授けられた力
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ひどい雨の日だった。気づいたら「そこ」にいた。そこで、一人の男と出会った。数秒間目を合わせて、男はこう言った。
「次は君の番だ。世界の均衡を保て。それが君の使命だ」
それだけ残して自分の瞼が閉じて開く刹那の時間に男は消えた。唖然として立ち尽くしていた自分の手には「リボルバー」が握られていた。
「おーい隼人、なんか元気ないぞ」
ここは自分、和中隼人が通う都立高校。こいつは同じクラスの友達の早川俊也。何かと困ったときに助けてくれるいいやつだ。
「あぁ悪い、少し考え事してた。」
こうなるのも当たり前だ。ここは日本。銃を持つことは犯罪だ。銃を持つことがそうおかしくないギャングのたまり場みたいな国に生まれたならまだしも、このような安全な国に住んでいる以上、この事情を誰にも打ち明けられない。加えて「世界の均衡」とは何なのか、それが崩れたらどうなるのか、そもそも何をすればいいのかなど、そんなことを考えていたら他のことに身が入らないのも当然といえるだろう。
あれこれ考えていると、朝の予鈴がなり、担任が教室に入ってきた。
「おーい、皆席につけ。朝のホームルームを始める、とその前に、転校生の紹介だ。葦名さん、入ってきなさい。」
自分がこの高校に来てから、転校生は来たことない。なのでそこそこ興味があった。「葦名『さん』か、女子か」と思いながら開きゆくドアに目を向ける。ドアが開き切り、一人の女子が入ってきて、教卓の横に立つ。
「初めまして、本日よりこの高校に転校となりました 葦名芽衣です。よろしくお願いします。」
第一印象は凛とした、美少女といった感じだろうか。そう感じていると担任が声を出す。
「ということで葦名さんの席は和中の隣だ。和中、手を挙げて場所が分かりやすいようにしてやってくれ」
と言われたので、手を挙げる。すると葦名さんと目があった。その時、自分はただならぬ気配を感じた気がした。肌でこの子はただの転校生ではないと感じるくらい。
その感覚に違和感を覚えていると、その子は隣の空席に腰を掛けた。
「本日からよろしくお願いします」
と、声をかけられたので「こちらこそ」くらいで返しとく。まだ先ほどの感覚は続いている。間違いなく葦名さんから出ている気配に反応している。かといって、急にこのことを伝えたところで情報がなさ過ぎて困惑されるだけだろうから、まだ言わないようにした。
それからはいつもと何も変わらない生活を送った。多量の考え事と、隣の転校生がトッピングされていたが。
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