第44話かわりめ
目が覚めると隣には、寝間着姿のルリがいた。
寝てる間に帰ってきたのだろう。そっとしておこう。
布団をかぶせ、そっとベッドから起き上がった。
魔界へ帰らなかったのは、転移門を使うことでしか帰ることができない。
そもそも世界が違うからだ
返り血が付いたまま寝てしまったため、部屋中が生臭い。
うぇ……さすがにこれはやばいな。
そのばで返り血を浴びた服を脱ぎ、桶の中に入れ水魔法で桶の中を水で浸す。
「赤いなぁ」
血で水が赤く染まっているのを見て、下着のまま大浴場へ向かった。
下着を脱ぎそのままアクロバティックで風呂に入る。
一瞬で周りが風呂のお湯が赤色に染まった。
生臭いのが取れたのはいい。
次第に赤く染まったお湯が透明に戻っていった。
風呂からでて脱衣所に行くと、着替え中のルリがいた。
「先貰ったぞ」
「ん」
ルリがいた反対側で着替えを済ませ脱衣所を出る。
シャンプーの匂いが拾いがる中、たまっているはずの書類を片付けるために、執務室へと向かう。
扉を開けると、溜まっているはずの書類は綺麗に処理され、部屋の端に置かれていた。
「ルリか......」
書類の判子の押し癖や、文字の癖でわかった。
寝ているうちにやってくれていたみたいだ。
あとでお礼でもしないとな.....。
「今いいか?」
ゼノが部屋に入ってきた。
あの後のことを知らないため都合がいい。
「ああ、問題ない」
「こいつを渡しておく」
ゼノがポケットからポーションの瓶を取り出し、渡してきた。
受け取ると、少し中身の液体が光出した。
「こいつは..........」
「ああ、吸血鬼の血だ。あのあとあの国の裏ギルドで見つけた」
「ルリがついてこなかったのはこのせいか」
「すまん。俺がルリ様に連絡を取った。あの方なら何かわかるだろうと思ってな」
脱衣所で全裸見られても何も反応しなかったが納得がいった。
仲間思いのルリにとってはそれだけつらいてことか。
「どうした?」
「いや、ルリのこと少しな」
「そうか..........」
ゼノは、綺麗に処理されていた書類を一枚持ってじっと見つめていた。
俺は机の方へと向かい、引き出しに吸血鬼の血が入ったポーション瓶をしまった。あとでルリに渡そうと思っている。
「なぁ、ルリにお礼でもしたいんだが何がいいと思う?」
「は? 知らねぇよ」
「だよなぁ」
ため息が大きく出る中、椅子に深く座る。
そういえばデートしたいとか言ってたなぁ。
部屋の扉があき、ドレス姿のルリが入ってきた。
「これらありがとな」
「いいよ。別に」
ルリは本棚から本を取り出し、ソファーに座って本を読み始めた。
「じゃ、俺はそろそろ行くぜ」
「あ、ああ」
「書類持ってくからな」
ゼノは山のようにあった書類を両手で持ち、部屋から出て行ってしまった。
気を使ってくれたのだろうか。
「なぁ、ルリ」
「ん?」
と本を見たままルリは、返事をする。
「気分転換で外にでも行かないか?」
少し小走り話してしまう。
すると、さっきまでソファーで本読んでいたルリがいつの間にか俺の前に立っていた。
「どこいくの?」
「魔界へお忍びとかどうだ?」
「お忍び.....懐かしい」
「決まりだな」




