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最後の夏  作者: 羅針盤
8/15

8月7日

一目で泣き腫らしたと分かる目元が鏡の中心に映っていた


リビングには相変わらず固まったままの家族がいた

二日前に見たままの姿かたちで固まっているように見えた


「13日空けておいてね、まぁわかってると思うんだけど」


13日?

無視してたわけじゃなかったんだ!考えて日程を組んでくれてたんだ!


私は忘れられていたわけじゃない


ついこの前まで流れていた涙とは違って暖かい涙が頬を伝った。


一日だけ予定を空けるなら何処に行くんだろう

候補に出した場所は日帰りにしては遠すぎるし近場で行ける場所は…


「車で行くから、途中でいつもの花屋さんに寄ってね」


いつもの花屋さん?何処のことだろう

しかも車で行くってよほど近いんだろう

車で行く観光地なんていい場所あったかな


「花は夏らしく向日葵なんてなんてどうだろう」


久しぶりに見る父の笑顔は記憶より随分年を取っていた

どこか悲しくて泣きそうな顔で笑っていた


「普通のとは違うけどいいかもしれないわね。喜びそうだし」


誰かの見舞いのついでなのかな。

でもいくら夏らしいからって見舞いに向日葵はだめだったような


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