くだらないダジャレという概念がない世界。
ある芸人が発明した。
「布団がふっとんだ。」
この言葉が大ブレイク!
みんなこぞって真似したがその発明した芸人、佐藤が言わないと受けない。
またもや佐藤は「ねこが寝転んだ!」というと大爆笑!国民全員が腹が捩れるほど笑い、病気が治った人まで出てくるように。
またまた、佐藤は「お金がないのはおっかねえな!」翌日顎が外れた人が続出、病院は長蛇の列。しかしみんな幸せそうだ。
ダジャレを生み出す人がポツポツと出現し始めた。
だが、想像してたあの佐藤のギャグより受けない。
もしや、さむいネタなのではと疑う人まで。
ギャグを思いついた人は、佐藤に連絡をとり、思いついたのにウケないことを話した。
佐藤はなんと言ったのか教えてくれないかといった。
はい、「アルミ缶の上にあるみかん」です。
というと佐藤は大声で笑った。ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!!
しばらくして、ひーひーと呼吸も絶え絶えになっている佐藤。
佐藤は、その言葉を思いついた人に褒め称えた。
佐藤は連日のテレビ番組に疲れ果てていた。
笑わせてくれたのを感謝し、そして尊敬した。
佐藤はダジャレというギャグは毒にも薬にもなりえると感じて、芸人活動を電撃引退した。
やがて伝説となり、その時代の子供が歳をとり、「おやじギャグ」として浸透していた。