギュッと握ったアリス。
ごめんな、瑠美姫!
オレは、アリスと手を繋いだ。
そして瑠美姫の表情を伺った。
めっちゃ怒っていらっしゃる。
瑠美姫は…ほんと、すぐ怒るよなぁ。
とりあえず、はじめに二個お互いに乗り物に乗ったら、アイス屋さんの前で待ち合わせってことになった。
「アリス、なに乗りたい?」
「あれがいい!」
えっ…
いきなりの絶叫系…
そうか、そうだよな…
うんうん、いいよいいよ。
「よし、行くぞー‼︎」
「おーぅっ‼︎」
で…並んでる間…
オレたちが乗る乗り物みてたけどさ…
「アリスは…これ平気なんだ?」
「うん、楽しみー」
と、ウキウキしていた。
すげーな…アリスは。
てかよ、次も絶叫系だったらどうしよう…
あぁ、瑠美姫…突如グループシャッフルの提案をありがとう。
今、感謝いたした。
シャッフルなかったら、オレ…ヤバかったな。
そして、思ったとおり二回目も絶叫系を選んだアリス。
待ち合わせ場所につくなり、オレは瑠美姫に大感謝した。
「ありがとう‼︎瑠美姫‼︎」
ってさ。
そしたら、瑠美姫は…
「う、うん。だって…あたしが…ううん。なんでもない。じゃあ、じゃんけんシャッフルしよ」
と、瑠美姫は顔を赤く染めてシャッフル提案してきた。
またアリスだったら、どうしよう…
もう無理すぎる…
ごめんアリス…
続く。




