5/5
4話
あの日から数日がたった
「ミシェル」
「はい、お義母様」
「シアにテオドールを譲ってくれたようね」
相変わらずの皮肉たっぷりな言い方は私の心を少しずつ蝕んでいく
「はい、私はあの子の義姉ですから…」
「ふん、いい心がけね?」
鼻を鳴らし意地の悪い顔でそういう
話が終わった後の静寂を切り裂くような愛らしい声で彼女はやってくる
「お母様!」
「シア?どうしたの」
「あのね!今度のシアの誕生日パーティーのドレス、マダムシャルティエのドレスがいいの!」
「今社交界でとっても有名なのいいでしょ?」
愛らしいという言葉が全て彼女のものと感じられるほどに可愛らしくおねだりをしている
「あ、お義姉様もシアの誕生日パーティーちゃんと来てね?」
「うん、参加させてもらうわね」
パーティーに行けるようなドレスなんてないのに使用人として、ということならこんなこと言わなくたってちゃんとするのに
「なら良かった!シアとテオの婚約お披露目お義姉様にも祝って欲しかったもの!」